バッチ計量とは、原料を一回の製造単位ごとに区切り、あらかじめ設定した重量まで計量する方式です。粉体、粒体、液体などを計量ホッパーや容器へ投入し、目標重量へ到達した後に次工程へ排出します。

コンクリート、食品、化学、飼料、樹脂など、複数の原料を配合する製造設備で広く使用されます。計量精度だけでなく、計量時間、原料切替、残留、誤投入防止、実績記録を含めた設計が重要です。

ハカルプラスでは、計量機、ロードセル、供給装置、ゲート、計量コントローラ、PLCを組み合わせたバッチ計量システムを検討します。

基本的な工程

一般的なバッチ計量は、次の流れで行います。

  • 計量器のゼロ点確認
  • 原料供給の開始
  • 粗供給から微供給への切替
  • 供給停止
  • 重量安定判定
  • 目標値との照合
  • 計量済み原料の排出
  • 実績値の保存

複数原料を同じ計量ホッパーへ順番に投入する累積計量と、原料ごとに別の計量器を使用する個別計量があります。

計量装置の構成

バッチ計量設備は、貯蔵ホッパー、供給装置、計量ホッパー、ロードセル、排出ゲートなどで構成されます。

計量コントローラまたはPLCが重量信号を取り込み、目標値に応じて供給機を停止します。タッチパネルでは配合、目標重量、実績、警報を管理します。

粗供給・微供給

計量時間を短縮しながら精度を確保するため、目標値から離れている間は大流量で粗供給し、目標値へ近づくと小流量の微供給へ切り替えます。

粗供給から微供給へ切り替える重量、供給停止重量、供給速度を原料ごとに設定します。

落差と停止後の原料

供給機を停止しても、供給口から計量ホッパーまでの間にある原料は落下を続けます。この量を落差または空中量と呼びます。

目標重量より手前で供給を停止し、落下中の原料を加えて目標へ近づけます。原料の流動性や供給速度によって落差量は変化します。

重量安定判定

原料投入直後は、衝撃や設備振動によって重量表示が変動します。一定時間内の重量変化が設定範囲へ収まったことを確認してから、計量値を確定します。

安定判定を厳しくすると精度は向上しやすい一方、計量時間が長くなります。設備振動と必要精度のバランスを取ります。

ゼロ点確認

計量開始前に、計量ホッパーが空であることを重量値から確認します。残留原料、付着、ゲートへの噛込みがあると、次回の計量値へ影響します。

ゼロ点が許容範囲外の場合は、排出不足や機械的な接触を確認し、必要に応じてゼロ補正を行います。

累積計量と個別計量

累積計量では、一つの計量ホッパーへ複数原料を順次投入します。装置を小型化できますが、前の原料の誤差が後の原料へ影響しやすくなります。

個別計量では、原料ごとに計量器を設けます。同時計量によって時間を短縮しやすい一方、設備数と設置スペースが増えます。

誤投入防止

原料選択や供給経路を誤ると、製品品質へ大きな影響を与えます。原料コード、ホッパー番号、配合データを照合し、対象外の供給機が動作しないようにします。

バーコードやRFIDを利用し、手投入原料と製造指示を照合する場合もあります。

過量・不足への対応

計量値が許容範囲を外れた場合は、警報を出して排出を禁止します。不足時に追加投入できる設備もありますが、過量時の原料回収は困難な場合があります。

過量の発生を減らすため、供給停止後の実績から次回の落差補正値を自動更新します。

排出制御

計量完了後、下流設備の受入れ準備を確認して排出ゲートを開きます。排出中は重量減少を監視し、一定時間内に空にならない場合は付着や詰まりとして警報を出します。

排出終了後にゲートを閉じ、重量がゼロ付近へ戻ったことを確認します。

計量実績の保存

製造日時、配合番号、原料名、目標値、実績値、誤差、作業者、警報などを保存します。品質管理、原料使用量管理、トレーサビリティに活用できます。

上位の生産管理システムや基幹システムへ実績を送信する構成も検討できます。

異常時の確認

計量値が安定しない場合は、設備振動、配管やダクトの接触、ロードセル周辺への異物噛込みを確認します。過量が多い場合は、落差補正、微供給量、ゲート応答を点検します。

重量が戻らない場合は、残留原料、付着、排出ゲートの開度を確認します。

保守と校正

分銅または既知荷重を使用し、ゼロ点、スパン、複数点で計量値を確認します。ロードセル、ジャンクションボックス、配線、供給装置、ゲートも点検します。

原料付着や機械摩耗によって供給特性が変わるため、実績を確認しながら制御値を見直します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、計量ホッパー、ロードセル、供給装置、排出ゲートを含む機械構成と、計量制御を一体で検討します。

配合設定、粗供給・微供給、落差補正、安定判定、誤投入防止、実績保存、上位連携まで対応できる場合があります。

よくある質問

Q. バッチ計量と連続計量は何が違いますか?

A. バッチ計量は一回分を区切って計量し、連続計量は原料を流しながら供給量を測定します。

Q. 一つの計量器で複数原料を計量できますか?

A. 累積計量として順番に投入できますが、残留や誤差の影響を確認する必要があります。

Q. 過量を防ぐにはどうしますか?

A. 粗供給・微供給、落差補正、供給機の応答改善を組み合わせます。

Q. 計量実績を保存できますか?

A. 目標値、実績値、誤差、配合、時刻などを保存できます。

Q. 既設の手動計量を自動化できますか?

A. 供給装置、ロードセル、制御盤の追加可否を確認し、自動化できる場合があります。

関連ワード

累積計量とは、一つの計量器へ複数の原料を順番に投入し、それぞれの重量増加量を計測する方式です。前の原料を排出せずに次の原料を加え、合計重量を積み上げながら一つのバッチを作ります。

計量ホッパーやロードセルを共用できるため、設備を小型化しやすく、複数原料の配合設備で使用されます。一方、先に計量した原料の誤差や重量変動が後の原料へ影響するため、計量順序と制御方法が重要です。

ハカルプラスでは、原料数、配合量、必要精度、計量時間を確認し、累積計量に適した機械構成と計量制御を検討します。

累積計量の流れ

例えば、原料Aを100kg、原料Bを50kg、原料Cを20kg計量する場合、次のように進めます。

  • 空の計量ホッパーをゼロ確認
  • 原料Aを投入し、合計100kgで停止
  • 原料Bを投入し、合計150kgで停止
  • 原料Cを投入し、合計170kgで停止
  • 全原料の計量完了後に一括排出

各原料の実績量は、投入前後の重量差から求めます。

個別計量との違い

個別計量では、原料ごとに専用の計量器を設けます。複数原料を同時に計量できるため時間を短縮しやすく、原料ごとの誤差も独立して管理できます。

累積計量は計量器を共用できるため、設備費、設置スペース、保守対象を減らしやすい方式です。ただし、原料を順番に計量するため、原料数が多いと計量時間が長くなります。

計量順序

計量順序は、投入量、供給速度、付着性、誤差の影響を考慮して決めます。少量原料を最後に計量すると、計量ホッパーの合計重量が大きくなり、小さな重量変化を検出しにくくなる場合があります。

一方、少量原料を先に入れると、後から投入する大量原料の衝撃や混合によって飛散・付着することがあります。製造条件を確認して順序を決定します。

ロードセル容量と分解能

ロードセルは、計量ホッパー自重と全原料の最大合計重量を支えられる容量が必要です。累積計量では最終重量が大きくなるため、少量原料に対する分解能が不足しやすくなります。

例えば、最大計量量が数トンの計量器で数百グラムを正確に計量することは難しい場合があります。大小原料の比率が大きい場合は、小量原料だけ別計量とする方法もあります。

各原料の計量値

原料Bの実績重量は、原料B投入後の合計重量から、投入前の合計重量を差し引いて求めます。

そのため、投入前後の重量が安定していることが重要です。前原料の落下やホッパー振動が残っていると、差分計量値に誤差が生じます。

粗供給・微供給

各原料について、目標値から離れている間は粗供給、目標値へ近づいたら微供給へ切り替えます。

原料ごとに流動性、落差、供給速度が異なるため、粗供給停止点、微供給停止点、補正値を個別に設定します。

落差補正

供給機を停止した後も空中にある原料が落下するため、目標値より手前で供給を停止します。累積計量では、現在の合計重量に、対象原料の目標増加量を加えた値を停止基準とします。

