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粉体サイロ残量計測
(ふんたいサイロざんりょうけいそく)
粉体サイロ残量計測とは、セメント、石灰、フライアッシュ、樹脂粉、食品粉などを貯蔵するサイロ内の残量を測定することです。原料切れや過充填を防ぎ、受入れ、発注、製造計画、在庫管理へ活用します。
粉体サイロは密閉されていることが多く、外側から内部を直接確認できません。高所へ上がって点検口から確認する方法には、安全面と作業負担の課題があります。そのため、レベル計や重量計測などを利用して残量を把握します。
残量計測を行う目的
- 原料切れを防止する
- 受入れ可能量を確認する
- 過充填や吹きこぼれを防ぐ
- 発注時期を判断する
- 高所での確認作業を減らす
- 原料使用量の傾向を把握する
- 製造計画と在庫を連携する
残量を操作室で確認できれば、製造中にサイロへ上がる作業を減らせる場合があります。
代表的な測定方式
ミリ波・レーダ式
サイロ上部から電波を照射し、粉面までの距離を非接触で測定します。粉じん環境で使用できる場合があり、機械的な可動部を減らせます。
超音波式
超音波が粉面で反射して戻るまでの時間を測定します。温度、粉じん、蒸気、気流などの影響を受ける場合があります。
サウンジング式
錘をサイロ内へ下ろし、粉面へ到達した位置から残量を求めます。ワイヤ、錘、巻取り機構などの点検が必要です。
ロードセル式
サイロ全体または支持部に加わる荷重を測定し、内容物重量を求めます。重量を直接把握しやすい一方、サイロ支持構造や外力の影響を考慮します。
レベルスイッチ
上限や下限など、特定位置に原料があるかを検知します。連続した残量値ではなく、満量、補給要求、空などの状態確認に使用します。
距離から残量へ換算する方法
非接触式レベル計では、センサから粉面までの距離を測定します。
サイロの高さと断面形状を設定し、充填高さから体積を計算します。さらに、かさ密度を掛けることで重量へ換算します。
推定重量=推定体積×かさ密度
かさ密度が変化すると換算重量も変わるため、実際の受入れ量などと比較して補正します。
粉面が平らにならない問題
粉体を上部から投入すると、投入位置を中心に山形の粉面が形成されます。下部から排出すると、排出口を中心にすり鉢状になる場合があります。
一点式センサが測定するのは、電波が当たった位置の粉面高さです。その値がサイロ全体の平均高さと一致するとは限りません。
投入位置、排出口、安息角、センサ位置を確認し、代表性の高い測定位置を選定します。
ブリッジとラットホール
粉体が排出口上部でアーチ状に固まる状態をブリッジと呼びます。中央部だけが流れ、壁面付近に粉体が残る状態をラットホールと呼びます。
上部のレベル計では原料が残っているように見えても、排出口へ粉体が流れず、製造設備へ供給できない場合があります。
残量計測だけでなく、供給機の状態、重量変化、粉面検知などを組み合わせます。
投入中の測定
粉体投入中は、サイロ内部に濃い粉じんが発生し、粉面も急激に変化します。
測定値が不安定になる場合は、投入中の値を参考値とし、投入停止後に確定する制御を行います。
投入配管からの原料が直接センサへ当たらない位置に設置します。
満量管理
連続式レベル計の上限値だけでなく、独立した上限レベルスイッチを設ける場合があります。
レベル計の設定不良や異常時にも過充填を防ぐため、重要な満量信号を別の検知方式で構成します。
受入れ設備の停止、警報、バルブ閉止などの動作を確認します。
残量表示
測定値は、距離、充填高さ、割合、体積、重量などで表示できます。
操作室の表示器や制御盤で残量を確認し、設定値以下になった場合に警報を出す構成があります。
発注判断に利用する場合は、製造予定量、納入リードタイム、最低在庫量を考慮します。
精度へ影響する要因
- 粉面の山やすり鉢形状
- 粉体のかさ密度
- センサの設置位置と角度
- 投入配管や補強材からの反射
- 粉じん、付着、結露
- サイロ寸法の設定
- 底部ホッパー形状
表示値は、測定距離と設定条件から求めた推定残量であることを理解して運用します。
異常値が出たときの確認
測定値が急に満量や空になる場合は、センサ面、電源、通信、不要反射を確認します。
実残量と表示が徐々にずれる場合は、かさ密度、サイロ寸法、底部形状、換算設定を確認します。
投入や排出を行っても値が変わらない場合は、粉体のブリッジ、センサの固定値出力、通信異常などを確認します。
保守点検
定期的にセンサ面の付着、取付金具、フランジ、配線、表示器を点検します。
実際の納入量や使用量と表示変化を比較し、大きな差がある場合は換算設定を見直します。
高所点検を行う場合は、安全設備と作業手順を確保します。
ハカルプラスの対応
ハカルプラスでは、ミリ波式サイロ残量表示器を用い、粉体サイロ上部から粉面までを非接触で計測し、操作室で残量を確認する構成を検討します。
既設サウンジング式のフランジや信号線を活用できる場合があります。サイロ形状、寸法、投入位置、内部構造、粉体性状などを確認して構成します。
よくある質問
Q. 粉体サイロの重量を直接測定できますか?
A. 距離式センサでは粉面までの距離を測定し、サイロ形状とかさ密度から重量へ換算します。
Q. セメントのように粉じんが多い原料も測定できますか?
A. ミリ波式などで測定できる場合がありますが、投入状態、付着、結露、設置位置を確認します。
Q. 粉面が斜めでも残量が分かりますか?
A. センサ位置の高さを測定できますが、一点測定では粉面全体の形状による誤差が生じる場合があります。
Q. 満量防止にも使えますか?
A. 上限警報に利用できます。重要な過充填防止では、独立した上限センサとの組合せも検討します。
Q. 既設のサウンジング式から更新できますか?
A. 既設フランジ、信号線、表示器、サイロ内部条件などを確認し、更新構成を検討します。