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セメントスクリュー式輸送制御

(セメントスクリューしきゆそうせいぎょ)

セメントスクリュー式輸送制御とは、スクリューコンベアやスクリューフィーダーを用いて、セメントをサイロ、ホッパー、計量槽、ミキサなどへ搬送するための制御技術です。回転するらせん状の羽根によってセメントを押し進め、PLCからモーターの運転・停止や搬送順序を制御します。

セメントは細かい粉体であり、流動性、付着性、圧縮性、粉じんの発生などを考慮する必要があります。単にスクリューを回転させるだけでなく、搬送先の状態、ゲートの開閉、計量値、モーター負荷などを確認しながら運転することで、詰まりや過負荷を防ぎ、安定した輸送を行います。

セメントスクリュー式輸送の仕組み

セメントスクリュー式輸送設備は、主にスクリュー、ケーシング、モーター、減速機、投入口、排出口、供給ゲート、レベルセンサなどで構成されます。モーターの回転を減速機を介してスクリューへ伝え、ケーシング内のセメントを搬送先へ送り出します。

スクリューの運転はPLCで制御し、上流側のサイロやホッパーからセメントを取り出し、下流側の計量槽やミキサへ供給します。設備によっては、インバーターを使用してスクリューの回転速度を変更し、粗供給と微供給を切り替えます。

計量設備では、目標重量から離れている間は高速で供給し、目標重量に近づくと低速へ切り替え、最後にスクリューを停止します。停止後も排出口付近に残ったセメントが落下するため、後落ち量を考慮して停止タイミングを調整します。

主な用途と使用される工程

セメントスクリュー式輸送制御は、生コンクリート製造設備、コンクリート二次製品工場、建材工場、粉体配合設備などで使用されます。代表的な用途には、次のようなものがあります。

  • セメントサイロから計量槽への供給
  • 計量済みセメントのミキサへの投入
  • 複数のセメントサイロからの原料選択
  • フライアッシュなど粉体原料の搬送
  • バッチ計量における粗供給・微供給

複数のサイロやスクリューを備える設備では、配合指示に応じて使用する原料と搬送経路を選択します。誤ったサイロから供給しないよう、原料選択、ゲート開閉、スクリュー運転をPLCで連動させます。

設計・制御上のポイント

起動・停止の順序

複数の搬送機器を直列に接続する場合は、一般に下流側から順に起動し、上流側から順に停止します。下流側が停止したまま上流側からセメントを送り続けると、排出口やスクリュー内部にセメントが滞留し、詰まりや過負荷が発生するおそれがあります。

PLCでは、搬送先の準備完了、ゲートの開信号、下流機器の運転状態などを確認し、必要な条件が成立してからスクリューを起動します。

詰まりと過負荷の監視

セメントは水分や圧縮の影響によって固まりやすく、スクリュー内部や排出口で閉塞することがあります。モーターの過電流、インバーターの異常、回転検出センサ、搬送時間などを監視し、異常を検出した場合は設備を停止します。

過負荷が発生した状態で運転を継続すると、モーターや減速機、スクリュー軸を損傷する可能性があります。異常発生時には上流側の供給も停止し、タッチパネルへ異常箇所や原因を表示します。

計量精度と後落ち補正

セメントを計量槽へ供給する場合、スクリュー停止後もケーシング内や排出口付近のセメントが落下します。この後落ち量は、スクリューの回転速度、搬送距離、粉体状態、排出口形状などによって変化します。

計量値が目標に近づいた段階で低速運転へ切り替え、目標重量より手前で停止する落差補正を行います。実際の計量結果を蓄積し、原料や配合ごとに補正値を調整することで、計量の安定化を図ります。

残留と固着への対策

長時間停止すると、ケーシング内に残ったセメントが吸湿して固着する場合があります。運転終了時に一定時間の空運転を行う、内部に残留しにくい構造とする、点検口や清掃口を設けるなどの対策を検討します。

スクリューの形状、ケーシングとのクリアランス、排出口の角度なども、残留や詰まりに影響します。機械設計と制御条件を一体で検討することが重要です。

安全とインターロック

点検口やカバーが開いている状態では、スクリューが起動しないよう安全回路やインターロックを設けます。また、非常停止、モーター保護、ゲート開閉異常、搬送先満杯などの条件を監視します。

搬送先の計量槽が満杯の場合や、ミキサが受入可能な状態でない場合は、スクリューを起動させません。設備全体の状態を確認しながら運転することで、誤投入や設備損傷を防止します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、セメントの搬送量、搬送距離、設置角度、計量精度、周辺設備との取り合いなどを確認し、セメントスクリュー式輸送設備の制御を設計します。

スクリュー、ホッパー、供給ゲート、計量槽などの機械構成に合わせて、モーターやインバーターを組み込んだ制御盤、PLCによる搬送シーケンス、粗供給・微供給の切り替え、落差補正、異常時のインターロックを構築します。

タッチパネルには、スクリューの運転状態、計量値、選択中のサイロ、ゲートの開閉状態、警報内容などを表示できます。また、計量実績や異常履歴の保存、配合管理システムや生産管理システムとの連携にも対応し、指示された配合に基づいて搬送する原料や供給量を自動的に切り替える構成を検討します。

既設設備の更新では、現在のスクリュー、モーター、制御盤、PLC、配線、運転条件を確認し、必要な更新範囲や既存設備との接続方法を整理します。

よくある質問

Q. セメントはスクリューだけで正確に定量供給できますか?

A. スクリューの回転速度によって供給量を調整できますが、セメントのかさ密度、残量、流動性などによって供給量は変化します。高い精度が必要な場合は、ロードセル式計量槽と組み合わせ、重量値を確認しながら制御します。

Q. 粗供給と微供給はどのように切り替えますか?

A. 計量値が設定した切替重量に到達すると、PLCからインバーターへ低速指令を送り、スクリューの回転速度を下げます。その後、停止重量に達した時点で運転を停止します。

Q. スクリューが詰まる主な原因は何ですか?

A. セメントの吸湿や固着、排出口の閉塞、ゲートが閉じた状態での運転、搬送能力を超える供給、異物の混入などが考えられます。機械内部の状態とモーター負荷、前後設備の運転状態を確認します。

Q. セメント空気圧送式輸送との違いは何ですか?

A. スクリュー式は回転する羽根で機械的にセメントを搬送し、空気圧送式は空気流によって配管内を搬送します。スクリュー式は比較的短い距離の定量供給に適し、空気圧送式は密閉配管による長距離搬送に用いられることがあります。

Q. 既設のセメントスクリュー制御を更新できますか?

A. モーター容量、インバーター、センサ、PLC、計量機器、既存の運転条件を確認したうえで更新を検討できます。既設機械を活用し、制御盤やPLCのみを更新する場合もあります。

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