前回実績から過量・不足を学習し、原料ごとの落差補正値を更新すると精度を安定させやすくなります。

誤差の累積

先に計量した原料の誤差は、最終合計重量にも含まれます。ただし、後続原料の実績量は投入前後の差分で求めるため、前原料の重量誤差がそのまま後原料の差分へ加わるとは限りません。

一方、ゼロドリフト、振動、原料の落下継続などは後続計量へ影響します。各工程で安定判定を行います。

少量原料への対応

添加剤や顔料など少量原料は、計量器全体の容量に対して割合が小さく、精度を確保しにくいことがあります。

小型計量器で別計量する、手計量して投入する、専用フィーダーを使用するなどの方法を検討します。手計量では、バーコード照合や自動記録化を組み合わせることができます。

原料切替と誤投入防止

累積計量では、複数の供給装置が同じ計量ホッパーへ接続されます。誤った供給機が動作すると、計量済み原料を分離できないため、バッチ全体が不良になる可能性があります。

配合データ、原料番号、供給機番号を照合し、対象原料以外は起動できないインターロックを設けます。

計量時間

原料を順番に計量するため、計量時間は各原料の供給時間と安定待ち時間の合計となります。生産能力を上げるには、供給能力、粗供給・微供給切替、安定判定時間を最適化します。

計量と下流工程を並行して行える設備構成も検討します。

排出と残留

全原料の計量完了後、計量ホッパーから一括して排出します。原料が壁面やゲートに残ると、次バッチへ持ち越されます。

ホッパー角度、内面仕上げ、ゲート開口、バイブレータなどを検討し、排出後のゼロ重量を確認します。

計量実績の保存

原料ごとの目標値、実績値、誤差、計量順序、補正値、警報を保存します。最終合計重量だけでなく、各原料の差分実績を記録することが重要です。

配合管理やトレーサビリティに使用し、上位システムへ送信することもできます。

異常時の確認

後半の原料だけ誤差が大きい場合は、ロードセル容量、重量安定、計量順序を確認します。計量時間が長い場合は、微供給量や安定判定条件を見直します。

最終重量が合わない場合は、各原料実績、排出残り、供給途中の原料落下を確認します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、原料ごとの投入量、供給能力、計量順序を確認し、計量ホッパーとロードセルを選定します。

配合管理、粗供給・微供給、落差補正、安定判定、誤投入防止、実績保存を含む累積計量システムを検討します。

よくある質問

Q. 累積計量では原料ごとの重量が分かりますか?

A. 各原料の投入前後の合計重量差から、原料ごとの実績重量を求めます。

Q. 少量原料も同じ計量器で計量できますか?

A. 計量器容量に対して量が小さすぎる場合は、必要精度を確保できないことがあります。

Q. 原料の計量順序は自由ですか?

A. 供給量、付着性、必要精度、投入衝撃を考慮して決める必要があります。

Q. 前の原料の誤差は後の原料へ影響しますか?

A. 差分で計量しますが、重量変動や落下継続があると後続原料へ影響する場合があります。

Q. 累積計量の実績を配合管理へ連携できますか?

A. 原料別実績、合計重量、配合番号などを保存し、上位システムへ連携できます。

関連ワード

減算計量とは、計量ホッパーやタンクに入っている原料の重量が、排出によってどれだけ減少したかを測定する計量方式です。供給前の重量から供給後の重量を差し引き、実際に排出した原料量を求めます。

粉体、粒体、液体などを容器や製造設備へ供給する用途で使われます。供給先へ計量器を設置できない場合や、原料タンク側で使用量を把握したい場合にも適しています。

ハカルプラスでは、ホッパーやタンクの機械構造、ロードセル、供給装置、計量コントローラ、PLCを組み合わせ、減算計量から供給制御、実績保存まで含む構成を検討します。

減算計量の基本原理

減算計量では、原料供給を開始する前の重量と、供給を停止した後の重量との差を計算します。

供給重量=供給前重量-供給後重量

例えば、供給前の重量が500kg、供給後の重量が450kgであれば、供給した原料は50kgです。

重量が減少する途中の値を連続的に測定すれば、単位時間あたりの供給量も求められます。

加算計量との違い

加算計量では、空の計量ホッパーへ原料を投入し、重量の増加量を測定します。減算計量では、原料を保持している容器から排出し、重量の減少量を測定します。

  • 加算計量:投入された原料の重量増加を測定
  • 減算計量:排出された原料の重量減少を測定

供給先の容器形状や設備構成、原料補充方法、必要な供給速度から方式を選定します。

主な構成

減算計量設備は、原料ホッパー、ロードセル、供給装置、駆動機器、計量コントローラなどで構成されます。

  • 原料を保持する計量ホッパーやタンク
  • 重量を検出するロードセル
  • スクリュー、ポンプ、ゲートなどの供給装置
  • 重量値を演算する計量コントローラ
  • 供給開始・停止を行うPLC

ホッパー全体をロードセルで支持し、供給装置を含めた重量変化を測定する構成が一般的です。

バッチ式と連続式

バッチ式では、設定量を排出した時点で供給を停止します。容器への定量投入や、製造工程ごとの原料供給に使用されます。

連続式では、一定時間あたりの重量減少量を測定し、供給速度を一定に保ちます。ロスインウェイト式フィーダーは、減算計量を連続供給へ利用する代表的な装置です。

供給停止と落差

スクリューやゲートを停止しても、供給口から供給先までの間にある原料は落下を続けます。そのため、目標重量に達する前に供給装置を停止する必要があります。

停止後に供給される原料量を落差として補正し、目標重量へ近づけます。原料の流動性、供給速度、落下距離によって落差量は変化します。

粗供給・微供給

目標量から離れている間は大きな供給量で運転し、目標量へ近づくと供給速度を下げます。これにより、計量時間を短縮しながら過量を抑えられます。

スクリュー回転速度の変更、ゲート開度の切替、大小二つの供給経路などを利用します。

補充時の注意点

計量ホッパーへ原料を補充している間は重量が増加するため、通常の減算計量はできません。補充中は計量を停止するか、過去の供給特性をもとに一時的な予測運転を行います。

補充時の衝撃や上部配管から加わる力も、重量値へ影響します。補充完了後は、重量が安定してから計量を再開します。

ロードセル支持部の設計

計量ホッパーへ接続される配管、集塵ダクト、電線、エアチューブなどが硬く固定されていると、重量変化を妨げる外力になります。

フレキシブル継手を使用し、ホッパーがロードセル上で自由に変位できる構造とします。ストッパーや振れ止めが接触していないことも確認します。

計量安定判定

供給装置の振動や原料の落下衝撃によって、重量値は変動します。供給停止後、一定時間内の重量変化が設定範囲に収まったことを確認してから実績値を確定します。

安定判定を厳しくすると精度は高まりやすい一方、計量時間が長くなります。設備の振動環境と必要精度に合わせて調整します。

供給量の自動補正

前回の計量結果が過量であれば、次回は供給停止を早めます。不足であれば、停止位置を遅らせます。

原料ごとの平均誤差や直近の実績から補正値を更新することで、原料性状や設備状態の変化へ追従しやすくなります。

異常検出

  • 供給装置が運転しても重量が減少しない
  • 重量が急激に減少する
  • 目標量まで供給できない
  • ロードセル出力が測定範囲を超える
  • 補充が所定時間内に完了しない

重量が減らない場合は、原料切れ、ブリッジ、スクリュー詰まり、ゲート不動作などを確認します。急激に減る場合は、原料流出や機器破損が疑われます。

ゼロ点と残量管理

減算計量では、ホッパーが完全に空にならない運用もあります。ゼロ点だけでなく、ホッパー内残量を継続的に把握し、下限残量で補充を開始します。

原料付着や機械部品の交換によって空重量が変化した場合は、ゼロ点を再確認します。

保守と校正

既知荷重や分銅を用いて、ロードセル、計量コントローラ、表示値を確認します。ホッパー周辺の接触、原料付着、配管荷重、ロードセル固定部も点検します。

供給装置の摩耗や付着によって停止後の落差が変化するため、計量実績を確認しながら補正値を見直します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、原料特性、供給量、ホッパー容量、必要精度を確認し、減算計量に適した機械構造とロードセルを検討します。

