Technology

CEマーキング

(CEマーキング)

CEマーキングとは、欧州経済領域などで流通させる製品が、対象となるEU法令の要求事項へ適合していることを製造者が示す表示です。産業機械、制御盤、計測機器、無線機器、電気電子製品など、製品の種類によって対象法令が異なります。

CEマークは、特定の認証機関が一律に製品品質を保証する表示ではありません。製造者が対象法令を特定し、リスク評価、設計、試験、技術文書、適合宣言を整備したうえで表示します。

ハカルプラスでは、輸出先、製品構成、使用電圧、無線機能、機械的危険を確認し、適用法令、試験項目、技術文書の整理を検討します。

CEマーキングの目的

  • EU域内の安全・健康・環境要求へ適合する
  • 対象市場で製品を流通させる条件を満たす
  • 製品に適用した法令と規格を明確にする
  • 設計・試験・リスク評価の根拠を記録する
  • 市場監視当局からの照会へ対応する

対象法令の特定

CEマーキングでは、製品に関係するすべての対象法令を確認します。

例えば、電気安全、電磁両立性、機械安全、無線、特定有害物質など、複数の法令が同時に適用される場合があります。

低電圧に関する要求

一定の電圧範囲で使用する電気機器には、感電、火災、過熱、機械的危険などを防止する安全要求が適用される場合があります。

絶縁、沿面距離、空間距離、保護接地、温度上昇、異常動作などを評価します。

EMCに関する要求

機器が周囲へ過度な電磁妨害を与えず、想定される電磁環境でも正常に動作することが求められます。

放射・伝導エミッション、静電気、放射無線周波電磁界、サージ、ファストトランジェントなどを評価します。

機械安全に関する要求

機械や装置では、可動部、挟まれ、切断、落下、予期しない起動などの危険を評価します。

危険源を除去し、除去できない危険へ保護方策を設け、残留リスクを取扱説明書や警告で示します。

無線機器に関する要求

Wi-Fi、Bluetooth、LTE、特定周波数の無線機能を持つ製品では、無線に関する法令が対象になる場合があります。

無線周波数の有効利用、EMC、電気安全などを評価します。採用した無線モジュールが認証済みでも、完成品としての確認が必要になることがあります。

RoHSとの関係

電気電子機器では、特定有害物質の使用制限に関する要求が適用される場合があります。

部品・材料の含有情報、サプライヤー証明、適用除外を確認し、技術文書へ根拠を保存します。

整合規格

EU法令の要求へ適合する方法として、整合規格を利用することがあります。

製品に適用可能な整合規格を適切に使用すると、法令の基本要求へ適合していると推定される範囲が明確になります。

規格の版管理

規格は改訂され、整合規格としての適用開始・終了時期が設定される場合があります。

設計開始時だけでなく、出荷時点で有効な規格、経過措置、後継規格を確認します。

リスクアセスメント

製品の使用、設置、保守、廃棄までを考慮し、危険源とリスクを評価します。

通常使用だけでなく、合理的に予見可能な誤使用、故障、保守作業も対象とします。リスク低減策と残留リスクを記録します。

設計によるリスク低減

最初に危険そのものを設計で除去・低減します。

次にガード、インターロック、安全回路などの保護方策を設け、それでも残るリスクを警告表示や取扱説明書で伝えます。

EMC設計

試験直前にフィルタを追加するだけでなく、回路、基板、筐体、配線、接地を設計初期から検討します。

電源入口、外部I/O、通信ポートなど、ノイズの侵入・放出経路を確認します。

電気安全設計

使用電圧、過電圧カテゴリ、汚損度、絶縁材料に応じて、絶縁距離や保護構造を決めます。

保護接地、ヒューズ、温度保護、難燃材料、端子カバーなどを組み合わせます。

適合性評価

対象法令に定められた手順に従って、設計評価、試験、品質管理などを行います。

製品によっては製造者による自己適合宣言が可能ですが、特定の製品・条件では第三者機関の関与が必要になる場合があります。

試験機関の利用

EMC、安全、無線などの試験を外部試験所へ依頼することがあります。

試験対象の構成、ソフトウェア版、ケーブル、周辺機器を量産品と一致させます。合格した試作品と量産品が異ならないよう変更管理を行います。

技術文書

技術文書には、製品を評価した根拠をまとめます。

  • 製品仕様と用途
  • 設計図、回路図、部品表
  • 適用法令・規格一覧
  • リスクアセスメント
  • 試験報告書・計算書
  • 取扱説明書・警告表示
  • 適合宣言書

