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配合管理システム
(はいごうかんりシステム)
配合管理システムとは、製品ごとの原料、配合比率、投入順序、目標重量などを登録し、計量・投入工程へ製造指示を送るとともに、実際の計量結果や使用ロットを記録するシステムです。食品、化学、飼料、建材など、複数の原料を組み合わせて製造する設備で使用されます。
MES(Manufacturing Execution System:製造実行システム)やSAPなどの基幹・上位システムと連携し、製造指示を受信して計量実績を返す構成のほか、配合管理システムを中心として単独運用することも可能です。
ハカルプラスでは、配合情報の登録、計量指示、実績収集、ロット管理、異常履歴、上位システム連携まで、既設設備や運用方法に合わせて構成を検討します。
配合管理システムの主な役割
配合管理システムは、どの製品を、どの原料で、どのような順序と量で製造するかを管理します。主な機能には次のようなものがあります。
- 製品ごとの配合マスタ登録
- 原料名、原料コード、目標重量の管理
- 計量順序、投入順序の設定
- 製造指示の作成と計量設備への送信
- 実計量値、使用ロット、作業日時の保存
- 過量、不足、未投入などの異常管理
作業者が紙の指示書を見ながら設定値を入力する運用と比べ、入力間違いや配合の取り違えを防ぎやすくなります。
配合マスタの管理
配合マスタには、製品ごとに使用する原料、目標重量、許容範囲、計量順序などを登録します。同じ製品でも、生産量に応じて一回当たりの仕込量を変更したり、複数回に分割して計量したりする場合があります。
配合内容を変更する場合は、誰が、いつ、どの項目を変更したかを履歴として残すことが重要です。品質管理が必要な設備では、作業者が自由に変更できないよう、管理者権限や承認手順を設けます。
製造指示と計量設備の連携
製造を開始すると、配合管理システムからPLCや計量コントローラへ、製品番号、原料番号、目標重量、製造回数などを送信します。
計量設備では、受信した指示に基づいてフィーダー、ゲート、ポンプなどを動作させます。粗供給・微供給、落差補正、重量安定判定を行い、確定した実計量値を配合管理システムへ返します。
指示データを受信できていない場合や、製造番号が一致しない場合は計量を開始しないなど、誤製造を防ぐインターロックを設けます。
実績データの管理
計量工程では、目標値だけでなく、実際に計量した重量を記録します。保存する項目は設備や品質管理基準によって異なりますが、一般には次のような情報を扱います。
- 製造番号、製品名、配合番号
- 原料名、原料コード、ロット番号
- 目標重量、実計量値、誤差
- 計量開始・完了時刻
- 使用した計量機、設備番号
- 作業者、警報、手動補正の履歴
製品の品質に問題が発生した場合は、製造番号から使用原料や計量結果を確認できます。
原料ロットとトレーサビリティ
原料のバーコードや二次元コードを読み取り、原料コードとロット番号を製造実績へ関連付けることで、原料から製品までの履歴を追跡できます。
製造指示と異なる原料を読み取った場合は、投入や計量を禁止できます。使用期限切れの原料や、使用を停止しているロットを警告する構成も検討できます。
一つの原料ロットがどの製品に使われたかを検索できれば、問題発生時の影響範囲を迅速に確認できます。
MES・SAPなどとのデータ連携
上位システムと連携する場合は、MESやSAPなどから製造指示や品目情報を受信し、配合管理システムから計量・製造実績を返します。
連携方法には、データベース、CSVファイル、共有フォルダ、Web API、ソケット通信などがあります。相手側の仕様に合わせて、項目名、データ形式、送受信のタイミングを決めます。
同じ製造指示を二重に取り込まないよう、製造番号や連番で管理します。送信途中で通信が切れた場合は、相手側の受信状態を確認してから再送し、実績の重複登録を防ぎます。
単独運用
上位システムと連携せず、配合管理システムを主として運用することもできます。この場合は、システム内で配合マスタ、製造予定、計量指示、実績を管理します。
小規模な設備や、既設の基幹システムから製造指示を受け取れない場合にも導入しやすい構成です。必要に応じて、実績をCSV形式で出力し、表計算ソフトや別システムで利用する方法もあります。
異常時の処理
代表的な異常には、指示データ不一致、計量過量、計量不足、原料切れ、通信異常、ロット不一致などがあります。
異常が発生した場合は、対象となる製造番号、原料、計量機、異常内容を画面へ表示します。手動で原料を追加した場合や、計量値を補正した場合は、その操作内容と理由を履歴へ残します。
停電やシステム停止から復旧する際は、どの原料まで計量・投入が完了しているかを確認します。途中の工程を最初から再実行すると二重投入になるため、完了状態を保持して再開します。
システム更新時の注意点
配合管理システムを更新する場合は、配合マスタ、原料マスタ、実績データ、PLCとの通信仕様を整理します。既設システムからのデータ移行では、原料コードや製品コードの桁数、単位、小数点位置にも注意が必要です。
上位システムと同時に更新できない場合は、既設の通信形式を維持しながら段階的に切り替える方法や、中継ソフトを設ける方法も検討します。
ハカルプラスの対応
ハカルプラスでは、配合マスタ管理、製造指示、計量実績、原料ロット、異常履歴を管理する配合管理システムを、設備仕様に合わせて検討します。
計量機、供給機器、制御盤、PLC、タッチパネル、バーコードリーダーを含む現場設備と連携し、原料の計量から投入、実績保存まで一連の工程を構成します。
MESやSAPなどの上位システムとの連携についても、データ項目、通信方式、責任範囲を確認して設計します。上位連携を行わない単独運用や、既設システムの更新についても対応方法を検討します。
よくある質問
Q. MESやSAPとの連携は必須ですか?
A. 必須ではありません。配合管理システム内で配合登録、製造指示、実績管理を行う単独運用も可能です。
Q. 原料のロット番号も管理できますか?
A. バーコードなどからロット番号を取得し、製造番号や実計量値と関連付けて保存できます。
Q. 配合を作業者が自由に変更できますか?
A. 権限に応じて変更範囲を制限できます。重要な変更については管理者承認や変更履歴を設けます。
Q. 通信が切れた場合、計量実績は失われませんか?
A. 一時的に端末側へ保存し、通信復旧後に再送する構成を検討できます。製造番号で重複登録を防止します。
Q. 既設の計量設備にも導入できますか?
A. PLC、計量コントローラ、通信方式、既設データを確認し、連携できる場合があります。