粗供給・微供給、落差補正、安定判定、自動補正、補充制御、実績保存を組み合わせた計量システムに対応できる場合があります。

よくある質問

Q. 減算計量とロスインウェイト式フィーダーは同じですか?

A. ロスインウェイト式フィーダーは、減算計量を利用して連続供給量を制御する装置です。

Q. 液体も減算計量できますか?

A. タンク重量をロードセルで測定し、ポンプやバルブで排出すれば減算計量できます。

Q. 原料を補充しながら計量できますか?

A. 補充中は重量が増えるため、通常の減算演算はできません。補充中だけ予測運転する方法があります。

Q. ホッパー内に原料が残っていても計量できますか?

A. 供給前後の重量差を測定するため、残量があっても計量できます。

Q. 既設ホッパーを減算計量化できますか?

A. 支持構造、ロードセル設置、配管接続を確認し、改造できる場合があります。

関連ワード

槓桿式台秤とは、てこの原理を利用して、計量台に載せた物の重量と分銅の力をつり合わせて測定する機械式の台秤です。「かんかん式台秤」「機械式台秤」などと呼ばれることもあります。

計量台へ加わった荷重は、台枠内部の槓桿機構を介して竿へ伝達されます。竿に取り付けられた分銅や移動錘の位置を調整し、指針が平衡位置になったときの値から重量を読み取ります。

電源を必要とせず、構造が比較的分かりやすいことから、工場、倉庫、農業施設などで長く使用されてきました。一方、正確に計量するには、水平な設置、ゼロ点調整、槓桿機構の清掃、刃受け部の点検などが重要です。

槓桿式台秤の基本構造

槓桿式台秤は、計量台、台枠、槓桿、支点、刃、刃受け、連結桿、竿、分銅、指針、零点調整機構などで構成されます。

計量台に載せた荷重は、台枠内に配置された複数の槓桿へ分散して伝わります。槓桿によって力を縮小し、竿側の分銅とつり合わせることで、大きな荷重を比較的小さな分銅で測定します。

荷物を計量台の中央から外れた位置へ載せても、槓桿機構が適切に調整されていれば、おおむね同じ重量を示します。ただし、機構の摩耗や変形があると、載せる位置によって指示値が変わる偏置誤差が発生します。

てこの原理による計量

槓桿式台秤は、支点を中心とする力のモーメントがつり合う原理を利用しています。

荷重側の力をF1、支点から荷重点までの距離をL1、分銅側の力をF2、支点から分銅までの距離をL2とすると、平衡時には次の関係が成り立ちます。

F1×L1=F2×L2

例えば、荷重側の腕の長さが分銅側の10分の1であれば、荷重の10分の1の力でつり合わせられます。実際の台秤では複数の槓桿を組み合わせ、計量台に加わる大きな荷重を竿で読み取れる範囲へ縮小します。

基本的な計量方法

設置状態を確認する

秤を安定した床へ設置し、本体が水平になっていることを確認します。床面の傾きやがたつきがあると、槓桿や指針の動きが妨げられ、正しい値を示さない場合があります。

ゼロ点を調整する

計量台に何も載せていない状態で、分銅や移動錘をゼロ位置へ戻します。指針が基準位置に合わない場合は、零点調整機構を操作して調整します。

計量台や台枠へ原料、泥、異物などが付着していると、その重量や接触力によってゼロ点が変化します。調整前に秤の周囲を清掃します。

計量物を載せる

計量物を台の上へ静かに載せます。重量物を落下させると、槓桿、刃受け、台枠へ衝撃が加わり、変形や精度低下につながります。

計量物が周囲の壁、配管、コンベアなどへ接触していると、荷重の一部が秤へ加わらず、実際より軽く表示されます。

分銅を調整して読み取る

大分銅、小分銅、移動錘などを組み合わせ、指針が平衡位置になるよう調整します。指針の揺れが収まり、基準位置でつり合ったときの分銅値を合計して重量を求めます。

槓桿式台秤の特長

  • 計量に電源を必要としない
  • 停電時でも使用できる
  • 構造が機械的で動作を確認しやすい
  • 比較的大きな重量を計量できる
  • 適切に整備すれば長期間使用できる

一方、重量の読取りや分銅操作を作業者が行うため、自動記録や上位システム連携には適していません。計量頻度が高い工程や、計量値を自動保存したい工程では、電子台秤やロードセル式計量器への更新を検討します。

計量精度に影響する要因

刃と刃受けの摩耗

槓桿の支点には、刃と刃受けと呼ばれる部品が使用されます。長期間の使用によって摩耗、欠け、さびが発生すると、摩擦が増えて指針の動きが悪くなります。

摩耗した状態では、荷重を増やしたときと減らしたときで指示値が異なる場合があります。清掃や調整で改善しない場合は、部品交換を検討します。

計量台への偏荷重

荷物を台の四隅や端へ載せた際に指示値が変わる場合は、槓桿の連結状態、刃受け、台枠の変形などを確認します。

点検時には、既知重量の分銅を計量台の中央と四隅へ順番に載せ、指示値の差を確認します。

周辺部との接触

計量台と床、台枠、シュート、搬送装置などが接触すると、荷重が正しく槓桿へ伝わりません。粉体や異物が隙間へ入り込み、計量台の動きを妨げることもあります。

温度・腐食・汚れ

屋外や水分の多い場所では、刃、刃受け、連結部にさびが発生する場合があります。粉体や油が付着すると動作抵抗が増えます。

使用環境に応じて、防食、清掃、カバーの設置などを検討します。ただし、可動部へ過剰に潤滑剤を使用すると、粉じんを付着させる原因になるため注意が必要です。

風袋を含む計量

容器に原料を入れて計量する場合は、総重量から空容器の重量を差し引いて正味重量を求めます。

総重量をWg、風袋重量をWt、正味重量をWnとすると、次の式で表せます。

Wn=Wg-Wt

総重量が85kg、空容器が15kgの場合、内容物の正味重量は70kgです。容器重量にばらつきがある場合は、容器ごとに風袋を確認する必要があります。

異常時の確認

指針が動かない場合は、計量台と台枠の接触、槓桿への異物噛み込み、連結桿の外れ、刃受けの固着を確認します。

ゼロ点が毎回変わる場合は、計量台への付着、床のがたつき、刃受けの摩耗、零点調整部の緩みなどが考えられます。

同じ分銅を載せても指示値が異なる場合は、支点部分の摩擦や偏置誤差を確認します。無理に槓桿を曲げて調整すると、別の誤差が発生するため、構造を確認したうえで整備します。

保守・点検

日常点検では、計量台の清掃、ゼロ点、指針の動き、周囲との接触を確認します。定期点検では、既知重量による指示値、偏置誤差、刃と刃受け、連結部、台枠の腐食や変形を確認します。

分銅は重量値の基準となるため、紛失、摩耗、付着、取り違えがないよう管理します。秤本体と分銅を組み合わせた状態で検査することが重要です。

取引や証明に使用する場合は、使用する計量器に適用される法令や検定の要否を確認します。

電子台秤への更新

槓桿式台秤を電子台秤へ更新すると、重量値をデジタル表示でき、計量時間の短縮や読取り間違いの防止につながります。

通信機能を持つ計量器を採用すれば、重量値、計量日時、品種、作業者などをパソコンや上位システムへ保存できる場合があります。

更新時は、最大計量値、最小表示、計量台寸法、設置場所、電源、既存作業方法を確認します。現在の槓桿式台秤と同じ最大重量だけで選ばず、実際に必要な計量精度と最小計量量を整理します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、既設の槓桿式台秤を使用している工程について、計量対象、最大重量、必要精度、作業方法を確認し、計量設備の更新を検討します。

電子台秤やロードセル式計量台、計量コントローラ、制御盤、PLC、タッチパネルなどを組み合わせ、重量表示、過不足判定、計量完了、実績保存を構成します。

既設の搬送設備や容器を継続使用する場合は、計量台寸法、設置高さ、周辺設備との干渉を確認します。手計量の自動記録化や、生産管理システムとの連携についても、運用と通信仕様を確認して対応を検討します。

