Technology
粗供給/微供給
(そきょうきゅう/びきょうきゅう)
粗供給・微供給とは、計量や充填の前半では大きな供給量で原料を投入し、目標重量へ近づいた段階で供給量を小さく切り替える制御です。計量時間を短縮しながら、過量を抑えるために使用されます。
粉体、粒体、液体のバッチ計量、容器充填、袋詰めなどで広く用いられます。粗供給と微供給の切替点、停止点、供給速度が計量精度と処理能力を左右します。
ハカルプラスでは、供給機、ゲート、ポンプ、ロードセル、計量コントローラを組み合わせ、原料特性に合わせた粗供給・微供給制御を検討します。
粗供給の役割
粗供給は、目標重量から離れている区間を大きな供給量で投入する工程です。スクリューやポンプを高速運転する、ゲートを全開にする、大小二つの供給経路を同時に使用するなどの方法があります。
粗供給量を大きくするほど計量時間は短くなりますが、切替後に残る原料や設備応答の影響が大きくなります。
微供給の役割
微供給は、目標重量へ近づいた段階で供給量を小さくし、停止時の過量を抑える工程です。
スクリュー回転数を下げる、振動量を小さくする、小口径のバルブだけを使用するなどの方法があります。微供給量が小さすぎると計量時間が長くなり、供給が脈動・停止する場合があります。
基本的な制御の流れ
- 計量器のゼロ点確認
- 粗供給を開始
- 粗供給切替重量で微供給へ移行
- 供給停止重量で微供給を停止
- 空中にある原料の落下を待つ
- 重量安定後に実績値を確定
原料ごとに粗供給切替点と供給停止点を設定します。
切替点の決め方
粗供給から微供給へ切り替えた後、供給装置の速度が低下するまでには時間がかかります。その間も原料供給は続きます。
切替点が遅すぎると、微供給へ移行する前に目標へ近づきすぎます。早すぎると微供給時間が長くなります。供給装置の応答時間、供給量、落下距離から調整します。
供給停止点と落差
供給装置を停止しても、供給口から計量器までの間にある原料が落下します。目標重量から落差量を差し引いた位置で停止指令を出します。
落差量は、微供給速度、原料流動性、設備形状によって変わります。前回実績をもとに補正することで精度を安定させます。
供給方式による実現方法
スクリューフィーダーでは、インバーターで高速・低速を切り替えます。振動フィーダーでは、振動振幅や電圧を変更します。
ゲート供給では、粗供給用と微供給用の開度を切り替える、または大小二つのゲートを使用します。液体では、大流量バルブと小流量バルブを使い分けることがあります。
三段階以上の供給
供給量の範囲が大きい場合や高精度が必要な場合は、粗供給・中供給・微供給の三段階とすることがあります。
ただし、段階を増やすと設定項目や調整作業も増えます。必要精度と処理時間を確認し、適切な段数を選定します。
原料性状の影響
流動性のよい粒体は、供給機停止後も流れ続けることがあります。付着性のある粉体は、微供給時に供給が途切れやすくなります。
含水率、温度、かさ密度の変化によって供給特性も変わるため、固定設定だけでは精度を維持できない場合があります。
計量値の更新と遅れ
重量信号には、センサ応答、フィルタ、PLC処理による遅れがあります。表示値が目標へ到達した時点では、実際にはすでに多くの原料が供給されている可能性があります。
フィルタを強くしすぎると応答が遅くなるため、振動除去と制御応答のバランスを取ります。
自動補正
計量実績が目標より多かった場合は、次回の停止点を早めます。不足した場合は停止点を遅らせます。
粗供給切替点と停止点を別々に補正する方法や、直近数回の平均誤差を使用する方法があります。異常値をそのまま学習しないよう、補正範囲を制限します。
計量時間の最適化
計量時間は、粗供給時間、微供給時間、安定待ち時間で構成されます。精度を保ちながら微供給時間を短くすることが、生産能力向上につながります。
原料ごとの実績を分析し、粗供給切替点、微供給速度、安定判定条件を見直します。
異常検出
粗供給中に重量が増えない場合は、原料切れ、詰まり、供給機故障を確認します。微供給へ切り替えても供給量が低下しない場合は、インバーター、ゲート、バルブの動作を点検します。
目標値を大きく超えた場合は、停止信号、落差、機器応答、計量信号の遅れを確認します。
保守と調整
スクリュー、ゲート、バルブの摩耗や付着によって供給量が変化します。原料切替や機械部品交換後は、粗供給・微供給条件を再調整します。
計量実績、供給時間、補正値を記録し、徐々に変化していないか確認します。
ハカルプラスの対応
ハカルプラスでは、供給機の能力、原料の流動性、目標重量、必要精度を確認し、粗供給・微供給の切替条件を設定します。
インバーター、ゲート、バルブ、計量コントローラ、PLCを組み合わせ、落差補正、自動補正、実績保存まで含む制御を検討します。
よくある質問
Q. 粗供給と微供給を分ける理由は何ですか?
A. 大流量だけでは停止後の過量が大きくなり、小流量だけでは計量時間が長くなるためです。
Q. 微供給量は小さいほど精度が高くなりますか?
A. 小さすぎると供給が不安定になり、計量時間も長くなるため、適切な範囲へ調整します。
Q. 液体にも粗供給・微供給を使用できますか?
A. 大小バルブやポンプ速度を切り替えることで使用できます。
Q. 原料ごとに設定を変える必要がありますか?
A. 流動性や落差が異なるため、原料ごとに切替点と停止点を設定するのが一般的です。
Q. 計量時間を短縮できますか?
A. 粗供給量、切替点、微供給速度、安定判定を調整することで短縮できる場合があります。