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IoTゲートウェイ
(IoTゲートウェイ)
IoTゲートウェイとは、離れた場所に設置された無線機や計測機器からデータを集約し、パソコンや上位システムで閲覧・利用できるようにする装置です。ハカルプラスのIoTゲートウェイ HLR-GW-Lは、ハカルプラス製LoRa無線機から計測値や接点状態を収集し、Webブラウザによるモニタリング、CSV形式でのデータ保存、外部システムへのデータ提供を行います。
HLR-GW-LにはWebサーバーとモニタリングソフトが標準搭載されています。Ethernetで接続したローカルパソコンからHLR-GW-LのIPアドレスへアクセスすることで、専用の監視ソフトをパソコンへインストールせずに、現在値やグラフ、警報履歴などを確認できます。
ハカルプラスでは、監視する設備、計測信号、LoRa無線機の台数、必要な更新周期を確認し、HLR-GW-Lを中心とした遠隔監視システムを検討します。
HLR-GW-Lの役割
HLR-GW-Lは、ハカルプラス製LoRa無線機の親機として動作します。各所に設置されたLoRa無線機から無線でデータを受信し、受信したデータを内部へ保存するとともに、Ethernetで接続されたパソコンや上位機器へ提供します。
- ハカルプラス製LoRa無線機からのデータ収集
- Webブラウザによる状態監視
- 計測データのグラフ表示
- CSV形式でのデータ保存
- USBメモリへのデータ出力
- FTPによるデータ取得
- Modbus TCPによるデータ読出し
- 警報表示・メール通知
LoRa無線機からのデータ収集
HLR-GW-Lは、920MHz帯のLoRa通信を使用して、ハカルプラス製LoRa無線機からデータを収集します。LoRaは、少量の計測データを比較的長距離へ送る用途に適したLPWAの一つです。
最大通信距離は見通し約5kmですが、実際の通信距離は建物、壁、金属設備、地形、アンテナ位置などによって変化します。そのため、導入前には実際の設置候補場所で通信状態を確認することが重要です。
通信にはグループIDとネットワークキーを設定します。同じ無線システム内では設定を統一し、同一現場で複数のシステムを使用する場合は異なる設定とすることで、他のグループとの混信を防ぎます。
接続できるLoRa無線機
HLR-GW-Lは、アナログ入力、接点入力、パルス入力、各種計測機器との通信に対応したハカルプラス製LoRa無線機と組み合わせて使用します。
温度、湿度、圧力、流量、水位、電力、漏電電流、設備運転状態、警報接点など、LoRa無線機へ入力できる信号を遠隔で収集できます。
一部のLoRa無線機では、RS-485通信を利用してハカルプラス指定の有線通信機器からデータを取得し、そのデータをHLR-GW-Lへ無線送信できます。
子機台数とデータ更新周期
HLR-GW-Lでは、一つのグループに最大50台までのLoRa無線機を接続できます。最大グループ数は12グループです。
データ更新周期は接続する子機台数によって異なり、目安として1台では10秒、5台では1分、50台では10分となります。
子機が順番に通信するため、接続台数が多いほど各子機の更新間隔は長くなります。異常を早く検出したい設備と、数分ごとの記録でよい設備を整理し、必要な更新周期を満たすようにグループと台数を検討します。
Webブラウザによるモニタリング
HLR-GW-LにはWebサーバー機能が搭載されています。Ethernetで接続したパソコンのWebブラウザから設定されたIPアドレスへアクセスすると、収集したデータを確認できます。
対応ブラウザはGoogle Chromeです。HLR-GW-LはDHCPによる自動取得ではなく、固定したIPアドレスを手動で設定して使用します。
既存のLAN通信網へ接続する場合は、社内ネットワークのIPアドレス体系、サブネットマスク、他機器とのアドレス重複を確認します。
状態モニターとグラフ表示
標準搭載のモニタリング機能では、各LoRa無線機から取得した現在値や状態を一覧で確認できます。
計測値はグラフとして表示でき、時間による変化や異常傾向を確認できます。また、複数項目を同じグラフで表示する複合グラフや、複数データを比較する比較グラフにも対応しています。