よくある質問

Q. 槓桿式台秤のゼロ点が合わない場合は何を確認しますか?

A. 計量台への付着、周囲との接触、床の水平、分銅の位置、刃受け部の汚れや摩耗を確認します。

Q. 荷物を載せる位置によって重量が変わるのはなぜですか?

A. 槓桿機構の調整ずれ、刃・刃受けの摩耗、台枠の変形などによる偏置誤差が考えられます。中央と四隅で確認します。

Q. 槓桿式台秤の値を自動でパソコンへ保存できますか?

A. 機械式のままでは一般に重量信号を出力できません。電子台秤やロードセル式計量器へ更新することで、自動保存できる場合があります。

Q. 既設の計量台だけを残して電子化できますか?

A. 台枠の強度、可動構造、設置寸法を確認し、ロードセルを組み込める場合があります。ただし、計量台全体の更新が適する場合もあります。

Q. 電子台秤へ更新するときに注意する点はありますか?

A. 最大計量値だけでなく、最小表示、必要精度、計量台寸法、電源、使用環境、実績保存の要否を確認します。

関連ワード

電子台秤とは、計量台、ロードセル、重量指示計などを一体として構成した計量機です。容器、原料、製品などを計量台へ載せ、静止した状態の重量を高い精度で測定します。工場では、原料の受入、手計量、容器計量、製品検査、出荷前確認などに使用されます。

メーカーが計量台の構造、ロードセル、指示計を組み合わせて性能を確認した完成品であるため、比較的高い計量精度を得やすいことが特長です。重量値をRS-232Cなどの通信で計量コントローラやPLCへ取り込み、計量制御や実績保存へ利用することもできます。

ハカルプラスでは、必要なひょう量、精度、計量台寸法、設置環境、通信仕様を確認し、用途に適した電子台秤を選定します。供給機、搬送装置、制御盤、PLC、上位システムと組み合わせた設備についても構成を検討します。

電子台秤の基本構成

一般的な電子台秤は、計量物を載せる計量台、荷重を検出するロードセル、重量値を表示・出力する指示計で構成されます。計量物の荷重によってロードセルがわずかに変形し、その変化を電気信号として取り出します。

ロードセルからの微小な信号は指示計で増幅・変換され、kgやgなどの重量値として表示されます。風袋引き、ゼロ調整、上下限判定、安定判定、通信出力などの機能を備えた機種もあります。

主な用途

  • 容器へ投入する原料の手計量
  • 製造前後の容器・製品重量の確認
  • 原料受入時の重量記録
  • 充填後の重量検査
  • バーコードと連携した計量実績の保存

作業者が重量表示を確認するだけでなく、設定重量へ到達したときにブザーや表示灯を作動させたり、供給機を停止させたりする運用も可能です。

ひょう量と目量の選定

電子台秤を選定する際は、最大計量重量である「ひょう量」と、表示できる最小の重量単位である「目量」を確認します。一般に、ひょう量が大きくなるほど目量も大きくなるため、必要以上に大きな秤を選ぶと、小さな重量変化を確認しにくくなる場合があります。

計量物だけでなく、容器、治具、台車などの重量もひょう量へ含めます。通常使用する重量がひょう量の上限に近すぎると、投入時の衝撃や載せ方によって過荷重となる可能性があります。

高精度計量のための設置条件

電子台秤は高精度な計量に適していますが、設置条件が悪いと重量値が安定しません。水平で十分な強度を持つ床へ設置し、周囲の機械振動や風の影響を受けにくくする必要があります。

計量物が計量台の端へ偏ると、機種によっては表示値に差が生じることがあります。容器の位置を一定にするガイドやストッパーを設け、配管、ケーブル、周辺設備が計量物へ接触しないようにします。

粉体を扱う現場では、計量台の下へ原料が入り込むとゼロ点のずれや動作不良につながります。清掃しやすい設置方法と、定期的なゼロ点確認が重要です。

重量安定判定

計量物を載せた直後は、計量台の振動や液面の揺れによって表示値が変化します。そのため、一定時間内の重量変化が設定範囲へ収まったことを確認してから、計量値を確定します。

安定条件を厳しくしすぎると作業時間が長くなり、緩くしすぎると変動中の値を採用する可能性があります。計量物、要求精度、作業速度に合わせて調整します。

PLC・計量コントローラとの接続

電子台秤の重量値は、RS-232C、RS-485、Ethernetなどの通信や、BCD・アナログ信号を用いて外部機器へ取り込めます。対応方式は指示計の機種によって異なります。

PLCへ重量値を取り込むことで、設定値との比較、供給機の停止、合否判定、次工程への搬送許可などに利用できます。通信では、重量値だけでなく、安定状態、正味・総重量、エラー情報を取得できる場合があります。

通信異常時に古い重量値を使用し続けないよう、更新時刻や応答状態を監視し、異常時は自動運転を停止するなどの処理を設けます。

計量実績の保存

電子台秤をバーコードリーダーや上位システムと連携すると、品種、原料ロット、作業者、目標重量、実重量、計量時刻などを関連付けて保存できます。

手書き記録を減らすことで、転記ミスや記録漏れを防ぎやすくなります。計量値が許容範囲を外れた場合は、再計量や管理者確認を求める運用も検討できます。

検定・校正と点検

取引や証明に使用する場合は、使用目的に適した検定付きの計量器が必要になることがあります。社内工程の管理に使用する場合でも、基準分銅による定期的な確認や校正を行うことが重要です。

点検時には、ゼロ点、既知重量での表示、計量台のがたつき、ケーブル損傷、指示計のエラーを確認します。急に表示値がずれた場合は、計量台への異物噛み込みや周辺設備との接触も点検します。

異常時の確認

重量値が安定しない場合は、床振動、風、計量物の揺れ、ケーブル接触、電気ノイズなどが考えられます。ゼロへ戻らない場合は、計量台の下への異物侵入や恒常的な接触を確認します。

重量値を取得できない場合は、指示計の電源、通信設定、ケーブル、通信速度、データ形式を点検します。指示計では正常表示されているのにPLC側だけ異常な場合は、通信処理や単位、小数点位置も確認します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、計量対象、ひょう量、必要精度、計量台寸法、設置環境に応じて電子台秤を選定します。

電子台秤単体の利用だけでなく、フィーダー、ポンプ、搬送コンベア、バーコードリーダー、制御盤、PLC、タッチパネルとの連携を検討します。重量値の取込み、上下限判定、供給停止、実績保存、上位システムへの送信まで、設備の運用に合わせて構成します。

よくある質問

Q. 電子台秤とロードセルを組み込んだ計量装置は何が違いますか?

A. 電子台秤は計量台、ロードセル、指示計を組み合わせた完成品です。ロードセル式の計量装置は、タンクやホッパーなど設備の形状に合わせて個別設計します。

Q. ひょう量が大きい電子台秤を選べば安心ですか?

A. 過荷重への余裕は必要ですが、大きすぎると目量も大きくなり、必要な精度を得にくくなる場合があります。

Q. 電子台秤の重量値をPLCへ取り込めますか?

A. 通信出力などを備えた指示計であれば取り込めます。通信方式とデータ形式を確認して接続します。

Q. 重量表示が安定しない原因は何ですか?

A. 床振動、風、液面の揺れ、計量台への接触、電気ノイズなどが考えられます。

Q. 既設の手計量工程を自動記録化できますか?

A. 電子台秤、バーコードリーダー、記録用端末を連携し、品種やロットと重量値を自動保存する構成を検討できます。

関連ワード

移動台車スケールとは、モーターで走行する移動台車と計量機を組み合わせ、複数の原料供給位置を順番に移動しながら自動計量する設備です。多品種の原料を一つの計量機で扱えるため、原料ごとに計量機を設置する方式と比べて、設備スペースや機器点数を抑えられる場合があります。

ハカルプラスでは、多品種小容量計量機「TSU」などに移動台車スケールを採用しています。配合設定に従って台車が各原料の供給位置へ移動し、所定量の計量を繰り返した後、排出位置へ移動して計量済み原料を容器や後工程へ排出します。

必要な計量精度、搬送速度、原料数、設置エリアなどに応じて、電子台秤式またはロードセル式の計量機を選定し、供給機器、走行機構、位置決め、制御盤を含めて設計します。

基本的な動作

移動台車スケールは、あらかじめ登録された配合と運転順序に基づいて自動運転します。一般的な動作は次のとおりです。

  1. 製造する品種や配合を選択する
  2. 台車が最初の原料供給位置へ移動する
  3. 位置決め完了後、原料を計量容器へ供給する
  4. 目標重量に達すると供給を停止する
  5. 次の原料位置へ移動して計量を繰り返す
  6. 全原料の計量後、排出位置へ移動する
  7. 計量済み原料を後工程や受け容器へ排出する

原料ごとに目標重量、供給順序、粗供給・微供給の切替値、安定判定時間などを設定できます。配合変更時も機械構成を変えず、設定データの切替で対応しやすいことが特長です。

