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静電容量式センサ

(せいでんようりょうしきセンサ)

静電容量式センサとは、物体の接近や周囲の物質によって変化する静電容量を検出し、物体の有無、位置、液面・粉面などを判定するセンサです。金属だけでなく、樹脂、ガラス、紙、木材、粉体、液体なども検出できることが特長です。

非接触で検出できるため、容器の外側から内容物を確認したり、ホッパーやタンク内の原料が所定位置まで達したことを検知したりする用途に使われます。一方で、水分、付着物、温度、周囲の金属などの影響を受けやすく、対象物と設置環境に合わせた感度調整が重要です。

ハカルプラスでは、検出対象、取付位置、周囲環境、出力信号を確認し、静電容量式センサの選定から信号処理、表示、警報、PLCや組込機器との連携まで検討します。

静電容量を検出する仕組み

向かい合う二つの導体には電荷を蓄える性質があり、その大きさを静電容量と呼びます。基本的な関係は次の式で表されます。

C=ε×A÷d

  • C:静電容量[F(ファラド)]
  • ε:電極間にある物質の誘電率
  • A:電極が向かい合う面積
  • d:電極間の距離

静電容量式センサの検出面へ物体が近づくと、電極周辺の電界が変化します。空気とは異なる誘電率を持つ物体が入ることで静電容量が変わり、その変化が設定値を超えたときに検出信号を出力します。

金属以外も検出できる理由

一般的な近接センサの中には金属だけを検出する方式がありますが、静電容量式センサは誘電率の変化を利用するため、非金属も検出できます。

水は比較的誘電率が高いため検出しやすく、樹脂や乾燥粉体などは材質によって検出距離が短くなる場合があります。同じ原料でも、水分量、密度、粒度、充填状態が変化すると検出感度が変わることがあります。

主な用途

  • ホッパーやサイロ内の粉体・粒体の上限、下限検知
  • タンクや容器内の液面検知
  • 樹脂容器、紙箱、ガラスなどの有無検出
  • 部品や材料の接近・位置検出
  • タッチスイッチや操作面の入力検出

透明または不透明な容器でも、材質や厚さが適していれば、容器の外側から内容物を検出できる場合があります。センサを内容物へ直接触れさせないため、汚れや腐食を避けたい用途にも有効です。

粉体・粒体のレベル検知

ホッパーやサイロでは、原料がセンサ位置まで達したことを検知し、供給機の停止、原料不足警報、補給要求などに利用します。

粉体では、センサ面への付着によって、原料がなくても検出状態が継続することがあります。特に湿気を含む粉体、微粉、油分を含む原料では付着の影響を確認する必要があります。

原料の山が偏る場合や、ブリッジ・ラットホールが生じる場合は、センサ位置だけで全体の残量を判断できません。ホッパー形状や原料の流れを確認し、上限・下限など複数点での検出も検討します。

液面検知への利用

液体の誘電率と容器材質の条件が合えば、樹脂やガラス製の容器外側から液面を検出できます。センサが液体へ直接触れないため、洗浄性や耐薬品性を確保しやすい方法です。

ただし、容器壁の厚さ、結露、泡、液体の付着膜などが判定へ影響します。液体が排出された後も内壁に残る場合は、感度を高くしすぎると液ありと誤判定する可能性があります。

感度調整

静電容量式センサには、検出感度を調整できる機種があります。感度を上げると検出距離は伸びますが、周囲の物体、容器、付着物、湿度変化も検出しやすくなります。

調整時は、対象物がない状態とある状態の両方で動作を確認し、その中間に余裕を持ったしきい値を設定します。実際の原料、容器、取付状態で確認することが重要です。

運転開始直後だけでなく、温度変化、清掃後、原料銘柄の変更後にも検出状態を確認します。

取付時の注意点

センサの近くに金属板、配管、架台などがあると、初期の静電容量へ影響します。必要な取付距離を確保し、検出面の向きや埋込み条件を製品仕様に合わせます。

複数の静電容量式センサを近接して設置すると、相互干渉が発生する場合があります。センサ間隔を確保するか、周波数の異なる機種や干渉防止機能を持つ機種を選定します。

屋外や水洗い環境では、防水性能、ケーブル引出口、コネクタ、結露対策も確認します。

制御装置との接続

一般的な静電容量式センサは、対象を検出したときにON・OFF信号を出力します。NPN出力、PNP出力、リレー出力などがあり、PLCや組込回路の入力仕様と合わせる必要があります。

粉体の揺れや液面の波によって信号が頻繁に変化する場合は、PLCやマイコン側でONディレイ、OFFディレイ、ヒステリシスを設けます。一定時間検出が継続した場合だけ状態を確定することで、チャタリングによる誤動作を抑えられます。

異常時の確認

対象物がないのに検出する場合は、センサ面の付着、結露、周囲の金属、感度設定を確認します。対象物を検出しない場合は、検出距離、対象物の誘電率、容器壁の厚さ、配線、電源電圧を点検します。

運転条件によって検出が不安定になる場合は、原料の水分や密度、液面の泡、周辺設備の振動、電気ノイズなども確認します。清掃後やセンサ交換後には、再度感度調整を行います。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、検出対象の材質、状態、水分、容器、取付スペース、使用温度などを確認し、用途に適した静電容量式センサを選定します。

センサ信号をPLC、マイコン、表示器へ取り込み、原料の上限・下限警報、供給機の運転停止、補給要求などへ利用する制御を検討します。

電源回路、入力回路、ノイズ対策、組込ソフトウェア、ケース設計を含め、既設設備への追加や専用機器への組込みについても仕様に応じて構成します。

よくある質問

Q. 静電容量式センサは金属以外も検出できますか?

A. 樹脂、ガラス、紙、粉体、液体なども検出できますが、材質の誘電率によって検出距離が変わります。

Q. 容器の外側から中の液体を検出できますか?

A. 樹脂やガラスなどの非金属容器で、壁の厚さや液体の性質が適していれば検出できる場合があります。

Q. 粉体がなくなっても検出状態が解除されないのはなぜですか?

A. センサ面や容器内壁に付着した粉体、水分、結露を検出している可能性があります。

Q. 感度を最大にすれば安定して検出できますか?

A. 感度を上げすぎると周囲の物体や付着物も検出しやすくなるため、実際の設置状態で調整する必要があります。

Q. 既設設備へ静電容量式センサを追加できますか?

A. 取付位置、対象物、電源、出力信号、制御内容を確認し、追加できる場合があります。

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