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スピードコントロールモータ速度制御
(スピードコントロールモータそくどせいぎょ)
スピードコントロールモーター制御
スピードコントロールモータ速度制御とは、スピードコントロールモータと専用コントローラを組み合わせ、モーターの回転速度を調整する制御です。コンベア、攪拌機、回転テーブル、小型フィーダーなど、比較的小容量で簡便に速度を変更したい設備に使用されます。
コントローラ本体の設定器、外部ボリューム、PLCからのアナログ信号などによって速度を指令します。モーターに減速機を組み合わせることで、設備に必要な回転速度とトルクを得られます。
ハカルプラスでは、必要速度、負荷トルク、減速比、運転方法を確認し、モーター・コントローラの選定から制御盤、PLC、タッチパネル、前後設備との連動まで含めて設計します。
スピードコントロールモータの仕組み
スピードコントロールモータは、モーター、速度検出機構、専用コントローラなどで構成されます。
速度検出機構から得られる実際の回転速度と、設定された目標速度を比較し、その差が小さくなるようにモーターへの出力を調整します。
負荷が変化しても速度を補正できるため、単純にモーターへ加える電圧だけを変える方式と比べて、設定速度を維持しやすいことが特長です。ただし、使用できる速度範囲や速度変動率は、モーターとコントローラの仕様によって異なります。
モーター回転速度と減速比
モーターに減速機を取り付ける場合、出力軸の回転速度は減速比によって決まります。
モーター回転速度をNm、減速比をi、出力軸回転速度をNoutとすると、次の式で表されます。
Nout=Nm÷i
例えば、モーター回転速度が1,200min−1、減速比が20の場合、出力軸回転速度は60min−1です。
減速比を大きくすると出力軸の速度は低下し、得られるトルクは増加します。ただし、実際の出力トルクは減速機の効率や許容トルクの影響を受けます。
回転速度と搬送速度
出力軸でローラーやプーリーを回転させる場合、回転速度から理論上の搬送速度を求められます。
ローラー直径をD、出力軸回転速度をNout、搬送速度をvとすると、次の式で表されます。
v=πDNout÷60
Dをm、Noutをmin−1で表した場合、vの単位はm/sです。
例えば、直径100mmのローラーを60min−1で回転させる場合、搬送速度は約0.314m/sとなります。
実際の搬送速度は、ローラーと搬送物の滑り、ベルトの伸び、負荷状態などによって理論値と異なる場合があります。
速度設定の方法
コントローラ本体での設定
専用コントローラに設けられた設定器や操作パネルから速度を変更します。作業者が設備の状態を確認しながら、簡単に速度調整したい用途に適しています。
外部ボリュームによる設定
制御盤や操作盤に取り付けた可変抵抗器を使って、回転速度を連続的に調整します。設備の近くで感覚的に速度を変更したい場合に使用されます。
アナログ信号による設定
PLCや調節計から0~10Vなどのアナログ信号を出力し、速度を自動で変更します。
入力信号をX、入力範囲をXmin~Xmax、速度範囲をNmin~Nmaxとすると、設定速度Nは次の式で求められます。
N=Nmin+(X-Xmin)×(Nmax-Nmin)÷(Xmax-Xmin)
例えば、0~10Vを0~1,200min−1に対応させた場合、5Vの指令は600min−1に相当します。
主な用途
コンベアの速度調整
搬送物の種類、作業者の処理速度、前後設備の能力に合わせて、ベルトやローラーの速度を調整します。
速度を下げることで作業時間を確保したり、速度を上げて処理能力を高めたりできます。
フィーダーの供給量調整
テーブルフィーダーや小型スクリューフィーダーでは、回転速度を変更して供給量を調整します。
ただし、実際の供給量は、原料のかさ密度、流動性、充填状態にも影響されます。高い精度が必要な場合は、計量器との組み合わせを検討します。
攪拌機・回転テーブル
原料や製品の状態に応じて、攪拌速度や回転速度を変更します。急激な起動による飛散や荷崩れを抑える目的にも使用されます。
インバーター速度制御との違い