主な構成機器

  • 走行台車と駆動モーター
  • レール、車輪、ガイド機構
  • 電子台秤またはロードセル式計量機
  • 計量容器、受け容器、排出機構
  • スクリューフィーダーやゲートなどの原料供給機器
  • 位置検出センサ、停止位置決め機構
  • 制御盤、PLC、タッチパネル

移動中の電源や信号は、ケーブルベア、給電レール、無線通信など、走行距離と使用環境に応じた方法で接続します。

電子台秤式とロードセル式

比較的小容量で、既製の計量台を利用できる場合は、電子台秤を台車へ搭載する構成が候補になります。計量器として独立した機能を持ち、交換や点検を行いやすいことが特長です。

計量容器の形状、容量、取付構造を個別に設計する場合は、ロードセル式が適しています。複数のロードセルで計量容器を支持し、設備条件に合わせた構造を設計できます。

選定時は、ひょう量、目量、必要精度、容器重量、偏荷重、振動、移動時の衝撃などを確認します。台車が停止した直後は揺れが残るため、重量値が安定してから計量を開始します。

計量精度を安定させる制御

原料供給では、目標重量から離れている間は高速で粗供給し、目標へ近づくと低速の微供給へ切り替えます。これにより、計量時間を短縮しながら過量を抑えます。

供給停止後も、フィーダーやシュート内を落下中の原料が計量容器へ入ります。この量を落差量といい、停止指令を出す重量へ補正値として反映します。

落差量は、原料の流動性、供給速度、シュート形状、付着状態によって変化します。実際の計量結果を蓄積し、必要に応じて補正値を調整することで精度を安定させます。

移動と位置決め

供給口と計量容器の位置がずれると、原料のこぼれ、粉じんの発生、計量誤差につながります。そのため、各停止位置をセンサで確認し、正しい位置へ到達した後に供給を許可します。

停止精度を高めるには、目的位置の手前で走行速度を落とし、低速で停止位置へ近づけます。必要に応じて、インバーターによる速度制御や機械式ストッパーを組み合わせます。

停止位置を通過した場合や、一定時間内に到着しない場合は異常として走行を停止します。センサの故障やレール上の障害物も想定した監視が必要です。

搬送時間と設備能力

移動台車スケールの処理能力は、各原料の供給時間だけでなく、台車の移動時間、停止後の安定時間、排出時間によって決まります。

原料位置が多く、移動距離が長いほど一回の配合に必要な時間は増えます。生産能力を検討する際は、最も原料数の多い配合を基準にサイクルタイムを算出します。

搬送速度だけを上げると、停止時の揺れや位置ずれが増える可能性があります。必要な生産能力と計量精度の両方を考慮して走行速度を決めます。

インターロックと安全対策

移動台車の走行範囲へ人が立ち入る可能性がある場合は、安全柵、扉スイッチ、非常停止、警告灯などを設置します。台車の前後へ障害物検知センサを設ける場合もあります。

制御上は、次の条件を確認して運転します。

  • 計量容器や受け容器が正しく取り付けられている
  • 排出ゲートが閉じている
  • 供給機器が停止している
  • 移動経路に異常がない
  • 目的位置へ正常に到達している
  • 後工程が原料を受け入れ可能である

停電や非常停止が発生した場合は、走行中の台車位置と計量途中の原料を確認し、途中工程から再開するか、原料を排出して初期状態へ戻すかを運用に合わせて決めます。

他設備との組合せ

移動台車スケールは、原料供給設備、混合機、容器搬送装置、充填機などと組み合わせることで、計量工程の自動化・半自動化に利用できます。

バーコードや製造指示との照合を組み合わせれば、選択した配合と投入原料の不一致を防止できます。計量実績を保存し、製造番号、原料名、目標値、実計量値、計量時刻を記録する構成も可能です。

保守・点検

定期点検では、レールや車輪の摩耗、チェーンやベルトの張り、センサの取付状態、ケーブルベアの損傷を確認します。原料粉がレールへ堆積すると、走行抵抗や停止位置のずれにつながります。

計量部では、ロードセル周辺への原料のかみ込み、配線の引っ張り、計量容器と周辺部品の接触を確認します。可動部やホースが計量部へ力を加えると、重量値が不安定になります。

分銅などによる定期的な計量確認を行い、ゼロ点やスパンにずれがある場合は、原因を調査して調整します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、要求される計量精度、原料数、搬送速度、設置エリア、清掃方法などを確認し、移動台車スケールを設計・製造します。

電子台秤またはロードセル式計量機の選定に加え、走行台車、レール、供給機器、計量容器、排出機構を含む機械構成を検討します。

制御盤、PLC、タッチパネルによる配合管理、位置決め、計量制御、異常監視、実績保存まで、設備全体の仕様に合わせて構成します。既設の原料設備や後工程との接続についても、現在の運用を確認して検討します。

よくある質問

Q. 原料の種類が増えた場合でも対応できますか?

A. レール上に供給位置を追加できるスペースと制御上の余裕があれば、対応できる場合があります。供給機器、停止位置、配合データの追加が必要です。

Q. 台車が停止した直後に計量を開始できますか?

A. 移動による揺れが残るため、重量値が一定範囲内で安定したことを確認してから計量を開始します。

Q. 粉体と液体を同じ台車で計量できますか?

A. 計量容器、供給方法、清掃性などの条件が合えば検討できます。交差汚染や液漏れへの対策が必要です。

Q. 既設の原料供給設備へ追加できますか?

A. 供給口の配置、床面、走行スペース、高さ、後工程との接続を確認し、追加できる場合があります。

Q. 計量途中で停電した場合はどうなりますか?

A. 台車位置と計量済み重量を保持し、復電後に状態を確認して再開する方法や、一度排出して最初から計量し直す方法があります。

関連ワード

コンベアスケールとは、ベルトコンベアで連続搬送される粉体、粒体、鉱石、骨材、飼料などの重量を、搬送を止めずに計測する装置です。

ベルト上に載っている搬送物の単位長さ当たりの荷重と、ベルトの移動速度を連続的に測定し、その積から瞬時輸送量を求めます。さらに、瞬時輸送量を時間ごとに積算することで、一定期間に搬送した総重量を算出します。

ハカルプラスでは、ロードセル、速度検出器、計量コントローラ、PLC、タッチパネル、インバーターなどを組み合わせ、輸送量の計測、記録、警報、定量供給制御まで含めたシステムを構築します。

コンベアスケールの計測原理

コンベアスケールでは、ベルト上の単位長さ当たりの荷重と、ベルト速度を測定します。

単位長さ当たりの荷重をW、ベルト速度をv、瞬時輸送量をQとすると、基本的な関係は次の式で表されます。

Q=W×v

Wをkg/m、vをm/sで表した場合、Qの単位はkg/sです。

例えば、ベルト上の荷重が20kg/m、ベルト速度が1.5m/sの場合は、次のようになります。

Q=20×1.5=30kg/s

1時間当たりでは、次の輸送量になります。

30×3,600=108,000kg/h=108t/h

積算輸送量の求め方

一定期間に搬送した総重量は、瞬時輸送量を時間に沿って積算して求めます。

積算輸送量をM、瞬時輸送量をQ、時間をtとすると、次の関係になります。

M=∫Qdt

瞬時輸送量が一定の場合は、次の式で求められます。

M=Q×t

例えば、50t/hで30分間搬送した場合の積算輸送量は25tです。

実際には搬送量が変動するため、計量コントローラが短い周期で瞬時輸送量を演算し、その値を順次加算します。

主な構成機器

計量架台・計量ローラー

ベルトと搬送物の荷重を受け、ロードセルへ力を伝える部分です。計量部の変形、摩擦、周辺ローラーとの高さ関係は、測定精度へ影響します。

ロードセル

計量架台へ加わる荷重を電気信号へ変換します。搬送物だけでなく、ベルト自体の重量、張力、付着物の影響も受けるため、ゼロ点調整が必要です。

速度検出器

ベルトまたは従動ローラーの回転を検出し、ベルト速度を求めます。

ローラー径をD、回転数をNとすると、理論上のベルト速度vは次の式で表されます。

v=πDN÷60

Dをm、Nをmin−1で表した場合、vの単位はm/sです。

計量コントローラ

ロードセル信号と速度信号を取り込み、瞬時輸送量と積算輸送量を演算します。表示、警報、アナログ出力、パルス出力、通信なども行います。

ゼロ点調整とスパン調整

ゼロ点調整

搬送物がない状態でベルトを運転し、ベルト重量や機械的な荷重を基準値として差し引きます。

ベルトの継ぎ目、付着物、温度、張力の変化によってゼロ点は変動するため、定期的な空運転確認が必要です。

スパン調整

既知の荷重を加え、表示値が基準値と一致するように感度を調整します。分銅、校正チェーン、試験搬送物などを使用します。

実際の搬送物を一定量通過させ、別のはかりで測定した重量と比較する実搬送試験は、設備全体を含めた精度確認に有効です。

計測精度に影響する要因

  • ベルト張力やテークアップ状態の変化
  • ベルトの蛇行や浮き上がり
  • 搬送物の片寄り
  • ベルトやローラーへの原料付着
  • 速度検出ローラーの滑り
  • 周辺設備から伝わる振動
  • 計量ローラーと周辺ローラーの高さずれ

