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計量ロボット

(けいりょうロボット)

計量ロボットとは、産業用ロボットや協働ロボットを使用し、原料や部品の供給、秤量、投入、搬送などの計量作業を自動化する設備です。人がスコップや容器を使って行っていた少量原料の計量、複数材料の配合、容器への小分けなどに利用されます。

計量作業では、目標重量へ近づくにつれて供給量を減らし、過量にならないよう調整する必要があります。計量ロボットでは、秤から得た重量値とロボットの動作を連携させ、供給量や回数を制御します。

計量ロボットの基本構成

計量ロボットは、一般に次の機器で構成されます。

  • 産業用ロボットまたは協働ロボット
  • 原料をすくうスコップやハンド
  • ロードセルを備えた秤
  • 原料容器や供給ホッパー
  • 計量容器
  • ロボットコントローラ
  • PLCや計量コントローラ
  • 安全柵や安全センサ

対象原料に応じて、スコップ、カップ、吸着ハンド、グリッパ、オーガなどの先端工具を選定します。粉体、粒体、ペレット、部品などでは、適した供給方法が異なります。

計量する仕組み

ロボットが原料容器から原料を取り出し、秤上の計量容器へ投入します。投入後の重量を計量器で読み取り、目標重量との差を求めます。

不足量は次のように表せます。

不足量=目標重量-現在重量

不足量が大きい段階では一度に多く供給し、目標重量へ近づいた段階では少量ずつ供給します。この動作を繰り返し、設定した許容範囲へ入った時点で計量を完了します。

供給量の切替えには、大投入、中投入、小投入のような段階制御や、過去の投入実績から次回の採取量を補正する制御を使用します。

ロボットを使用するメリット

  • 計量作業を自動化できる
  • 作業者による計量ばらつきを抑えられる
  • 粉じんや重量物を扱う負担を軽減できる
  • 計量値と使用原料を記録できる
  • 夜間や長時間の連続運転に対応しやすい
  • 複数品種の配合切替えを自動化できる

少量原料を多数使用する製造工程では、原料の取り違えや計量値の転記ミスを防ぐ効果も期待できます。

適した原料と難しい原料

流動性が安定した粒体やペレットは、比較的取り扱いやすい原料です。一方、付着しやすい粉体、圧縮されやすい材料、繊維状材料、粒径差が大きい材料では、スコップから落ちにくい、採取量が安定しないなどの課題があります。

原料の状態に応じて、スコップ形状、表面処理、振動機構、掻き落とし機構などを検討します。吸湿性がある原料では、保管容器の密閉や除湿も必要になる場合があります。

計量精度を高める制御

計量精度を高めるには、目標重量へ近づいたときの少量供給を安定させる必要があります。ロボットの移動速度、スコップの傾け角度、投入高さ、投入回数などを調整します。

原料を秤へ投入した直後は、振動によって重量表示が安定しないことがあります。そのため、投入後に一定時間待ってから重量を判定します。

計量値が許容上限を超えた場合は、過量分を除去する機能や、不良として排出する処理を検討します。原料によっては一度投入したものを戻せないため、過量を防ぐ制御が特に重要です。

品種切替えと原料識別

複数の原料を扱う場合は、原料容器の位置や識別情報を管理します。バーコードや二次元コード、RFIDを用いて、正しい原料であることを確認する構成もあります。

品種切替え時には、スコップやハンドに残った原料が次の品種へ混入しないよう、清掃や工具交換が必要です。食品、医薬品、化学品などでは、交差汚染への対策を検討します。

安全対策

一般的な産業用ロボットは、動作範囲へ人が入れないよう安全柵や扉スイッチを設けます。扉が開いた場合はロボットを停止させます。

協働ロボットを使用する場合でも、先端工具、搬送物、動作速度によっては安全柵が必要です。リスクアセスメントを行い、挟まれ、衝突、落下、粉じんなどの危険を確認します。

原料が危険物や健康障害を生じる物質の場合は、局所集じんや保護設備も必要です。

異常時の確認方法

計量値が安定しない場合は、秤への振動、配管やケーブルの接触、ロードセル、計量容器への付着を確認します。採取量が安定しない場合は、原料の固まり、スコップへの付着、原料残量を確認します。

ロボットが原料容器や秤へ接触した場合は、教示位置、容器位置、ハンドの取付けを確認します。容器の位置ずれを検知するセンサを設ける方法もあります。

導入時の選定ポイント

対象原料、目標重量、許容誤差、処理能力、品種数、設置スペースを確認します。必要な可搬質量や動作範囲からロボットを選定します。

原料容器の配置、原料補充方法、計量後の搬送先、清掃方法も含めて設備全体を設計します。人による原料補充が必要な場合は、補充作業とロボット動作が干渉しない構成が必要です。

保守・更新

定期的にロボットの位置精度、ハンド、スコップ、ロードセル、秤の校正状態を確認します。摩耗や付着によって採取量が変化するため、投入補正値も見直します。

原料や配合を追加する場合は、新しい動作位置、採取条件、許容重量を登録します。ロボットや計量器を更新するときは、通信信号、動作タイミング、安全回路を確認します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、ロボットを用いた原料計量設備について、原料性状、目標重量、計量精度、処理能力、設置環境などの仕様を確認して構成します。

秤、ロードセル、計量制御、PLC、ロボットとの信号連携、上位システムへの実績保存についても、必要な機能を確認して検討します。

よくある質問

Q. 粉体もロボットで計量できますか?

A. 粉体の流動性や付着性に適したスコップや供給方法を選ぶことで対応できる場合があります。

Q. 目標重量を超えた場合はどうなりますか?

A. 過量分を除去する、計量不良として排出するなどの処理を設備仕様に応じて検討します。

Q. 複数の原料を1台のロボットで扱えますか?

A. 動作範囲内に原料容器を配置し、混入防止や清掃条件を満たせば対応できる場合があります。

Q. 協働ロボットなら安全柵は不要ですか?

A. 必ず不要になるわけではありません。先端工具、速度、対象物などを含めたリスク評価が必要です。

Q. 計量実績を保存できますか?

A. 原料名、目標値、実績値、日時などを上位システムへ保存できる構成を検討します。

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