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振動フィーダー(ピエゾフィーダー)

(しんどうフィーダー)

振動フィーダー(ピエゾフィーダー)とは、振動によって粉体や微小な粒体を少しずつ移動させ、計量器や次工程へ供給する装置です。トラフと呼ばれる搬送面へ微細な振動を与えることで、原料を前方へ送ります。

スクリューフィーダーのように回転部で原料を押し出すのではなく、振動によって搬送するため、比較的小さな供給能力や微量計量に適しています。振動の強さや運転時間を調整し、粗供給・微供給を切り替えることで、目標重量に合わせた供給制御を行います。

一方、供給能力は粉体の粒径、かさ密度、流動性、付着性、含水率などの影響を受けます。振動による静電気、周辺機器への振動伝達、原料の偏りも考慮し、実際の粉体を用いたテストによって選定・調整することが重要です。

振動フィーダーの基本構造

振動フィーダーは、原料を載せるトラフ、振動を発生させる駆動部、支持ばね、架台、フィーダーコントローラなどで構成されます。

駆動部によってトラフへ一定方向の振動を与えると、原料は小さく跳ねながら前方へ移動します。振幅や周波数を変更することで、単位時間当たりの供給量を調整します。

上流側にはホッパーを設け、トラフ上へ原料を供給します。下流側には計量ホッパー、台秤、容器、搬送装置などを配置します。原料がトラフへ安定して流入しない場合は、ホッパー形状や補助機器も含めて検討します。

ピエゾフィーダーの仕組み

ピエゾフィーダーは、圧電素子へ電圧を加えた際に発生する微小な変形を利用して振動をつくるフィーダーです。圧電素子を周期的に動作させ、ばね構造と共振させることで、トラフへ必要な振幅を与えます。

共振状態では、小さな電気エネルギーでも効率よく振動を発生させられます。電磁式と比べて消費電力を抑えやすく、微小な供給量を調整しやすいことが特長です。

ただし、共振周波数はトラフの形状、原料重量、取付状態などによって変化します。原料残量が変わると振動状態も変化するため、実機での調整が必要です。

主な用途

  • 添加剤や微粉原料の少量供給
  • 計量ホッパーへのバッチ供給
  • 容器への定量充填
  • 小型部品や粒体の整列・搬送
  • 多品種少量生産における原料供給
  • スクリューによる圧縮や破砕を避けたい原料の供給

特に、供給量が小さく、目標重量へ細かく合わせる必要がある計量工程で使用されます。粗供給を別の供給機で行い、仕上げの微供給だけを振動フィーダーで行う構成もあります。

供給量を左右する要因

振幅と周波数

一般に振幅を大きくすると原料の移動量が増え、供給能力も高くなります。ただし、過度に大きくすると原料が跳ね上がり、飛散や供給量のばらつきにつながります。

ピエゾフィーダーでは、共振周波数付近で効率よく振動します。周波数が適切でない場合は、設定値を上げても十分な振幅が得られないことがあります。

トラフ形状

トラフの幅、長さ、傾斜、表面状態によって原料の流れ方が変わります。幅が広すぎると原料が偏り、狭すぎると閉塞する場合があります。

付着性のある粉体では、表面を滑りやすくする処理や、滞留しにくい形状を検討します。摩耗性の高い粉体では、耐摩耗材や交換可能なライナーを使用します。

原料残量

上流ホッパー内の原料残量が多い場合、トラフへ加わる圧力が大きくなり、供給量が増えることがあります。反対に残量が少なくなると、トラフへの流入が減って供給量が低下します。

ホッパー出口の形状やゲートによって原料層の高さを安定させると、供給量の変動を抑えやすくなります。

粉体特性

粒径、粒度分布、かさ密度、流動性、付着性、圧縮性、含水率によって供給状態は変化します。同じ名称の原料でも、製造ロットや保管状態によって流れ方が異なる場合があります。

微粉はトラフへ付着しやすく、粒体は振動によって転がりやすいなど、原料ごとに特性が異なります。このため、仕様書だけで供給能力を判断せず、粉体テストを行うことが重要です。

計量制御との組み合わせ

振動フィーダーを計量設備へ使用する場合は、ロードセルや計量コントローラから取得した重量値をPLCで監視し、フィーダーコントローラへ運転信号を出します。

計量開始時は大きな振幅で粗供給し、目標重量へ近づくと振幅を下げて微供給へ切り替えます。目標重量の手前でフィーダーを停止し、停止後にトラフから落下する原料を含めて重量を仕上げます。

目標重量をWs、停止後の予測落下量をWf、供給停止重量をWcとすると、概算では次のように設定します。

Wc=Ws-Wf

目標重量2.000kg、予測落下量0.015kgの場合は、1.985kg付近で停止します。実際には振幅、トラフ長さ、粉体状態によって落下量が変わるため、試験結果から調整します。

