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ホッパースケール

(ホッパースケール)

ホッパースケール

ホッパースケール

ホッパースケールは、計量ホッパーへ投入した粉体、粒体、液体などの重量をロードセルで計測し、設定重量で供給を停止する計量装置です。原料の受入れ、配合、バッチ計量、充填、出荷など、一定量を繰り返し計量する工程で使用されます。

計量ホッパーをロードセルで支持し、上流のフィーダー、ゲート、ポンプ、バルブなどから原料を供給します。計量初期は大きな供給量で投入し、目標重量へ近づくと供給量を下げます。供給停止後に重量が安定したことを確認して計量値を確定し、下流設備へ排出します。

ホッパースケールの仕組みと構成

主な構成要素は、計量ホッパー、ロードセル、支持架台、供給機器、投入ゲート、排出ゲート、柔軟継手、計量コントローラ、PLC、制御盤、タッチパネルです。

粉体や粒体では、スクリューフィーダー、ロータリーフィーダー、ベルトフィーダー、振動フィーダー、各種ゲートなどを使用します。液体では、ポンプやバルブを用いて供給します。原料の流動性、付着性、粒径、必要能力、計量精度に応じて供給方式を選定します。

ロードセルの出力は微小な電気信号であるため、計量コントローラで増幅・演算し、重量値としてPLCやタッチパネルへ出力します。複数のロードセルを使用する場合は、各ロードセルへ荷重が適切に分配されるよう、ホッパーと架台の剛性を確保します。

正味重量と風袋引き

ロードセルが検出する総重量には、原料だけでなく、計量ホッパー、排出ゲート、付属部品などの重量も含まれます。空の状態を風袋重量として差し引くことで、原料の正味重量を求めます。

総重量をWg、風袋重量をWt、原料の正味重量をWnとすると、次の式で表せます。

Wn=Wg-Wt

例えば、総重量が530kg、風袋重量が130kgの場合、原料の正味重量は400kgです。

排出後に原料が付着している状態で自動ゼロ補正を行うと、その付着量をゼロとして扱い、次回の正味重量に誤差が生じる場合があります。ゼロ補正を許可する範囲を設定し、範囲外の場合は残留や異常を確認します。

粗投入・微投入と落差補正

目標重量まで同じ速度で供給すると、停止指令後に落下する原料によって過計量が発生しやすくなります。そのため、計量初期は粗投入で短時間に供給し、目標重量へ近づくと微投入へ切り替えます。

目標重量をWset、粗投入から微投入へ切り替える差をΔWとすると、切替重量Wchangeは次のように設定します。

Wchange=Wset-ΔW

目標重量が500kgで、40kg手前から微投入する場合、切替重量は460kgです。

供給停止後に加算される重量を停止後落差Wfallとすると、停止指令重量Wstopは概念的に次のように設定します。

Wstop=Wset-Wfall

停止後落差は、微投入速度、原料の流動性、供給機内の残留量、シュート形状、ゲートの閉鎖時間などで変化します。品種ごとに補正値を管理し、過去の計量結果から自動的に補正値を更新する場合もあります。

一般的な計量サイクル

  1. 排出ゲートの閉限を確認する
  2. 空重量とゼロ点を確認する
  3. 粗投入を開始する
  4. 切替重量で微投入へ移行する
  5. 停止重量で供給機やゲートを停止する
  6. 停止後落差が収まり、重量が安定するまで待つ
  7. 最終重量を確定して実績を保存する
  8. 下流設備の受入れ条件を確認して排出する
  9. 排出完了と残量を確認する

計量途中で停電や非常停止が発生した場合は、ホッパー内の重量、供給機とゲートの状態、実績保存の有無を確認します。復旧後に継続計量するか、排出してやり直すかを設備の運用に合わせて定めます。

ホッパー容量と処理能力

必要なホッパー容量は、1回の計量重量と原料のかさ密度から概算します。必要容積をV、計量重量をW、かさ密度をρbとすると、次の式で求められます。

V=W÷ρb

計量重量が500kg、かさ密度が800kg/m3の場合、原料が占める容積は0.625m3です。実際には、投入時の飛散、原料の盛り上がり、空気の巻込み、必要な空間を考慮して余裕を持たせます。

1回の計量重量をW、1時間当たりの計量回数をNとすると、理論処理能力Qは次の式で表せます。

Q=W×N

1回500kgを1時間に20回計量する場合、理論処理能力は10t/hです。実際には、投入、安定待ち、排出、下流設備の受入れ待ちなどを含むサイクルタイムから能力を判断します。

設計・制御上のポイント

計量部へ外力を加えない

計量ホッパーに接続するシュート、配管、集塵ダクト、電線、エア配管が固定構造物から力を伝えると、計量誤差の原因になります。柔軟継手を使用し、計量ホッパーがロードセルだけで支持される構造とします。

柔軟継手が硬化したり、粉体が詰まって固定状態になったりすると、計量値へ影響します。取付状態だけでなく、経年変化も定期的に確認します。

振動と安定判定を調整する

供給機、バイブレータ、周辺コンベアなどの振動や、原料投入時の衝撃によって重量表示が変動します。供給停止後、一定時間内の重量変化が設定範囲以下となったことを確認して計量値を確定します。