投入直後やカーブ部など、搬送物やベルトが安定しない場所では計測値が変動しやすくなります。計量部は、ベルトが直線的に安定して走行する位置へ設置します。

搬送物の偏りとベルト状態

搬送物がベルトの片側へ偏ると、計量架台へ荷重が均等に伝わらず、測定誤差の原因になります。

投入シュートやガイドを調整し、搬送物をベルト中央へ安定して供給します。また、ベルト蛇行、ローラー固着、付着物の堆積も定期的に点検します。

通常運転時の荷重がロードセル容量に対して小さすぎる場合は、ゼロ点変動やノイズの影響が相対的に大きくなります。最大輸送量だけでなく、通常時と最小時の荷重も考慮して容量を選定します。

起動・停止時の積算処理

ベルトの起動直後や停止直前は、速度が安定していないため、そのまま積算すると誤差が生じることがあります。

速度が設定値以上になった時点で積算を開始し、一定値以下になった場合は積算を停止するなどの条件を設けます。

荷重信号がある状態でベルトが停止した場合は、原料が計量部に滞留している可能性があります。再起動時に同じ原料を二重に積算しない処理も必要です。

定量供給制御への利用

瞬時輸送量をフィードバックし、ベルト速度や上流側フィーダーの供給量を調整することで、一定の輸送量を維持できます。

目標輸送量をQset、実際の輸送量をQ、偏差をeとすると、次の式で表されます。

e=Qset-Q

実輸送量が目標より少ない場合は供給速度を上げ、多い場合は供給速度を下げます。

ただし、供給位置から計量位置までに搬送時間があるため、速度変更の結果が測定値へ現れるまで遅れがあります。制御を強くしすぎると、供給量が上下を繰り返す可能性があります。

異常監視

  • ベルト運転中に速度信号が入力されない
  • 速度信号があるのに荷重が検出されない
  • ベルト停止中に大きな荷重が残っている
  • ロードセル信号が測定範囲を外れている
  • 瞬時輸送量が上限・下限を超えている
  • 速度検出器や通信機器に異常がある

異常発生時は、警報表示、積算停止、上流フィーダー停止など、設備運用に応じた処理を行います。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、搬送物の種類、最大・最小輸送量、ベルト幅、ベルト速度、設置環境を確認し、コンベアスケールを含む計量・搬送システムを設計します。

ロードセル、速度検出器、計量コントローラ、PLC、タッチパネルを組み合わせ、瞬時輸送量と積算輸送量の演算、表示、保存、警報、外部出力を構成します。

さらに、インバーターや上流フィーダーと連携した定量供給制御、生産管理システムへの実績送信、既設設備の制御更新にも対応します。

よくある質問

Q. ベルトが空でも重量が表示される場合はどうしますか?

A. ベルトやローラーへの付着、張力変化、ゼロ点のずれが考えられます。ベルトを空運転し、付着状態とゼロ点を確認します。

Q. ベルト速度を変更しても正しく計測できますか?

A. 実際のベルト速度を速度検出器で測定していれば可能です。速度信号が指令値だけの場合は、滑りによる誤差に注意が必要です。

Q. 輸送量が安定しない原因は何ですか?

A. 投入量の変動、搬送物の偏り、ベルト蛇行、張力変化、付着物、速度検出の滑りなどが考えられます。

Q. 既設のベルトコンベアへ追加できますか?

A. 直線部の長さ、ベルト幅、ローラー配置、架台強度、振動、設置スペースを確認し、追加可能かを判断します。

Q. 計測精度を維持するために必要な点検は何ですか?

A. ゼロ点・スパンの確認、ベルト張力と蛇行の調整、付着物の除去、速度検出器、ロードセル、計量ローラーの点検が必要です。

関連ワード

フロアスケールとは、工場や倉庫などの床面に設置し、容器、台車、パレット、フレコンバッグなどに載せた原料や製品の重量を計測する薄型の計量機です。大型の計量物を床面に近い高さで扱えるため、フォークリフト、ハンドリフト、台車などを使う工程に適しています。

床面へそのまま設置する床置き式と、床を掘り込んで計量面を周囲の床とほぼ同じ高さにする埋込式があります。計量物の総重量、外形、載せ降ろし方法、作業動線、洗浄や清掃の条件に応じて、計量台の寸法、秤量、材質、設置方法を選定します。

フロアスケールの仕組みと構成

フロアスケールは、主に計量台、ロードセル、架台、接続箱、計量指示計などで構成されます。計量物を載せると、その荷重によってロードセルがわずかに変形し、重量に比例した電気信号を出力します。計量指示計は、この信号を増幅・演算して重量値として表示します。

大型の計量台では、四隅などに複数のロードセルを配置する構成が一般的です。各ロードセルの信号を接続箱でまとめ、計量指示計へ入力します。計量物を中央以外へ載せた場合でも必要な精度を確保できるよう、計量台の剛性、ロードセルの配置、荷重の伝わり方を検討します。

用途によっては、既製品の電子台秤を使用する方法と、計量物の形状や設備条件に合わせて計量台、架台、ロードセルを個別設計する方法があります。要求される秤量、最小表示、計量台寸法、耐環境性、周辺設備との取り合いによって適した構成は異なります。

主な用途

  • 容器に入れた粉体や液体の重量確認
  • フレコンバッグの受入・出荷重量の計測
  • パレットに載せた原料や製品の計量
  • 台車やコンテナごとの重量計測
  • 入荷原料、仕掛品、完成品の重量管理
  • 充填前後の重量差による正味充填量の確認

例えば、空容器を計量して風袋値を登録し、その後に原料を充填して再計量することで、中身だけの重量を求められます。製品重量が管理範囲内かを判定したり、入出庫数量を重量から管理したりする用途にも利用されます。

総重量・風袋重量・正味重量

フロアスケールで容器やパレットごと計量する場合、表示される総重量には容器や台車の重量が含まれます。総重量をWg、風袋重量をWt、正味重量をWnとすると、次の式で表せます。

Wn=Wg-Wt

例えば、原料入り容器の総重量が620kg、空容器の重量が120kgの場合、原料の正味重量は500kgです。

容器やパレットごとに重量差がある場合は、個別に風袋引きを行います。毎回同じ容器を使用する場合でも、付着物や残留物によって風袋重量が変化することがあるため、必要な精度に応じて風袋値を確認します。

設置方式の違い

床置き式

床置き式は、工場の床面へ計量台を直接設置する方式です。床の掘削工事を抑えやすく、移設やロードセル交換、計量台下部の清掃を比較的行いやすいことが特徴です。

一方、床面との間に段差が生じるため、台車やハンドリフトで乗り入れる場合はスロープが必要です。スロープの勾配が急すぎると重量物を押し上げにくくなるため、作業方法と設置スペースを確認します。

埋込式

埋込式は、床面にピットを設け、計量台上面を周囲の床面とほぼ同じ高さにする方式です。台車やパレットを段差なく移動でき、頻繁に乗り入れる工程に適しています。

ただし、ピット内へ粉体、水分、異物が入り込むと、計量台と固定部が接触したり、ロードセル周辺が腐食したりする可能性があります。排水、清掃、点検、ロードセル交換のためのスペースを設計段階で確保します。

設計・選定上のポイント

秤量と最小表示

秤量は、その計量機で計測できる最大重量です。原料や製品だけでなく、容器、パレット、台車、治具などを含めた総重量を確認し、載せ降ろし時の衝撃も考慮して選定します。

最小表示を細かく設定しても、必ず同じ精度が得られるわけではありません。ロードセル容量、計量台の剛性、振動、偏荷重、使用環境などによって実際の安定性は変わります。必要な管理幅に合わせて仕様を決定します。