粗供給・微供給の調整

粗供給を長くすると計量時間を短縮できますが、目標重量を超えやすくなります。微供給への切り替えが早すぎると、計量時間が長くなります。

粗供給振幅、微供給振幅、切替重量、停止重量を一体で調整し、計量精度と処理能力の両方を確認します。

微供給設定が小さすぎると、粉体が動かず供給停止と同じ状態になることがあります。原料が安定して動き始める最低振幅を確認し、その範囲内で設定します。

速度制御への利用

振動フィーダーを連続供給に使用する場合は、目標供給量に合わせて振幅を調整します。下流側のコンベアスケールや計量器から得た流量をフィードバックし、供給速度を補正する構成もあります。

ただし、振幅と供給量が常に比例するとは限りません。粉体の残量や付着状態によって応答が変化するため、急激な補正を避け、安定した制御となるよう調整します。

静電気対策

乾燥した微粉を振動させると、原料同士やトラフとの摩擦によって静電気が発生することがあります。帯電すると、粉体がトラフやカバーへ付着し、供給量が低下する原因になります。

静電気によって粉じんが周囲へ付着したり、センサが誤動作したりする場合もあります。可燃性粉じんを扱う場合は、着火源となる危険も考慮しなければなりません。

トラフ、架台、ホッパーを適切に接地し、導電性材料や除電器を使用する方法があります。湿度、粉体性状、清掃方法を含めて対策を検討します。

振動を周辺へ伝えない設計

フィーダーの振動が計量器へ伝わると、重量値が安定しにくくなります。フィーダーと計量ホッパーの架台を分離し、防振ゴムや柔軟な接続部を設けます。

一方で、柔軟なシュートやカバーが計量器へ接触すると、その力が重量値へ影響します。原料経路を確保しながら、計量部へ外力を加えない構造とします。

ボルトの緩みや架台の共振によって、運転中の騒音や振動が増える場合もあります。設置面の剛性と固定方法を確認します。

異常監視と復旧

主な異常には、供給量低下、重量増加なし、供給時間超過、フィーダーコントローラ異常、トラフ閉塞、原料切れなどがあります。

運転指令中に重量が一定時間増加しない場合は、原料切れ、ホッパー出口の閉塞、トラフへの付着、振動不足を確認します。振幅設定を上げるだけでは、詰まりを悪化させることがあります。

供給量が急に増えた場合は、ホッパー内の棚吊りが崩れた、原料性状が変化した、共振状態が変わったなどの可能性があります。計量を停止し、原料と設備状態を確認します。

異常復旧後は、計量器内の現在重量を確認します。途中から再開する場合は、二重供給や過量を防ぐため、PLCが管理する工程状態と実重量を照合します。

保守・点検

定期点検では、トラフへの付着や摩耗、ばねの亀裂、ボルトの緩み、駆動部、配線、フィーダーコントローラを確認します。

トラフへ粉体が堆積すると、共振条件や供給量が変化します。品種切替時の混入を防ぐためにも、清掃しやすく着脱しやすい構造が重要です。

運転時の振幅、供給時間、計量誤差を記録すると、付着や部品劣化による能力低下を早期に把握しやすくなります。

既設設備への追加・更新

既設設備へ振動フィーダーを追加する場合は、必要供給能力、設置スペース、トラフ長さ、落下高さ、計量器との接続、電源条件を確認します。

フィーダーコントローラを更新する場合は、駆動方式、定格、共振周波数、外部指令、PLCとの信号方式を確認します。新旧機器で出力特性が異なる場合は、粗供給・微供給設定を再調整します。

原料が変更された場合も、既存設定をそのまま使用できるとは限りません。必要に応じて粉体テストを行い、トラフ形状や振動条件を見直します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、お客様が必要とする供給能力、計量精度、原料特性、設置スペースを確認し、振動フィーダーやピエゾフィーダーの選定を検討します。

実粉体を用いたテストによって、供給能力、微供給時の安定性、付着、静電気、残留性などを確認し、適切な供給機とトラフを選定します。

フィーダー単体だけでなく、ホッパー、計量器、制御盤、PLC、フィーダーコントローラ、タッチパネルを組み合わせ、重量制御や速度制御を構成します。

既設設備への追加や原料変更についても、現在の供給条件と必要能力を確認し、対応可能な構成を検討します。

【粉体テストサービスについて詳しくはこちらをご覧ください】

よくある質問

Q. 振動フィーダーの供給量が安定しない場合は何を確認しますか?

A. ホッパー内の原料残量、トラフへの付着、振幅設定、共振状態、粉体の含水率や流動性を確認します。

Q. 微量計量にも使用できますか?

A. 小さな振幅で供給量を調整できるため、微量計量に適する場合があります。必要精度と原料特性を確認し、粉体テストで評価します。

Q. フィーダーが振動しているのに原料が流れない場合はどうしますか?

A. ホッパー出口の閉塞、トラフへの付着、振幅不足、トラフ角度を確認します。圧縮性のある粉体では棚吊りが発生している場合があります。

Q. 振動による静電気はどのように対策しますか?

A. トラフや架台の接地、導電性材料、除電器などを検討します。原料特性や使用環境に応じて対策を選定します。

Q. 現在のスクリューフィーダーをピエゾフィーダーへ変更できますか?

A. 必要供給能力、粉体特性、設置寸法、計量条件を確認し、変更できる場合があります。供給能力が小さい用途に適しているため、事前の粉体テストが有効です。

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