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電圧
(でんあつ)
電圧とは、電気を流そうとする力の大きさで、二点間の電位差を表します。単位にはV(ボルト)を使用します。電圧が加わった回路に抵抗などの負荷を接続すると、回路に電流が流れます。
家庭のコンセント、生産設備、受配電設備など、電気を利用するあらゆる場所で電圧が使われています。電圧が高すぎると機器の故障や絶縁破壊につながり、低すぎると設備が正常に動作しないことがあるため、適切な計測と監視が重要です。
ハカルプラスでは、低圧・高圧設備の電圧を計測し、表示、警報、通信、データ保存、電力演算などへ活用する電力計測機器・システムを検討します。
電圧・電流・抵抗の関係
電圧、電流、抵抗の関係は、オームの法則によって表されます。
V=I×R
各記号と単位は次のとおりです。
- V:電圧[V(ボルト)]
- I:電流[A(アンペア)]
- R:抵抗[Ω(オーム)]
例えば、抵抗が10Ωの負荷へ100Vの電圧を加えた場合、流れる電流は10Aです。ただし、モーターや変圧器などを含む交流回路では、抵抗だけでなくコイルやコンデンサの影響も受けるため、単純な抵抗値だけでは電流を求められない場合があります。
直流電圧と交流電圧
直流電圧は、基本的に電圧の向きが一定です。電池、直流電源、電子回路、センサ回路などで使用されます。DC24Vは、工場のPLC、センサ、リレーなどで広く使用される電圧です。
交流電圧は、一定の周期で電圧の向きと大きさが変化します。家庭や工場へ供給される商用電源は交流です。日本では地域によって50Hzまたは60Hzが使用されています。
交流電圧は通常、実効値で表します。一般的なAC100Vは、瞬間的な波形の最大値が常に100Vという意味ではなく、直流100Vと同程度の電力効果を持つ実効値を示しています。
単相と三相
家庭や小型機器では、単相交流が多く使用されます。一般住宅では、単相2線式100Vや単相3線式100V・200Vの電源が利用されています。
工場では、モーターや大型設備を効率よく動かすため、三相交流が多く使用されます。低圧設備では三相200V、高圧受電設備では三相6,600Vが代表的です。
電圧を計測する際は、単相2線式、単相3線式、三相3線式、三相4線式など、配電方式に応じて測定点と計測器を選定します。
低圧・高圧・特別高圧
日本の電気設備では、電圧の大きさによって低圧、高圧、特別高圧に区分されます。交流では、600V以下が低圧、600Vを超えて7,000V以下が高圧、7,000Vを超えるものが特別高圧です。
一般家庭や小規模な事業所は、主に100V・200Vの低圧で電気を使用します。電力使用量の大きい工場や商業施設では、6,600Vなどの高圧で受電し、キュービクルなどの受変電設備で100Vや200Vへ変圧して使用します。
受電方式は契約電力だけで一律に決まるものではなく、電力会社の供給条件、設備容量、地域の配電状況などを含めて決定されます。
電圧を計測する目的
電圧計測は、電源が供給されているかを確認するだけでなく、次のような用途に使用されます。
- 過電圧・不足電圧の監視
- 相間電圧の不平衡確認
- 停電や欠相の検出
- 電力・電力量の演算
- 受変電設備や生産設備の状態監視
電圧異常を早期に検出することで、モーターの過熱、制御機器の誤動作、電子部品の故障などを防ぎやすくなります。
過電圧と不足電圧
過電圧は、通常より高い電圧が加わる状態です。絶縁劣化、電子部品の破損、機器寿命の低下につながる可能性があります。
不足電圧は、通常より低い電圧となる状態です。モーターでは必要なトルクが得られず、電流が増えて過熱することがあります。リレーや電磁接触器では、動作が不安定になる場合があります。
瞬間的な変動で不要な警報を出さないよう、電圧の上限・下限に加えて、異常が継続した時間を判定条件として設定します。
三相電圧の不平衡
三相電源では、各相の電圧が同程度であることが望まれます。一部の相だけ電圧が低い状態では、三相モーターに電流の偏りや温度上昇が発生することがあります。
相間電圧を個別に計測し、最大値と最小値の差を監視することで、配線接続不良、負荷の偏り、電源側の異常などを確認できます。
電圧計測時の注意点
電圧は計測器へ並列に入力して測定します。計測対象の電圧に対して、計測器の定格入力と絶縁性能が適合している必要があります。
高圧回路では、電圧を直接計測器へ入力せず、計器用変圧器などを介して測定します。低圧回路でも、配線作業には感電や短絡の危険があるため、適切な保護機器と施工方法が必要です。
インバーターやスイッチング電源を使用する設備では、電圧波形がひずむことがあります。実効値、ピーク値、高調波など、目的に合った計測方式を選定します。
異常値が表示された場合の確認
電圧が表示されない場合は、計測器の電源、電圧入力配線、ヒューズ、端子の緩みを確認します。一相だけ値が異なる場合は、相の取り違え、配線断線、接触不良などが考えられます。
実際の電圧が正常でも表示値が異なる場合は、入力レンジ、変圧比、配線方式の設定を確認します。異常が断続的に発生する場合は、発生時刻と設備の運転状態を記録すると原因を特定しやすくなります。
ハカルプラスの対応
ハカルプラスでは、単相・三相、低圧・高圧などの電源条件に応じた電圧計測機器を検討します。
電圧計測回路、表示器、警報接点、通信機能を組み合わせ、過電圧、不足電圧、停電、相間不平衡などの監視に対応します。
電流、力率、電力、電力量などの計測と組み合わせ、電力監視、デマンド管理、遠隔表示、データ保存へ展開する構成についても、要求仕様に合わせて検討します。
よくある質問
Q. 電圧と電流は何が違いますか?
A. 電圧は電気を流そうとする力、電流は回路を実際に流れる電気の量を表します。
Q. 家庭の100Vと200Vはどのように使い分けますか?
A. 一般的な照明や小型機器には100V、エアコンやIH調理器など消費電力の大きい機器には200Vが使用されます。
Q. 高圧6,600Vを工場設備へ直接使用しますか?
A. 多くの場合、キュービクルなどで200Vや100Vへ変圧し、生産設備、照明、コンセントへ供給します。
Q. 電圧が低下するとモーターは停止しますか?
A. 直ちに停止しない場合もありますが、トルク低下や電流増加によって過熱する可能性があります。
Q. 既設設備の電圧を遠隔監視できますか?
A. 通信対応の計測機器を追加し、現在値、上限・下限警報、履歴を遠隔確認する構成を検討できます。