計量台寸法と偏荷重

計量台は、対象物が完全に載り、周囲の床や設備へ接触しない寸法とします。計量物がはみ出して壁やガイドへ触れると、重量の一部がロードセルへ伝わらず、実際より軽く表示される場合があります。

台車の車輪やパレット脚部など、一部へ荷重が集中する場合は、計量台のたわみやロードセルへの偏荷重に注意します。フォークリフトで載せる場合は、爪の接触位置や積載方法も確認します。

荷重の分担と四隅誤差

複数のロードセルを使用する計量台では、載せる位置によって各ロードセルが受ける荷重が変化します。計量物の位置を変えても表示値が大きく変わらないよう、四隅調整や偏置試験を行います。

例えば、同じ分銅を計量台の中央と各隅へ載せ、表示値の差を確認します。差が大きい場合は、ロードセル出力の調整、架台の水平、接触、計量台の変形などを確認します。

振動・風・外力の影響

近くにコンベア、振動機、撹拌機、フォークリフトの走行路などがあると、振動によって表示値が安定しない場合があります。必要に応じて設置場所の変更、防振、計量指示計のフィルター設定を検討します。

屋外や開口部付近では、風がフレコンバッグや大型容器へ当たり、荷重が変動する場合があります。計量中の容器へ配管、ホース、集塵ダクトが接続されている場合も、その張力や反力が計量値へ影響します。

載せ降ろし時の衝撃

重量物を勢いよく載せると、静止時の重量を上回る衝撃荷重がロードセルや計量台へ加わります。フォークリフト、ホイスト、クレーンなどで扱う場合は、通常荷重だけでなく、積載時の衝撃と横荷重を考慮します。

必要に応じて過負荷ストッパー、進入ガイド、車止めなどを設けます。ただし、ストッパーが通常計量時に接触すると誤差になるため、適切な隙間を確保します。

水分・粉じん・腐食への対策

洗浄水、粉じん、薬品、屋外環境などがある場合は、計量台、ロードセル、接続箱、計量指示計の材質と保護構造を確認します。ステンレス製計量台や耐食性のあるロードセルを使用する場合もあります。

粉体が計量台の下へ堆積すると、計量台が床や架台へ接触して計量値へ影響します。清掃用の隙間、着脱構造、ピット内の排水などを検討します。

重量判定と安定判定

フロアスケールを設備へ組み込む場合は、計量指示計から重量値や安定信号をPLCへ取り込みます。重量が設定範囲内に入ったことに加え、表示値の変動が十分に小さくなったことを確認して計量結果を確定します。

上限値をWH、下限値をWL、実績重量をWとすると、合格条件の一例は次のように表せます。

WL≦W≦WH

ただし、計量物を載せた直後は振動や揺れによって一時的に範囲内へ入ることがあります。そのため、一定時間にわたって安定していることを確認した後に合否判定します。

計量システムとの連携

フロアスケールは、重量を表示するだけでなく、PLC、タッチパネル、パソコン、ラベルプリンターなどと連携できます。重量値、安定信号、ゼロ点、過量信号などを取り込み、目標重量との比較、合否判定、充填設備の停止などを行います。

バーコードリーダーで容器、製品、作業指示を識別し、計量値を品種、ロット番号、作業日時、担当者とひも付けて保存することもできます。計量結果を現品票へ印刷したり、生産管理システムへ送信したりすることで、手書き記録の削減とトレーサビリティに活用できます。

異常監視・復旧・保守

主な異常には、ロードセル断線、重量信号の範囲外、ゼロ点異常、過荷重、計量値の不安定、通信異常などがあります。異常時は計量結果を確定せず、タッチパネルへ原因や確認箇所を表示します。

計量値が戻らない場合は、計量台と周囲の接触、計量台下部の異物、配線やホースによる引っ張り、ロードセルの損傷などを確認します。複数ロードセル方式では、特定のロードセルだけが異常となっている場合もあります。

定期点検では、計量台下部の清掃、ロードセルと取付金具、ストッパーの隙間、接続箱、配線、水平状態を確認します。既知重量による点検や校正を行い、ゼロ点、指示値、繰り返し性、偏置誤差が管理範囲内であることを確認します。

設備更新時の注意点

既設フロアスケールや計量指示計を更新する場合は、秤量、ロードセル定格、出力感度、接続方式、電源、通信仕様を確認します。指示計だけを交換しても、ロードセル仕様や接続箱が適合しない場合があります。

PLCや上位システムと連携している場合は、重量データの形式、通信アドレス、安定信号、ゼロ点信号、異常信号などの互換性も確認します。更新後は既知重量による校正と、実際の計量物を用いた動作確認を行います。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、計量物の重量・寸法、要求精度、載せ降ろし方法、設置環境、作業動線などを確認し、用途に適したフロアスケールを選定・設計します。

既製の電子台秤を用いる構成のほか、計量台、架台、ロードセルを組み合わせた専用計量設備にも対応します。スロープ、ピット、容器ガイド、台車の位置決め、過負荷保護など、周辺機械を含めて検討します。

計量指示計、制御盤、PLC、タッチパネルを組み合わせ、風袋引き、ゼロ補正、安定判定、上下限判定、充填設備との連動、異常監視まで一体的に構成します。

計量実績、警報履歴、品種、ロット番号などの保存、バーコードリーダーやラベルプリンターとの連携、生産管理システムへのデータ送信も、必要な運用と通信仕様に応じて検討します。

よくある質問

Q. 同じ物を載せても位置によって重量が変わる場合は何を確認しますか?

A. 計量台の水平、四隅調整、ロードセルの状態、計量台と周囲の接触、架台の変形などを確認します。偏置試験によって位置ごとの差を調べます。

Q. 計量値がゼロへ戻らない原因は何ですか?

A. 計量台下部の異物、周囲との接触、原料の付着、ホースや配線の張力、ロードセルの損傷などが考えられます。原因を除去してからゼロ点を確認します。

Q. フォークリフトで直接パレットを載せられますか?

A. 対応する構造であれば可能ですが、爪や荷物を計量台へ衝突させると過大な衝撃が加わります。計量台寸法、ひょう量、進入方向、作業方法を確認します。

Q. 埋込式を後から床置き式へ変更できますか?

A. 計量台を流用できる場合もありますが、架台、スロープ、配線、保守スペース、安全な乗り入れ方法を再設計する必要があります。

Q. 既設のフロアスケールへ実績保存機能を追加できますか?

A. 計量指示計から重量値や安定信号を取得できれば追加できる場合があります。通信機能がない場合は、指示計交換や信号変換器の追加を検討します。

関連ワード

ホッパースケールは、計量ホッパーへ投入した粉体、粒体、液体などの重量をロードセルで計測し、設定重量で供給を停止する計量装置です。原料の受入れ、配合、バッチ計量、充填、出荷など、一定量を繰り返し計量する工程で使用されます。

計量ホッパーをロードセルで支持し、上流のフィーダー、ゲート、ポンプ、バルブなどから原料を供給します。計量初期は大きな供給量で投入し、目標重量へ近づくと供給量を下げます。供給停止後に重量が安定したことを確認して計量値を確定し、下流設備へ排出します。

ホッパースケールの仕組みと構成

主な構成要素は、計量ホッパー、ロードセル、支持架台、供給機器、投入ゲート、排出ゲート、柔軟継手、計量コントローラ、PLC、制御盤、タッチパネルです。

粉体や粒体では、スクリューフィーダー、ロータリーフィーダー、ベルトフィーダー、振動フィーダー、各種ゲートなどを使用します。液体では、ポンプやバルブを用いて供給します。原料の流動性、付着性、粒径、必要能力、計量精度に応じて供給方式を選定します。

ロードセルの出力は微小な電気信号であるため、計量コントローラで増幅・演算し、重量値としてPLCやタッチパネルへ出力します。複数のロードセルを使用する場合は、各ロードセルへ荷重が適切に分配されるよう、ホッパーと架台の剛性を確保します。

正味重量と風袋引き

ロードセルが検出する総重量には、原料だけでなく、計量ホッパー、排出ゲート、付属部品などの重量も含まれます。空の状態を風袋重量として差し引くことで、原料の正味重量を求めます。