電力、温度、圧力、流量などの変化を並べて確認することで、設備運転とエネルギー使用量の関係や、異常発生前の傾向を把握しやすくなります。
回数カウントと差分表示
接点信号やパルス信号について、積算回数や差分回数を表示できます。
設備の運転回数、生産回数、警報発生回数などを数える用途に利用できます。一定期間の増加量を差分として確認することで、日ごと・時間ごとの稼働状況を把握できます。
電力量表示
対応する電力計測機器と組み合わせることで、電力や電力量の監視に利用できます。
取得した電力量の表示、CSV出力、差分表示、CO2換算などに対応しています。設備単位や部門単位でデータを収集し、省エネルギー活動や使用量の記録に活用できます。
電力量補正係数や係数演算機能を使用し、計測構成に応じた表示値へ換算することもできます。
警報設定
アナログ信号では、上限値・下限値などの警報値を設定できます。接点信号では、接点の状態変化や異常状態を警報として扱えます。
温度上昇、圧力低下、水位上昇、漏電電流増加、設備異常接点など、監視対象に応じた警報条件を設定します。
一時的な変動で警報が頻発しないように、一定時間異常状態が継続した場合に警報とする警報遅延機能も利用できます。
メール通知
LoRa無線機で警報が発生した場合、HLR-GW-Lからメールを送信できます。パソコン画面を常時確認していなくても、担当者へ異常を知らせることが可能です。
メール送信には、HLR-GW-Lをメールサーバーへ接続できるネットワーク環境が必要です。メールアドレス、SMTP設定、ネットワークの通信許可などを確認します。
通信異常が短時間だけ発生した場合にメールが頻発しないよう、通信異常メールのマスク時間を設定することもできます。
外部接点出力
外部接点入出力拡張仕様では、警報発生時にHLR-GW-Lから接点を出力できます。
接点出力をランプ、回転灯、ブザーなどへ接続することで、パソコン画面やメールだけでなく、現場で光や音によって異常を知らせられます。
接点出力はオプション機能であるため、必要な出力点数、接点容量、警報のまとめ方を確認して構成します。
CSV形式でのデータ保存
HLR-GW-Lが収集した計測値は、本体内部の不揮発性メモリへCSV形式で逐次保存されます。
CSVファイルには、計測日時、無線機や項目を識別する情報、計測値、状態などが記録されます。表計算ソフトやデータベースへ取り込み、独自の集計表や報告書を作成できます。
保存容量には上限があるため、長期間のデータを残す場合は、定期的にパソコンやサーバーへ取り出します。ストレージ容量が所定値へ達した場合に、古いデータを自動削除する機能も備えています。
USBメモリへのデータ出力
パソコンを接続しなくても、本体のUSB端子へUSBメモリを挿入し、押しボタンスイッチを操作することで、保存されたCSVデータを出力できます。
USBメモリへの書込み中はLEDで状態を確認します。書込み中にUSBメモリを抜いたり、本体電源を切ったりすると、データやUSBメモリが破損する可能性があるため、所定の操作手順を守ります。
動作保証されたUSBメモリを使用し、USB端子へ他の種類の機器を接続しないようにします。
FTPによるデータ取得
HLR-GW-LはFTPサーバー機能を備えており、Ethernet経由で内部のCSVファイルを取得できます。
上位ソフトウェアから定期的にFTP接続し、新しく作成されたCSVファイルを回収することで、社内サーバーや独自の監視システムへデータを集約できます。
FTP接続用のアカウント情報とパスワードを適切に管理し、必要なパソコンやサーバーだけがアクセスできるネットワーク構成とします。
Modbus TCPによるデータ読出し
HLR-GW-Lが収集したデータは、Modbus TCP通信によって上位機器から読み出すこともできます。
PLC、監視システム、産業用コンピュータなどをModbus TCPクライアントとして接続し、HLR-GW-Lのレジスタへ割り付けられた計測値や状態を取得します。
使用するレジスタ、データ型、倍率、読出し可能な項目は、HLR-GW-Lの通信仕様書に従って設定します。接続前にはHLR-GW-Lと上位機器のIPアドレス、ポート、通信周期を確認します。
時計と時刻同期
HLR-GW-Lにはリアルタイムクロックが搭載され、収集データへ日時を付けて保存します。時計は本体電源が切れている間、ボタン型電池によってバックアップされます。