スピードコントロールモータは、小容量設備で比較的簡単に速度を変更したい場合に適しています。モーターと専用コントローラが組み合わされており、設定器や外部信号によって扱いやすいことが特長です。
インバーター速度制御は、主に三相誘導モーターへ供給する周波数を変更します。幅広い容量、詳細な加減速設定、通信制御、複数速度の切替えなどに対応しやすい方式です。
- 小容量で簡単な速度調整:スピードコントロールモータ
- 幅広い容量や高度な制御:インバーター
- 高精度な位置決めや高速応答:サーボモータ
必要な速度範囲、速度精度、トルク、制御方法、設備費用を比較して選定します。
必要トルクとモーター容量
モーター容量は、搬送物の重量、摩擦、ローラー径、起動時の負荷、加速時間などを考慮して選定します。
出力軸トルクをT、出力軸角速度をω、機械出力をPとすると、次の関係があります。
P=T×ω
低速で大きな負荷を動かす設備では、必要トルクを満たせるかを確認します。モーター容量が不足すると、速度低下、起動不能、過負荷停止などが発生します。
減速比を大きくすれば出力トルクを増やせますが、最高速度は低くなります。速度とトルクの両方を満たす減速比を選定します。
低速運転時の注意点
低速運転では、モーターの冷却能力が低下したり、出力可能なトルクが制限されたりする場合があります。
- 連続運転できる最低速度を確認する
- 低速時の許容トルクを確認する
- モーター温度の上昇に注意する
- 減速機の許容トルクを超えないようにする
単純に速度設定を下げるだけでなく、モーターと減速機の速度・トルク特性を確認することが重要です。
急激な速度変更への対策
速度指令を急に変更すると、搬送物の滑り、荷崩れ、液体や粉体の飛散、機械への衝撃が発生する場合があります。
必要に応じてPLC側で指令値を段階的に変化させるほか、コントローラに加減速機能がある場合は、その設定を利用します。
正転から逆転へ切り替える場合は、一度停止を確認してから反対方向へ起動します。正転・逆転信号が同時に入力されないインターロックも必要です。
異常監視とインターロック
設備の用途に応じて、モーターやコントローラの異常、搬送物の詰まり、前後設備の状態を監視します。
- モーターの過負荷
- コントローラの異常出力
- 回転検出センサによる停止監視
- 下流設備の満杯・停止状態
- 安全扉や非常停止の状態
下流側が受入れできない状態で搬送を続けると、原料や製品が滞留します。PLCで前後設備の運転条件を確認し、安全に起動・停止させます。
ハカルプラスの対応
ハカルプラスでは、必要な回転速度、負荷トルク、減速比、運転方法を確認し、スピードコントロールモータを使用した速度制御を設計します。
専用コントローラ、外部ボリューム、PLCからのアナログ指令、運転・停止、正転・逆転、異常監視などを設備仕様に合わせて構成します。
さらに、モーター・減速機の選定、動力回路、制御盤、PLCソフトウェア、タッチパネル画面、前後設備とのインターロックまで含めたシステムとして対応します。
よくある質問
Q. 低速で運転するとモーターが止まるのはなぜですか?
A. 低速時の出力トルクが負荷に対して不足している可能性があります。負荷、減速比、使用可能な速度範囲を確認します。
Q. 設定速度と実際の速度が一致しない原因は何ですか?
A. 負荷過大、減速比の認識違い、アナログ信号範囲の不一致、ローラーの滑りなどが考えられます。
Q. PLCから速度を自動変更できますか?
A. コントローラが外部アナログ入力などに対応していれば可能です。PLCの出力仕様とコントローラの入力範囲を一致させます。
Q. 正転・逆転を頻繁に切り替えられますか?
A. 対応機種であれば可能ですが、停止時間、負荷慣性、許容頻度を確認する必要があります。急反転は機械やモーターへ負担を与えます。
Q. 既設モーターをスピードコントロールモータへ交換できますか?
A. 取付寸法、電源、必要速度、負荷トルク、減速比、制御信号を確認して判断します。減速機や制御盤の変更が必要になる場合があります。
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