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速度制御

(そくどせいぎょ)

速度制御

速度制御

速度制御とは、モーターやシリンダーなどの駆動機器を、設備の目的に応じた速さで動作させる制御です。単に高速・低速を切り替えるだけでなく、加速、減速、停止位置、負荷変動への追従などを調整し、設備能力、品質、安全性を確保します。

搬送設備では、容器やパレットへの衝撃を抑えながら必要な処理能力を確保するために速度を制御します。粉体や液体の供給設備では、目標量から離れている間は速く供給し、目標へ近づくと低速に切り替えることで、供給時間と計量精度を両立させます。

ハカルプラスでは、インバーター、サーボモーター、ステッピングモーター、電動シリンダーなどを用い、搬送物や原料の特性、設備能力、必要精度に合わせた速度制御を検討します。

速度制御の主な目的

  • 搬送物への衝撃や荷崩れを抑える
  • 計量設備の供給能力と精度を両立する
  • 停止位置のばらつきを抑える
  • 機械への負荷や振動を軽減する
  • 前後設備との処理能力を合わせる
  • 作業者が安全に操作できる速度へ制限する

速度を上げれば設備能力は高くなりますが、停止距離の増加、衝撃、過量、モーター負荷などの問題が生じる場合があります。設備全体の動作を確認しながら、適切な速度と加減速時間を設定します。

インバーターによる速度制御

一般的な三相誘導モーターでは、インバーターでモーターへ供給する周波数を変え、回転速度を制御します。コンベア、スクリューフィーダー、ポンプ、ファンなど幅広い設備に使用されます。

速度指令は、あらかじめ登録した多段速、タッチパネルからの設定、PLCからのアナログ信号や通信などで与えます。運転中に速度を変更する場合は、急激な変化による搬送物の転倒や機械への衝撃を避けるため、加速時間と減速時間を設定します。

低速運転を長時間続けると、モーター自身の冷却能力が低下し、温度が上昇する場合があります。必要なトルク、運転時間、速度範囲を確認し、モーターや減速機を選定します。

サーボモーターによる制御

サーボモーターは、速度だけでなく位置やトルクを高い応答性で制御できます。高速で移動した後、決められた位置へ正確に停止する装置や、短い周期で加速・減速を繰り返す設備に適しています。

エンコーダーからの位置・速度情報をフィードバックし、指令値との差を補正します。移動台車、位置決め装置、定量供給機などで使用できますが、機械剛性や負荷慣性に合わせた調整が必要です。

ステッピングモーターによる制御

ステッピングモーターは、入力したパルス数に応じた角度だけ回転するモーターです。比較的小型の供給機、位置調整機構、一定量ずつ動かす装置などに用いられます。

通常はエンコーダーを使わずに制御できますが、負荷が大きい場合や急激に加速した場合は、指令どおりに回転できない脱調が発生することがあります。必要トルク、加速時間、最高速度を考慮して設定します。

シリンダーの速度制御

エアシリンダーでは、配管に設けたスピードコントローラーで空気流量を調整し、動作速度を設定します。搬送物のストッパー、ゲート、クランプなどに使用されます。

負荷や空気圧が変化すると速度も変わりやすいため、高い速度精度や複数段階の速度切替が必要な場合は、電動シリンダーやサーボシリンダーを検討します。

終端へ高速で衝突すると機器の破損や振動につながるため、クッション機構、減速制御、ショックアブソーバーなどを組み合わせます。

搬送設備における速度制御

容器搬送では、一定速度で流すだけでなく、乗継ぎ部、停止位置、方向転換部などで速度を調整します。前後のコンベア速度が大きく異なると、容器同士の衝突や間隔の乱れが発生します。

停止位置へ近づいた際に低速へ切り替えることで、ストッパーへの衝撃や停止位置のばらつきを抑えられます。重量物や液体入り容器では、急加速や急停止による荷崩れ、液面の揺れにも注意します。

供給・計量設備における速度制御

スクリューフィーダー、ベルトフィーダー、ポンプなどでは、供給速度を変えることで時間当たりの供給量を調整します。

バッチ計量では、計量開始時は高速で粗供給を行い、目標重量へ近づくと低速の微供給へ切り替えます。高速から低速への切替が遅いと過量になりやすく、早すぎると計量時間が長くなります。

連続減算計量では、実際の供給量と設定したkg/hとの差に応じてフィーダー速度を連続的に補正します。原料の流動性やホッパー残量が変化しても、供給量を一定に保つための調整が必要です。

加速・減速の設定

モーターを瞬時に目標速度まで上げると、大きな始動電流や機械的な衝撃が発生します。反対に急停止すると、搬送物が前方へ滑ったり、回転体が慣性で動き続けたりします。

設備の能力だけを優先して加減速時間を短くせず、搬送物の安定性、モーター負荷、停止精度を確認して調整します。必要に応じて、S字加減速など滑らかに速度を変える方式を使用します。

速度検出とフィードバック

速度指令を与えても、負荷の変化や滑りによって実際の速度が変わる場合があります。正確な速度管理が必要な設備では、エンコーダー、回転センサ、近接センサなどで実速度を検出します。

検出した速度と指令値を比較し、その差を補正することで速度を一定に保ちます。コンベアでは、モーターが回転していてもベルトやチェーンが動いていない異常の検出にも利用できます。

異常時の処理

代表的な異常には、モーター過負荷、インバーター異常、速度未到達、過速度、エンコーダー断線、搬送タイムオーバーなどがあります。

異常時は駆動機器を停止し、タッチパネルへ発生箇所と原因を表示します。搬送物が途中で停止した場合は、前後設備も停止させ、後続の搬送物が衝突しないようにします。

停電復旧後は、停止前の速度指令をそのまま出力せず、搬送物や機械の位置を確認してから低速または初期状態から再開します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、搬送、粉体供給、液体供給、計量設備などの用途に応じ、インバーター、サーボモーター、ステッピングモーター、各種シリンダーを用いた速度制御を検討します。

機械設備、モーター、減速機、センサ、制御盤、PLC、タッチパネルを組み合わせ、設備能力、停止精度、搬送物への衝撃、計量精度を考慮して制御します。

既設設備の速度変更やインバーター更新についても、モーター仕様、負荷、配線、制御信号、現在の運転条件を確認し、対応方法を検討します。

よくある質問

Q. インバーターを取り付ければ、どのモーターでも速度を変更できますか?

A. 主に三相誘導モーターで使用しますが、モーターの仕様、負荷、低速時の冷却、必要トルクを確認する必要があります。

Q. コンベアを低速にすれば停止位置は安定しますか?

A. 安定しやすくなりますが、センサ位置、ストッパー、搬送物の滑り、制御応答も停止位置へ影響します。

Q. サーボモーターとインバーターはどのように使い分けますか?

A. 一般的な速度変更にはインバーター、高い位置決め精度や応答性が必要な場合にはサーボモーターが適しています。

Q. 供給機の速度を変えると計量精度は向上しますか?

A. 目標付近で低速にすることで過量を抑えられます。切替値、落差量、原料の流動性も合わせて調整します。

Q. 既設設備へ速度制御を追加できますか?

A. モーター、減速機、制御盤、機械負荷を確認し、インバーターやセンサを追加できる場合があります。

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