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異常履歴管理

(いじょうりれきかんり)

異常履歴管理とは、設備で発生した警報、故障、停止、インターロックなどの情報を、発生時刻や復旧時刻とともに記録・表示する仕組みです。設備停止の原因調査、再発防止、保守計画、品質管理に利用されます。

異常表示をその場で消すだけでは、復旧後に原因や発生順序を確認できません。異常履歴を残すことで、どの機器が最初に異常となり、その後どの設備が連鎖停止したかを追跡できます。

ハカルプラスでは、PLC、タッチパネル、産業用コンピュータ、データベースを組み合わせ、設備規模と保存期間に応じた異常履歴管理を検討します。

記録する主な情報

  • 異常名称、異常コード
  • 発生日時、復旧日時
  • 発生時の設備番号、工程、運転モード
  • 確認操作を行った日時と操作者
  • 関連する計測値や運転条件
  • 異常発生回数と継続時間

設備停止へ直結した異常だけでなく、予兆警報や操作禁止条件も記録すると保全に役立ちます。

発生・確認・復旧の区別

異常管理では、発生、確認、復旧を分けて扱います。

  • 発生:異常条件が成立した時点
  • 確認:作業者が異常表示を確認した時点
  • 復旧:異常条件が解消した時点

確認操作を行っても、異常原因が残っている場合は復旧とはなりません。状態を分けることで、対応時間や停止時間を正しく把握できます。

最初に発生した異常の特定

一つの機器異常によって複数設備が停止すると、多数の警報がほぼ同時に発生します。原因調査では、最初に発生した異常を特定することが重要です。

PLCの処理周期や通信遅延によって時刻差が小さい場合があるため、必要に応じてミリ秒単位の時刻やシーケンス番号を記録します。

異常発生時の関連データ

異常名称だけでは原因を判断できない場合があります。モーター電流、圧力、温度、重量、運転ステップなどを異常発生時に保存すると、状況を再現しやすくなります。

発生直前から発生後までのデータを一定期間保存する方式も有効です。

タッチパネルでの表示

現在発生中の異常と、過去に発生した履歴を分けて表示します。現在異常画面では復旧に必要な情報を優先し、履歴画面では日時、回数、継続時間を確認できるようにします。

異常名称だけでなく、考えられる原因、確認箇所、復旧方法を表示すると、対応時間を短縮できます。

異常の分類

重要度や対応方法に応じて、異常を分類します。

  • 重故障:設備を即時停止する異常
  • 軽故障:一部機能を停止して運転継続できる異常
  • 警告:点検や対応を促す予兆
  • 操作案内:条件未成立や設定不足

すべてを同じ警報音や表示色にすると、重要な異常を見分けにくくなります。

異常コードの管理

異常ごとに一意のコードを割り当てると、図面、PLCプログラム、操作説明書、保守記録を関連付けやすくなります。

設備改造時にコードを使い回すと過去履歴との区別がつかなくなるため、命名・採番ルールを決めます。

保存先と保存期間

小規模設備ではタッチパネルやPLC内に履歴を保存できます。長期間保存、多数設備の集約、検索・集計が必要な場合は、産業用コンピュータやデータベースを使用します。

保存件数を超えると古い履歴から削除されるため、必要期間と最大発生件数を見積もります。

CSV出力と上位連携

異常履歴をCSV形式で出力すると、表計算ソフトで発生回数や停止時間を集計できます。

生産管理システムや設備保全システムへ送信し、複数設備の異常傾向を一元管理することもできます。

時刻同期

複数のPLC、タッチパネル、サーバーで履歴を保存する場合、機器間の時計がずれていると発生順序を正しく判断できません。

NTP、PLC通信、GNSSなどを利用して時刻を同期し、定期的にずれを補正します。

異常回数と予防保全

短時間で復旧する軽微な異常でも、発生回数が増加している場合は部品劣化や機械調整不良の可能性があります。

異常回数、継続時間、発生間隔を集計し、故障停止前の部品交換や点検に利用します。

操作履歴との組み合わせ

異常発生前後に行われた設定変更、手動操作、インターロック解除を記録すると、人的操作との関係を確認できます。

重要設定の変更では、操作者、変更前後の値、時刻を保存します。

停電時の履歴保護

異常発生直後に停電すると、履歴を書き込む前に電源が失われる可能性があります。不揮発性メモリ、バックアップ電源、上位送信などを利用して記録を保護します。

再起動時には、停電前に発生していた異常と、再起動後に新たに発生した異常を区別します。

異常時の確認

履歴が残らない場合は、保存領域、時計設定、トリガ条件、通信状態を確認します。異常が大量に記録される場合は、入力チャタリング、信号ノイズ、判定条件を点検します。

異常名称と実際の機器が一致しない場合は、PLCアドレス、画面コメント、図面の整合を確認します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、異常コード、重要度、停止範囲、復旧方法を整理し、PLCとタッチパネルへ異常管理機能を組み込みます。

発生・復旧時刻、関連計測値、操作履歴、CSV出力、上位システム連携まで含む構成を検討します。

よくある質問

Q. 異常履歴と現在発生中の異常は別ですか?

A. 現在異常は未復旧の状態を示し、異常履歴は過去に発生・復旧した情報を含みます。

Q. 最初に発生した異常を確認できますか?

A. 発生時刻やシーケンス番号を記録することで、連鎖停止の起点を確認できます。

Q. 異常時の重量や温度も保存できますか?

A. 異常発生時の関連計測値や運転ステップを併せて保存できます。

Q. 異常履歴をCSV出力できますか?

A. タッチパネル、産業用コンピュータ、サーバーなどからCSV形式で出力できます。

Q. 複数設備の履歴を一元管理できますか?

A. 通信とデータベースを組み合わせ、複数設備の異常を集約できます。

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