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PLCソフト設計

(PLCソフトせっけい)

PLCソフト設計

PLCソフト設計

PLCソフト設計とは、PLC(Programmable Logic Controller)を用いて、設備や機械を所定の手順・条件で自動運転させるための制御プログラムを設計することです。

PLCは、センサやスイッチから入力信号を受け取り、あらかじめ作成されたプログラムに基づいて演算を行い、モーター、インバーター、電磁弁、ランプ、ブザーなどへ出力します。

PLCソフトは、単に機器を動かすためのプログラムではありません。自動運転、手動操作、安全インターロック、異常監視、警報、通信、実績管理などを組み合わせ、設備全体を安全かつ安定して運転するための中核となります。

ハカルプラスでは、計量設備、搬送設備、製造設備などで培った制御技術を生かし、お客様の設備仕様や運用方法に応じたPLCソフトを設計しています。

PLCソフトの主な役割

PLCソフトは、設備の入力状態を監視し、条件に応じて出力を制御します。

例えば、原料を計量して搬送する設備では、次のような処理を行います。

  1. 運転開始条件を確認する
  2. 対象となる原料や設定値を読み込む
  3. 供給機器や搬送機器を起動する
  4. 重量やセンサ状態を監視する
  5. 設定値へ近づいたら供給量を調整する
  6. 計量完了後に次の工程へ進む
  7. 異常発生時には設備を安全な状態へ停止する
  8. 運転結果や警報内容を上位機器へ送信する

設備の種類や運用条件によって、必要な制御内容、運転順序、安全条件、通信方法などは異なります。

PLCソフトを構成する主な回路・処理

自動運転回路

自動運転回路は、設備をあらかじめ決めた順序で連続運転させるための処理です。

起動条件、工程の進行条件、完了条件、次工程への移行条件などを設定します。各工程が正しく完了したことを確認してから次の処理へ進むように設計します。

手動運転回路

手動運転回路は、保守、点検、調整、詰まりの除去などを目的として、個別の機器を操作するための処理です。

手動運転であっても、危険な状態で機器が動作しないように、必要な安全条件やインターロックを残します。

制御回路

制御回路は、センサや操作入力の状態を判定し、設備の動作を決定します。

起動・停止、正転・逆転、開・閉、供給・排出、計量開始・完了など、設備固有の制御を構成します。

動力機器の制御

モーター、コンベヤ、ポンプ、ファン、ミキサなどの動力機器を制御します。

電磁接触器やインバーターへの運転指令だけでなく、運転確認、過負荷、故障、回転確認、インバーター異常なども監視します。

警報回路

警報回路は、設備の異常や注意状態を検出し、ランプ、ブザー、タッチパネルなどへ表示するための処理です。

警報発生時刻、復旧時刻、発生条件などを記録することで、異常原因の調査や保守にも活用できます。

タイマー・カウンタ回路

タイマーは、一定時間待ってから動作する、所定時間内に完了しなければ異常とする、といった処理に使用します。

カウンタは、運転回数、投入回数、製造回数、パルス信号などを数えるために使用します。

論理演算

複数の入力条件をAND、OR、NOTなどの論理条件で組み合わせ、設備の動作可否を判断します。

例えば、「安全扉が閉じている」「非常停止が解除されている」「前工程が完了している」という複数条件がすべて成立した場合だけ、モーターを起動するように設計します。

数値演算

加算、減算、乗算、除算、比較、単位換算、補正演算などを行います。

計量設備では、設定値と実計量値の比較、落差補正、添加率計算、累積値の管理などに使用します。

データトラッキング

データトラッキングは、製品、原料、容器、搬送物などが、設備内のどの位置にあるかを管理する処理です。

搬送物が工程を移動する際に、品種番号、ロット番号、重量、行先などの情報も一緒に移動させます。

これにより、異なる品種やロットの取り違えを防ぎ、製造実績やトレーサビリティへつなげることができます。

シーケンス制御

PLCソフトでは、設備を所定の順序で動作させるシーケンス制御が中心となります。

シーケンス制御では、各工程をステップに分け、ステップごとの開始条件、動作内容、完了条件、異常条件を明確にします。

例えば、原料投入工程では、次のような流れになります。

  1. 投入先の準備完了を確認する
  2. 搬送経路が正しいことを確認する
  3. 供給ゲートやコンベヤを起動する
  4. 重量または投入完了信号を監視する
  5. 所定の条件で供給を停止する
  6. 残留物の排出や後処理を行う
  7. 工程完了として次のステップへ進む

途中で異常が発生した場合は、その場で停止するのか、安全な工程まで継続するのか、原料を排出するのかなどを設備ごとに決定します。

安全設計とインターロック

PLCソフト設計では、設備を動かすための条件だけでなく、危険な状態では動かさないための条件が重要です。

インターロックとは、複数の機器や状態の関係を確認し、不適切な操作や危険な動作を防止する仕組みです。

代表的なインターロックには、次のようなものがあります。

  • 非常停止中は設備を起動しない
  • 安全扉が開いている場合は駆動機器を動かさない
  • 搬送先が満杯の場合は供給を開始しない
  • 下流設備が停止している場合は上流設備を停止する
  • 正転中に逆転指令を出さない
  • 複数のゲートを同時に開かない
  • 原料の行先が確定するまで供給しない
  • 計量容器の排出確認前に次の計量を開始しない

