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ミリ波式レベル計測

(ミリはしきレベルけいそく)

ミリ波レベル計測とは、ミリ波帯の電波を測定対象へ照射し、反射波が戻るまでの時間や周波数の変化から、センサと対象物表面までの距離を非接触で測定する技術です。粉体、粒体、液体などのレベル測定に利用されます。

サイロやタンクの上部へセンサを設置し、内容物の表面までの距離を測定します。あらかじめ登録したサイロ高さや形状と組み合わせることで、レベル、残量率、容量、重量などへ換算します。

ミリ波とは

ミリ波とは、波長がミリメートル単位となる高い周波数帯の電波です。一般的なレーダ式レベル計では、高周波の電波を使用することで、狭い範囲へ電波を照射しやすくなります。

超音波式とは異なり、音の伝わる速度を利用しないため、周囲の空気温度や圧力の影響を受けにくいという特長があります。

測距の仕組み

センサから測定対象へ電波を照射すると、粉面や液面で反射し、センサへ戻ります。

送信波と受信波の関係から、センサと対象物表面までの距離を求めます。

サイロの基準高さをH、センサから粉面までの距離をDとすると、概念的な充填高さLは次のように求められます。

L=H-D

実際には、センサ取付位置、サイロ底部、測定不能範囲などを補正します。

距離と残量の違い

ミリ波センサが直接測定するのは、センサから対象物表面までの距離です。

残量率、容量、重量などを表示するには、サイロ形状、寸法、かさ密度などを設定して換算する必要があります。

粉面が平らでない場合は、一点の距離だけではサイロ全体の正確な体積を表せない場合があります。そのため、表示値は設定した換算条件に基づく推定値となります。

非接触計測の利点

  • 測定部が粉体や液体へ接触しない
  • ワイヤや錘を内容物へ下ろす必要がない
  • 機械的な可動部を減らせる
  • 高所での手動確認を減らせる
  • 連続的または定期的に測定できる

従来のサウンジング式では、ワイヤや錘の摩耗、付着、巻取り機構の保守が必要です。ミリ波式では、サイロ上部から非接触で測定します。

粉じん環境での計測

粉体投入中は、サイロ内部に多量の粉じんが発生します。ミリ波は粉じん環境でも対象面を測定できる場合があります。

ただし、非常に濃い粉じん、センサ面への付着、結露などによって受信状態が変化する可能性があります。

投入中と静止中で測定値が異なる場合は、投入終了後に測定する、信号を平滑化するなどの設定を検討します。

粉面形状の影響

粉体や粒体は、投入時に山形となり、排出時にすり鉢状になることがあります。

センサが山の頂点を測定するか、斜面を測定するかによって距離が変わります。サイロ中央、投入配管、排出口の位置を考慮してセンサを設置します。

一点測定値から容量へ換算する場合は、実際の粉面形状による誤差を考慮します。

内部構造物の影響

サイロ内部の補強材、配管、梯子、投入シュートなどへ電波が当たると、対象物表面とは異なる反射波を受信することがあります。

センサの照射範囲に内部構造物が入らない位置を選びます。必要に応じて、不要反射を除外する設定を行います。

取付け前にサイロ内部図面や既設配管の位置を確認します。

取付角度

粉面の中央や代表位置を測定できるよう、センサの角度を調整する場合があります。

センサを斜めに設置すると、鉛直距離ではなく斜距離を測定します。残量換算では、取付角度や測定方向を考慮する必要があります。

設置後は、空状態や既知の残量状態で表示値を確認します。

測定不能範囲

レベル計には、センサ直下の一定範囲を正しく測定できない不感帯が存在する場合があります。

満量時の粉面が不感帯へ入らないよう、センサ取付高さと上限位置を確認します。

サイロ底部付近では、底板や排出口からの反射が測定へ影響する場合があります。

残量換算

円筒形、角形、ホッパー形など、サイロ形状に応じて体積を計算します。

重量へ換算する場合は、次の関係を利用します。

残量重量=推定体積×かさ密度

かさ密度は、原料の種類、水分、締まり具合によって変化します。そのため、換算重量と実際の受入れ重量に差が生じる場合があります。

異常値が出た場合の確認

  • センサ面への付着や結露
  • 投入粉じん
  • 内部構造物からの不要反射
  • センサ角度のずれ
  • サイロ形状設定の間違い
  • 電源や通信異常
  • 粉面の急激な変化

センサの受信波形や信号強度を確認できる機器では、反射状態を確認して調整します。

保守点検

定期的にセンサ面、取付金具、配線、通信状態を確認します。

粉体がセンサ面へ堆積している場合は、安全を確保したうえで清掃します。結露が発生する環境では、ヒータや断熱などを検討します。

設備改造や投入配管の変更後は、反射条件が変わるため再確認します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、ミリ波式センサを用いた粉体サイロの非接触残量計測について、サイロ寸法、内部構造、投入位置、対象粉体などの条件を確認して検討します。

距離計測、残量換算、操作室での表示、既設信号線の活用などについて、設備条件に合わせて構成します。

よくある質問

Q. ミリ波センサは残量重量を直接測定しますか?

A. 直接測定するのは粉面までの距離です。サイロ形状やかさ密度を設定して残量へ換算します。

Q. 粉じんが多いサイロでも測定できますか?

A. 測定できる場合がありますが、粉じん濃度、付着、投入状態などによって測定状態が変化します。

Q. 粉面が山形でも正確に測定できますか?

A. センサが測定する位置の高さは把握できますが、一点測定ではサイロ全体の形状を完全には捉えられません。

Q. サイロ内の配管は影響しますか?

A. 配管や補強材からの反射が影響する場合があります。照射範囲を避けて設置します。

Q. 既設のサウンジング式から交換できますか?

A. 既設フランジ、取付位置、信号線、表示器などの条件を確認し、流用できる構成を検討します。

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