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圧力センサ
(あつりょくセンサ)
圧力センサとは、気体や液体が物体を押す力を検出し、電気信号へ変換するセンサです。配管、タンク、ポンプ、空気圧機器、油圧装置などの圧力監視に使用されます。設備の運転状態を把握するだけでなく、定圧制御、異常警報、詰まり検知、空運転防止などにも利用できます。
圧力は、単位面積あたりに加わる力であり、Pa(パスカル)、kPa、MPaなどで表します。産業設備では、用途によってbar、mbar、kgf/cm2などが使用される場合もあります。センサを選定するときは、単位だけでなく、基準となる圧力の考え方も確認する必要があります。
圧力センサの測定原理
圧力センサは、圧力によって変形するダイヤフラムなどの受圧部を持ち、その微小な変形を電気信号として検出します。代表的な方式には、ひずみゲージ式、圧電式、静電容量式、半導体式などがあります。
ひずみゲージ式や半導体式では、受圧部の変形に伴う電気抵抗の変化を検出します。静電容量式では、圧力によって変化する電極間の距離を静電容量の変化として測定します。圧電式は、圧力変化によって生じる電荷を利用するため、急激に変化する圧力や脈動の測定に適しています。
絶対圧・ゲージ圧・差圧
圧力センサは、何を基準に圧力を測るかによって分類されます。
- 絶対圧:真空を基準として測定する圧力
- ゲージ圧:大気圧を基準として測定する圧力
- 差圧:二つの測定点の圧力差
一般的な配管やタンクの圧力監視ではゲージ圧が多く使われます。真空設備や大気圧変動の影響を避けたい用途では絶対圧、フィルタの詰まりや流量の推定には差圧が用いられます。
主な用途
- ポンプ吐出圧や吸込圧の監視
- 空気圧・油圧装置の圧力確認
- タンク内圧や配管圧力の監視
- フィルタ前後の差圧による目詰まり検知
- 液体供給設備の定圧制御
- エア漏れや配管破損の異常検出
圧力値を表示するだけでなく、設定値を下回った場合にポンプ空運転を疑ったり、上限を超えた場合にバルブ閉塞や配管詰まりを検出したりできます。
出力信号の種類
産業用圧力センサでは、4~20mA、0~10V、1~5Vなどのアナログ出力がよく使用されます。PLCや計測器へ接続し、圧力値を連続的に取り込むことができます。
上限・下限の判定だけが必要な場合は、接点出力やトランジスタ出力を持つ圧力スイッチを使用することもあります。デジタル通信に対応する機種では、測定値だけでなく設定値や診断情報を取得できる場合があります。
測定範囲の選定
圧力センサは、通常運転時の圧力だけでなく、起動時の急上昇、脈動、ウォーターハンマー、異常時の最大圧力を考慮して選定します。定常圧力が測定範囲の端に近いと、過圧による故障や測定精度の低下につながります。
一方、測定範囲を必要以上に大きくすると、実際に使用する圧力範囲に対する分解能が低くなります。通常圧力と最大圧力の両方を確認し、適切な余裕を持たせます。
接液部材質と使用流体
圧力センサの受圧部は、測定する液体や気体に直接触れる場合があります。水、油、薬液、食品、粉じんを含む空気など、使用流体に適した材質を選ぶ必要があります。
腐食性のある液体では、ステンレス材質の種類やシール材を確認します。粘度が高い液体や固形分を含む流体では、圧力導入口が詰まりにくいフラッシュダイヤフラム形を使用する場合があります。
温度と設置条件の影響
圧力センサは、周囲温度や流体温度によってゼロ点や感度が変化する場合があります。高温流体を測定する場合は、サイフォン管、冷却部、隔膜シールなどを介してセンサへ熱が直接伝わらない構成を検討します。
ポンプやコンプレッサの近くでは振動や脈動の影響を受けるため、取付位置や配管方法を見直します。急激な圧力変動がある場合は、ダンパーや絞りを使用して変動を緩和することがあります。
圧力制御への利用
圧力センサの測定値をPLCやコントローラへ入力し、ポンプ回転速度やバルブ開度を調整することで、圧力を一定に保つ制御ができます。
インバーターでポンプ速度を変える場合、圧力の現在値と目標値の偏差をもとにPID制御を行います。負荷変動が大きい場合は、制御応答を速くしすぎると圧力が振動するため、調整が必要です。
異常値が表示された場合の確認
圧力値が変化しない場合は、センサ故障だけでなく、導圧口の詰まり、元弁の閉鎖、配線断線、電源異常を確認します。値が大きく変動する場合は、ポンプ脈動、エア混入、配管振動、接地・ノイズの影響を点検します。
実際の圧力と表示値が合わない場合は、基準圧力計との比較、ゼロ点確認、レンジ設定、PLC側のスケーリングを確認します。4~20mA入力では、入力抵抗や断線検出設定も点検します。
保守と定期点検
定期点検では、基準圧力を加えて表示値と出力信号を確認します。圧力導入口の付着物、漏れ、コネクタの緩み、ケーブルの損傷も点検します。
重要設備では、圧力センサの異常を検出できるよう、断線時の出力、上限・下限警報、他センサとの相互監視を設けます。
ハカルプラスの対応
ハカルプラスでは、測定範囲、使用流体、温度、配管条件、必要精度を確認し、圧力センサと入力機器を組み合わせた計測・制御構成を検討します。
4~20mAなどの信号をPLC、計測器、タッチパネルへ取り込み、圧力表示、上限・下限警報、ポンプ制御、通信、データ保存に利用できます。
よくある質問
Q. 圧力センサと圧力スイッチは同じですか?
A. 圧力センサは連続的な圧力値を出力し、圧力スイッチは設定圧力を超えたかどうかを接点などで出力する機器です。
Q. 水用の圧力センサを薬液にも使用できますか?
A. 接液部やシール材が薬液に耐えられるかを確認する必要があります。使用流体に適した材質を選定します。
Q. 4~20mA出力の圧力センサをPLCへ接続できますか?
A. 対応するアナログ入力ユニットを使用し、測定範囲に合わせてスケーリングすれば接続できます。
Q. ポンプの空運転を圧力で検出できますか?
A. 吐出圧や吸込圧の低下を監視することで検出できる場合があります。流量や液面との組み合わせも有効です。
Q. 既設設備へ圧力監視を追加できますか?
A.取付口、配管条件、電源、信号配線を確認し、既設設備へ追加できる構成を検討します。