EU適合宣言

製造者または責任を負う事業者が、製品が対象法令へ適合することを宣言する文書です。

製品識別、製造者情報、適用法令、使用規格、署名者などを記載します。

CEマークの表示

CEマークは、規定された形状と比率を守り、製品、銘板、包装、文書などへ表示します。

容易に確認でき、消えにくい方法とします。表示場所は製品形状や対象法令の条件を確認します。

銘板表示

製品型式、製造者名、定格、製造番号などを銘板へ記載します。

完成品、制御盤、機械のどの単位で責任を負うかを明確にし、技術文書と製品識別を一致させます。

取扱説明書

対象市場で必要な言語へ翻訳し、設置、使用、保守、安全上の注意を記載します。

翻訳によって意味が変わらないよう、警告文、単位、操作名称を統一します。

完成機械と部分完成機械

他の機械へ組み込まれることを前提とし、単独では特定用途を果たさない装置は、完成機械と異なる扱いになる場合があります。

組込宣言、組立説明書、最終機械側での適合評価など、責任範囲を整理します。

制御盤単体と設備全体

制御盤単体で試験しても、長い外部配線、モーター、センサを接続した完成設備ではEMC性能が変わる場合があります。

どの構成を製品として出荷し、どこまでを評価対象とするかを明確にします。

部品のCE表示

使用部品にCEマークがあっても、それだけで完成品全体の適合を保証するものではありません。

部品の使用条件、組込み方法、周辺回路を確認し、完成品として評価します。

設計変更

電源、基板、筐体、無線モジュール、ソフトウェアなどを変更した場合、過去の評価が引き続き有効かを確認します。

変更内容に応じて、リスク評価、試験、技術文書を更新します。

量産品の管理

試験合格品と量産品の部品、配線、ファームウェアを一致させます。

代替部品の採用や基板改版時には、EMC・安全性能への影響を評価します。

輸入者・代理人

EU域外の製造者が製品を販売する場合、輸入者や代理人に一定の義務が生じる場合があります。

技術文書の提示、製品表示、市場からの問い合わせ対応など、関係者の役割を確認します。

市場監視

当局から技術文書や適合根拠の提示を求められる場合があります。

文書を所定期間保存し、製品型式、製造番号、出荷先を追跡できるようにします。

異常・不適合時の対応

市場で安全・適合上の問題が見つかった場合は、原因調査、出荷停止、是正、顧客通知などを検討します。

変更履歴と出荷履歴を管理し、影響範囲を特定します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、機器、制御盤、設備の輸出先と構成を確認し、適用が考えられる法令・規格を整理します。

回路、筐体、制御、EMC対策、技術文書、試験機関との調整を含め、CEマーキング対応を検討します。

よくある質問

Q. CEマーク付き部品を使えば完成品も適合しますか?

A. 部品の適合は参考になりますが、完成品の構成と使用条件で改めて評価する必要があります。

Q. CEマーキングは必ず第三者認証が必要ですか?

A. 製品と適用法令によって異なり、自己適合宣言が可能な場合と第三者関与が必要な場合があります。

Q. EMC試験だけでCEマーキングできますか?

A. 製品に適用されるすべての法令を確認し、安全、機械、無線、RoHSなども評価する必要があります。

Q. 制御盤だけCE対応すれば設備全体も適合しますか?

A. 完成設備では外部配線や機械的危険を含めた評価が必要です。

Q. 設計変更後も以前の試験結果を使えますか?

A. 変更による影響を評価し、必要に応じて追加試験や技術文書更新を行います。

関連ワード

お問い合わせ窓口

この技術について
お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォーム
お問い合わせ