総重量をWg、風袋重量をWt、原料の正味重量をWnとすると、次の式で表せます。

Wn=Wg-Wt

例えば、総重量が530kg、風袋重量が130kgの場合、原料の正味重量は400kgです。

排出後に原料が付着している状態で自動ゼロ補正を行うと、その付着量をゼロとして扱い、次回の正味重量に誤差が生じる場合があります。ゼロ補正を許可する範囲を設定し、範囲外の場合は残留や異常を確認します。

粗投入・微投入と落差補正

目標重量まで同じ速度で供給すると、停止指令後に落下する原料によって過計量が発生しやすくなります。そのため、計量初期は粗投入で短時間に供給し、目標重量へ近づくと微投入へ切り替えます。

目標重量をWset、粗投入から微投入へ切り替える差をΔWとすると、切替重量Wchangeは次のように設定します。

Wchange=Wset-ΔW

目標重量が500kgで、40kg手前から微投入する場合、切替重量は460kgです。

供給停止後に加算される重量を停止後落差Wfallとすると、停止指令重量Wstopは概念的に次のように設定します。

Wstop=Wset-Wfall

停止後落差は、微投入速度、原料の流動性、供給機内の残留量、シュート形状、ゲートの閉鎖時間などで変化します。品種ごとに補正値を管理し、過去の計量結果から自動的に補正値を更新する場合もあります。

一般的な計量サイクル

  1. 排出ゲートの閉限を確認する
  2. 空重量とゼロ点を確認する
  3. 粗投入を開始する
  4. 切替重量で微投入へ移行する
  5. 停止重量で供給機やゲートを停止する
  6. 停止後落差が収まり、重量が安定するまで待つ
  7. 最終重量を確定して実績を保存する
  8. 下流設備の受入れ条件を確認して排出する
  9. 排出完了と残量を確認する

計量途中で停電や非常停止が発生した場合は、ホッパー内の重量、供給機とゲートの状態、実績保存の有無を確認します。復旧後に継続計量するか、排出してやり直すかを設備の運用に合わせて定めます。

ホッパー容量と処理能力

必要なホッパー容量は、1回の計量重量と原料のかさ密度から概算します。必要容積をV、計量重量をW、かさ密度をρbとすると、次の式で求められます。

V=W÷ρb

計量重量が500kg、かさ密度が800kg/m3の場合、原料が占める容積は0.625m3です。実際には、投入時の飛散、原料の盛り上がり、空気の巻込み、必要な空間を考慮して余裕を持たせます。

1回の計量重量をW、1時間当たりの計量回数をNとすると、理論処理能力Qは次の式で表せます。

Q=W×N

1回500kgを1時間に20回計量する場合、理論処理能力は10t/hです。実際には、投入、安定待ち、排出、下流設備の受入れ待ちなどを含むサイクルタイムから能力を判断します。

設計・制御上のポイント

計量部へ外力を加えない

計量ホッパーに接続するシュート、配管、集塵ダクト、電線、エア配管が固定構造物から力を伝えると、計量誤差の原因になります。柔軟継手を使用し、計量ホッパーがロードセルだけで支持される構造とします。

柔軟継手が硬化したり、粉体が詰まって固定状態になったりすると、計量値へ影響します。取付状態だけでなく、経年変化も定期的に確認します。

振動と安定判定を調整する

供給機、バイブレータ、周辺コンベアなどの振動や、原料投入時の衝撃によって重量表示が変動します。供給停止後、一定時間内の重量変化が設定範囲以下となったことを確認して計量値を確定します。

安定判定を厳しくしすぎるとサイクルタイムが長くなり、緩くしすぎると実績値がばらつきます。実機の振動状態を確認し、判定幅と判定時間を調整します。

付着・残留を抑える

付着性の高い粉体では、排出後もホッパー内へ原料が残り、次回の計量や異品種への切替えに影響します。ホッパー角度、排出口寸法、表面仕上げ、バイブレータ、エアレーションなどを検討します。

バイブレータを使用する場合は、計量中の重量値へ振動が影響しないよう、動作タイミングを排出工程に限定するなどの制御が必要です。

偏荷重と過負荷を防ぐ

原料が一方向へ偏って投入されると、複数のロードセルに加わる荷重が不均一になります。投入位置、ホッパー形状、整流板を調整し、各ロードセルの荷重配分を確認します。

ホッパー容量を超える投入、閉塞状態での供給継続、作業者がホッパーへ乗ることなどにより、ロードセルへ過負荷が加わる場合があります。機械的な過負荷ストッパーや上限重量警報を設けます。

供給機とゲートを監視する

供給機の停止遅れやゲート閉鎖不良は、過計量の原因になります。PLCでは、モーター運転信号、インバーター状態、ゲートの開限・閉限を確認し、指令どおりに動作しない場合は異常として停止します。

重量が一定時間増加しない場合は、原料切れ、ブリッジ、供給機の空転を疑います。反対に、停止指令後も重量が増え続ける場合は、ゲート不良や原料のフラッシングを確認します。

排出条件と残量を確認する

下流側の容器、混合機、搬送設備などが受入可能であることを確認してから排出ゲートを開きます。排出中に下流設備が停止すると、詰まりやあふれにつながる場合があります。

排出開始から一定時間後も重量が設定値以下にならない場合は、付着や閉塞として警報を出します。排出完了後の残量を監視することで、次回計量への持越しを抑えます。

異常時の復旧と保守

主な異常には、ロードセル断線、重量信号範囲外、ゼロ点異常、過量、供給時間超過、排出時間超過、ゲート動作異常、通信異常などがあります。異常時は供給を停止し、タッチパネルへ原因と確認箇所を表示します。

計量値がゼロへ戻らない場合は、ホッパー内の付着、周辺機器との接触、柔軟継手の固着、ロードセルの損傷を確認します。原因を除去せずにゼロ補正だけを行うと、誤差を見えなくする可能性があります。

定期点検では、ロードセルと取付金具、過負荷ストッパー、柔軟継手、投入・排出ゲート、供給機、配線、接続箱を確認します。既知重量を用いてゼロ点、指示値、繰り返し性、偏荷重誤差を確認し、必要に応じて校正します。

実績保存と上位システム連携

計量完了ごとに、品種、目標重量、実績重量、誤差、原料ロット、計量日時、補正値、警報の有無などを保存できます。計量途中の異常や手動操作も履歴として残せば、計量不良の原因調査に活用できます。

配合管理システムや生産管理システムから計量指示を受信し、実績を返信する構成もあります。通信断時には、同じ指示を重複して計量しないことや、完了実績を欠落させないことが重要です。指示番号やバッチ番号を用いて処理状態を管理します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、原料の種類、計量重量、必要能力、かさ密度、要求精度、設置環境などを確認し、ホッパースケールを含む計量設備を検討します。

計量ホッパー、ロードセル、供給機、投入・排出ゲート、シュートなどの機械設計に加え、計量コントローラ、制御盤、PLC、タッチパネルまで一体的に構成します。

粗投入・微投入、停止後落差補正、重量安定判定、ゼロ点監視、過量防止、排出制御、異常監視、復旧操作を設備に合わせて設計します。品種ごとの設定管理、計量実績や警報履歴の保存にも対応できる場合があります。

配合管理システム、生産管理システムとの通信や、既設ホッパースケールの計量コントローラ・PLC更新についても、入出力、通信仕様、既存の運転手順を確認して構成を検討します。原料特性による影響が大きい場合は、実粉テストや試運転結果を機械構造と制御条件へ反映します。

よくある質問

Q. 計量値が毎回目標重量を超える場合はどう調整しますか?

A. 微投入速度、停止重量、停止後落差補正を確認します。供給機やゲートの停止遅れ、原料性状の変化がないかも点検します。

Q. 排出後に重量がゼロへ戻らない場合は何を確認しますか?

A. ホッパー内の付着や残留、柔軟継手の固着、周辺設備との接触、ロードセルのゼロ点を確認します。原因を除去してからゼロ補正を行います。

Q. 同じホッパーで複数原料を計量できますか?

A. 可能ですが、原料ごとに流動性、供給速度、停止後落差が異なります。品種別に設定を管理し、前原料の残留や交差混入にも配慮します。

Q. 停電で計量が中断した場合は途中から再開できますか?

A. 中断時の重量と工程状態を保持できれば継続できる場合があります。ただし、供給機やゲートの状態、未計量原料、実績の重複を確認してから復旧します。

Q. 既設ホッパースケールの制御だけを更新できますか?

A. ロードセル、計量コントローラ、ゲート、供給機の仕様を確認できれば更新できる場合があります。通信、信号論理、落差補正、運転手順を確認し、試運転で再調整します。

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