NTPサーバー同期機能を利用すると、ネットワーク上の時刻サーバーへ接続し、HLR-GW-Lの時計を補正できます。
複数の監視装置や設備履歴を比較する場合は、正確な時刻を維持することが重要です。NTPサーバーへ接続できない環境では、定期的に本体時刻を確認します。
停電時のデータ保持
収集した計測値と各種設定値は、不揮発性メモリへ保存されます。そのため、本体の電源が切れても保存済みデータや設定値は保持されます。
停電後に復電した場合は、本体とLoRa無線機の動作状態、時刻、通信状態を確認します。停電中の計測データは収集できないため、重要設備ではHLR-GW-Lや接続機器へのバックアップ電源も検討します。
バックアップとリストア
HLR-GW-Lには、設定内容をバックアップし、必要時にリストアする機能があります。
機器交換、設定変更、保守作業の前にバックアップを取得しておくことで、元の設定へ復旧しやすくなります。
バックアップデータは製品型式やソフトウェア版との対応を管理し、異なる機器へ誤って適用しないようにします。
LoRa無線中継器
直接通信が難しい場所では、対応するLoRa無線中継器 HLR-RPTを使用して中継通信を行える場合があります。
中継器は、建物や設備によって電波が遮られる場所や、通信距離を補いたい場所へ設置します。中継可能な構成、本体バージョン、設置位置を確認します。
設置環境
HLR-GW-Lは屋内用です。直射日光が当たらず、塵埃が少なく、結露や腐食性ガスがない場所へ設置します。
使用温度範囲は-10~60℃で、24時間の平均温度は35℃以下です。使用湿度範囲は15~85%RHで、結露しないことが条件です。
本体は無線LANやモバイル通信を内蔵していないため、上位ネットワークとの接続にはEthernetを使用します。
アンテナの設置
LoRa通信を安定させるため、アンテナ周囲に金属板、制御盤、配管などが近接しない位置へ設置します。
送信側と受信側のアンテナは、できるだけ高い位置へ垂直に設置し、間にある壁や設備を少なくします。
制御盤内に本体を設置する場合は、金属扉による電波遮蔽を考慮し、アンテナを盤外へ設置する方法を検討します。
通信異常時の確認
LoRa無線機のデータが更新されない場合は、無線機の電源、グループID、ネットワークキー、アンテナ、通信距離を確認します。
Web画面を表示できない場合は、HLR-GW-LとパソコンのIPアドレス、サブネットマスク、LANケーブル、EthernetのLED状態を確認します。
メールが送信されない場合は、ネットワーク接続、メールサーバー設定、送信先アドレスを確認します。CSVファイルを取得できない場合は、保存設定、FTPアカウント、USBメモリの状態を点検します。
ハカルプラスの対応
ハカルプラスでは、温度、圧力、流量、電力、漏電、設備異常など、遠隔監視したい信号を確認します。
HLR-GW-Lと各種LoRa無線機を組み合わせ、Webモニタリング、グラフ、CSV保存、メール通知、外部接点出力、FTP・Modbus TCP連携を含む構成を検討します。
既設設備への後付けでは、信号の種類、無線通信環境、LAN環境を確認し、必要に応じて現地通信試験や上位システムとの連携方法を検討します。
よくある質問
Q. HLR-GW-LだけでLoRa無線機のデータを確認できますか?
A. Ethernetで接続したパソコンのGoogle ChromeからHLR-GW-Lへアクセスし、標準搭載のWebモニタリング画面で確認できます。
Q. パソコンを接続しなくてもデータを取り出せますか?
A. 本体へUSBメモリを接続し、押しボタンスイッチを操作することで、保存されたCSVデータを出力できます。
Q. 上位のPLCへ計測値を取り込めますか?
A. Modbus TCP通信を利用し、通信仕様書で定められたレジスタから計測値や状態を読み出せます。
Q. 異常が発生した場合にメールで通知できますか?
A. 警報条件を設定し、ネットワークとメールサーバーの設定を行うことで、登録したメールアドレスへ通知できます。
Q. LoRa無線機を50台接続した場合も10秒ごとに更新されますか?
A. 接続台数によって更新周期が変わり、50台接続時は10分周期が目安です。必要な更新周期に合わせてグループ構成を検討します。
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