安定判定を厳しくしすぎるとサイクルタイムが長くなり、緩くしすぎると実績値がばらつきます。実機の振動状態を確認し、判定幅と判定時間を調整します。

付着・残留を抑える

付着性の高い粉体では、排出後もホッパー内へ原料が残り、次回の計量や異品種への切替えに影響します。ホッパー角度、排出口寸法、表面仕上げ、バイブレータ、エアレーションなどを検討します。

バイブレータを使用する場合は、計量中の重量値へ振動が影響しないよう、動作タイミングを排出工程に限定するなどの制御が必要です。

偏荷重と過負荷を防ぐ

原料が一方向へ偏って投入されると、複数のロードセルに加わる荷重が不均一になります。投入位置、ホッパー形状、整流板を調整し、各ロードセルの荷重配分を確認します。

ホッパー容量を超える投入、閉塞状態での供給継続、作業者がホッパーへ乗ることなどにより、ロードセルへ過負荷が加わる場合があります。機械的な過負荷ストッパーや上限重量警報を設けます。

供給機とゲートを監視する

供給機の停止遅れやゲート閉鎖不良は、過計量の原因になります。PLCでは、モーター運転信号、インバーター状態、ゲートの開限・閉限を確認し、指令どおりに動作しない場合は異常として停止します。

重量が一定時間増加しない場合は、原料切れ、ブリッジ、供給機の空転を疑います。反対に、停止指令後も重量が増え続ける場合は、ゲート不良や原料のフラッシングを確認します。

排出条件と残量を確認する

下流側の容器、混合機、搬送設備などが受入可能であることを確認してから排出ゲートを開きます。排出中に下流設備が停止すると、詰まりやあふれにつながる場合があります。

排出開始から一定時間後も重量が設定値以下にならない場合は、付着や閉塞として警報を出します。排出完了後の残量を監視することで、次回計量への持越しを抑えます。

異常時の復旧と保守

主な異常には、ロードセル断線、重量信号範囲外、ゼロ点異常、過量、供給時間超過、排出時間超過、ゲート動作異常、通信異常などがあります。異常時は供給を停止し、タッチパネルへ原因と確認箇所を表示します。

計量値がゼロへ戻らない場合は、ホッパー内の付着、周辺機器との接触、柔軟継手の固着、ロードセルの損傷を確認します。原因を除去せずにゼロ補正だけを行うと、誤差を見えなくする可能性があります。

定期点検では、ロードセルと取付金具、過負荷ストッパー、柔軟継手、投入・排出ゲート、供給機、配線、接続箱を確認します。既知重量を用いてゼロ点、指示値、繰り返し性、偏荷重誤差を確認し、必要に応じて校正します。

実績保存と上位システム連携

計量完了ごとに、品種、目標重量、実績重量、誤差、原料ロット、計量日時、補正値、警報の有無などを保存できます。計量途中の異常や手動操作も履歴として残せば、計量不良の原因調査に活用できます。

配合管理システムや生産管理システムから計量指示を受信し、実績を返信する構成もあります。通信断時には、同じ指示を重複して計量しないことや、完了実績を欠落させないことが重要です。指示番号やバッチ番号を用いて処理状態を管理します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、原料の種類、計量重量、必要能力、かさ密度、要求精度、設置環境などを確認し、ホッパースケールを含む計量設備を検討します。

計量ホッパー、ロードセル、供給機、投入・排出ゲート、シュートなどの機械設計に加え、計量コントローラ、制御盤、PLC、タッチパネルまで一体的に構成します。

粗投入・微投入、停止後落差補正、重量安定判定、ゼロ点監視、過量防止、排出制御、異常監視、復旧操作を設備に合わせて設計します。品種ごとの設定管理、計量実績や警報履歴の保存にも対応できる場合があります。

配合管理システム、生産管理システムとの通信や、既設ホッパースケールの計量コントローラ・PLC更新についても、入出力、通信仕様、既存の運転手順を確認して構成を検討します。原料特性による影響が大きい場合は、実粉テストや試運転結果を機械構造と制御条件へ反映します。

よくある質問

Q. 計量値が毎回目標重量を超える場合はどう調整しますか?

A. 微投入速度、停止重量、停止後落差補正を確認します。供給機やゲートの停止遅れ、原料性状の変化がないかも点検します。

Q. 排出後に重量がゼロへ戻らない場合は何を確認しますか?

A. ホッパー内の付着や残留、柔軟継手の固着、周辺設備との接触、ロードセルのゼロ点を確認します。原因を除去してからゼロ補正を行います。

Q. 同じホッパーで複数原料を計量できますか?

A. 可能ですが、原料ごとに流動性、供給速度、停止後落差が異なります。品種別に設定を管理し、前原料の残留や交差混入にも配慮します。

Q. 停電で計量が中断した場合は途中から再開できますか?

A. 中断時の重量と工程状態を保持できれば継続できる場合があります。ただし、供給機やゲートの状態、未計量原料、実績の重複を確認してから復旧します。

Q. 既設ホッパースケールの制御だけを更新できますか?

A. ロードセル、計量コントローラ、ゲート、供給機の仕様を確認できれば更新できる場合があります。通信、信号論理、落差補正、運転手順を確認し、試運転で再調整します。

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