ただし、人の安全に直接関係する非常停止、安全扉、ライトカーテンなどは、一般のPLCソフトだけに依存させず、安全リレーや安全PLCなどを含めた安全回路として構築する必要があります。

異常監視とフェイルセーフ

設備では、センサ故障、断線、モーター過負荷、通信異常、原料詰まりなど、さまざまな異常が発生する可能性があります。

PLCソフトでは、異常が発生した場合に、設備が危険な状態にならないように動作を設計します。

主な検討事項には、次のものがあります。

  • どの条件を異常として判定するか
  • 異常を検出するまでの時間
  • 異常時に停止する機器の範囲
  • 停止順序
  • 警報表示とブザーの動作
  • 復旧操作と再起動条件
  • 停電・瞬停から復帰したときの動作
  • 通信が途絶えたときの動作

異常解除と同時に設備が自動的に再起動すると危険な場合があるため、再起動には作業者の確認操作を必要とする設計も行います。

アナログ信号の処理

PLCでは、4~20mA、0~10Vなどのアナログ信号を入力し、重量、温度、圧力、流量、液位などの数値として扱うことができます。

PLCソフトでは、入力されたデジタル値を工業単位へ変換するスケーリング処理を行います。

例えば、アナログ入力値を0~1,000kg、0~100℃などの実際の単位へ換算します。

アナログ信号を扱う場合は、次の項目も検討します。

  • 入力範囲
  • 分解能
  • スケーリング
  • ゼロ点・スパン調整
  • ノイズ除去
  • 移動平均
  • 断線検出
  • 上下限警報

特殊ユニットを使用したPLCソフト設計

PLCには、基本的なデジタル入出力だけでなく、さまざまな特殊ユニットを接続できます。

Ethernetユニット

FAパソコン、タッチパネル、他のPLC、計量コントローラ、上位システムなどとEthernet通信を行います。

通信相手、プロトコル、接続数、データ形式、通信周期、タイムアウト、再接続処理などを設計します。

シリアル通信ユニット

RS-232CやRS-485を使用し、計量器、バーコードリーダー、プリンター、インバーターなどと通信します。

通信速度、データ長、パリティ、終了コード、チェックサム、タイムアウトなどを接続機器に合わせて設定します。

アナログ入出力ユニット

センサからアナログ値を取り込むほか、インバーター、調節計、バルブなどへアナログ指令を出力します。

位置決めユニット

サーボモーター、ステッピングモーター、ロボシリンダなどの位置や速度を制御します。

高速カウンタユニット

エンコーダーや流量計など、高速なパルス信号を取り込むために使用します。

産業用ネットワークへの対応

設備内では、複数のPLC、リモートI/O、インバーター、サーボ、計量器などを産業用ネットワークで接続することがあります。

PLCソフト設計では、ネットワークを介して交換するデータ、通信周期、各機器の局番、通信異常時の処理などを設計します。

ハカルプラスでは、CC-Link、CC-Link IE、Ethernet系ネットワーク、DeviceNet、FL-net、Modbusなど、設備仕様に応じた通信構成を検討します。

タッチパネル・FAパソコンとの連携

PLCは、タッチパネルやFAパソコンと通信し、設備の操作、状態表示、設定値変更、警報表示などを行います。

PLCソフト側では、画面表示用のデータ、操作指令、設定値、警報情報などを、分かりやすく整理して割り付けます。

主な連携項目には、次のものがあります。

  • 自動・手動運転の切り替え
  • 機器の運転・停止操作
  • 設定値の入力
  • 現在値・運転状態の表示
  • 警報内容の表示
  • 運転実績の表示・保存
  • 品種・配合の選択
  • 保守用の入出力確認

PLCソフト設計の進め方

設備仕様の確認

設備の目的、運転方法、機器構成、処理能力、安全条件、異常時の動作などを確認します。

入出力の整理

センサ、スイッチ、モーター、電磁弁、ランプなどの入出力信号を一覧化します。

運転フローの作成

自動運転、手動運転、停止、異常復旧などの動作を整理し、フローチャートやタイムチャートを作成します。

プログラム設計

タスクや処理を機能単位に分け、運転回路、インターロック、警報、通信、データ処理などを作成します。

デバッグ

シミュレーションや試運転により、正常動作だけでなく、異常条件、停電、通信断、誤操作なども確認します。

現地試運転

実際のセンサや機器を使用し、動作順序、タイミング、安全条件、処理能力などを確認・調整します。

PLCソフト設計で重要な保守性

PLCソフトは、設備納入後も、機器交換、運転条件の変更、設備増設などに伴って改修されることがあります。

そのため、正常に動作するだけでなく、将来の保守や改修を行いやすい構成が重要です。

ハカルプラスでは、次の点を考慮して設計します。

  • 機能単位で整理されたプログラム構成
  • 分かりやすいデバイス名・ラベル名
  • 処理内容を示すコメント
  • 自動運転と手動運転の明確な分離
  • 警報条件と復旧条件の整理
  • データ領域の規則的な割り付け
  • 変更履歴とバックアップの管理

PLC更新時のソフトウェア移行

既設PLCが生産終了した場合や、設備の長期使用によって故障リスクが高まった場合には、PLC更新が必要になります。

PLC更新では、既存プログラムを新しいPLCへ変換するだけでなく、次の項目を確認します。

  • 命令やデバイスの互換性
  • 入出力ユニットの構成
  • スキャンタイム
  • タイマー・カウンタの仕様
  • 特殊ユニットの設定
  • 通信方式とプロトコル
  • タッチパネルとの接続
  • 上位システムとの通信
  • 電源投入時の初期処理

既設設備の動きを現地で確認し、既存ソフトウェアの意図を把握したうえで更新設計を行うことが重要です。

対応するPLCメーカー

ハカルプラスでは、設備仕様や既設環境に合わせ、複数メーカーのPLCを使用したソフト設計に対応しています。

主な対応実績・対象メーカーには、次のようなメーカーがあります。

  • 三菱電機
  • キーエンス
  • オムロン
  • 横河電機
  • 日立産機システム
  • パナソニック
  • 富士電機

対応可否は、PLCシリーズ、CPU、開発ソフトウェアのバージョン、特殊ユニット、通信仕様、既存プログラムの状態などによって異なります。

既設PLCのメーカーや機種が不明な場合でも、制御盤、図面、プログラム、接続機器などを確認し、対応方法を検討します。

ハカルプラスのPLCソフト設計

ハカルプラスでは、長年にわたり、計量設備、搬送設備、混合設備、投入設備などの制御盤とPLCソフトを設計してきました。

PLCソフト単体ではなく、制御盤のハードウェア、計量コントローラ、タッチパネル、FAパソコン、通信、実績管理まで含めたシステムとして設計できることが特長です。

主な対応内容には、次のものがあります。

  • 新規設備のPLCソフト設計
  • 既設設備のソフトウェア改修
  • PLC更新に伴うプログラム移行
  • 自動運転・手動運転の設計
  • 安全インターロックの設計
  • 警報・異常監視の設計
  • 計量・搬送・混合制御
  • インバーターやサーボとの連携
  • タッチパネル・FAパソコンとの通信
  • 上位システムとのデータ連携
  • 現地試運転・調整

設備の要求仕様、既設機器、運用方法、安全性、将来の保守性を確認し、設備に適したPLCソフトを設計します。

よくある質問

Q. PLCソフト設計とは何ですか?

A. PLCを使用して、設備の自動運転、手動操作、異常監視、安全インターロック、通信などを実行するプログラムを設計することです。

Q. PLCソフトと制御盤の回路設計は同じですか?

A. 異なります。PLCソフトは制御プログラム、制御盤の回路設計はPLCやリレー、電源、動力機器などを接続する電気回路の設計です。両者を整合させる必要があります。

Q. 既設PLCのプログラムを改修できますか?

A. プログラム、図面、対象PLC、開発ソフトウェア、設備の動作などを確認したうえで検討します。

Q. 古いPLCを新しい機種へ更新できますか?

A. 可能です。ただし、命令、デバイス、特殊ユニット、通信、タッチパネルなどの互換性を確認する必要があります。

Q. 他社が設計したPLCソフトにも対応できますか?

A. ソフトウェアの読出し可否、パスワード、コメント、図面、設備仕様などを確認したうえで対応可否を判断します。

Q. 複数メーカーのPLCが混在する設備にも対応できますか?

A. 各PLCの通信仕様、データ交換方法、役割分担などを確認し、対応方法を検討します。

Q. EthernetやRS-485を使った通信も設計できますか?

A. できます。PLC、計量器、インバーター、FAパソコン、上位システムなどとの通信を設計します。

Q. PLCだけで安全回路を構築できますか?

A. 人の安全に直接関係する機能は、一般PLCだけに依存せず、安全リレーや安全PLCなどを含めて構築する必要があります。

Q. 試運転や現地調整にも対応できますか?

A. 制御盤、PLCソフト、接続機器の動作を現地で確認し、運転タイミングや設定値の調整を行います。

Q. ハカルプラスではPLCソフトだけを依頼できますか?

A. PLCソフト単体のほか、制御盤設計、タッチパネル、計量制御、通信、実績管理を含むシステム全体での対応も検討できます。

関連ワード

・PLC更新設計
・PLC回路設計
・安全回路設計
・動力回路設計
・インバーター回路設計
・産業用ネットワーク通信(CC-Link/CC-Link IE/Ethernet/DeviceNet/MelsecNet/FL-net/CU-NET/CompoNet)
・シリアル通信・Modbus通信(RS-232C/RS-422/RS-485/Modbus)
・計量コントローラ-ソフト設計

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