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アスファルト生産制御
(アスファルトせいさんせいぎょ)
アスファルト生産制御とは、アスファルト混合物を製造するプラントにおいて、骨材、石粉、アスファルトなどの原料を所定の配合で計量し、加熱、搬送、混合、排出する一連の工程を自動制御する技術です。
アスファルト混合物は、製品ごとに原料配合、製造温度、混合時間などが異なります。安定した品質で生産するためには、原料の供給量、計量精度、温度、設備状態、工程間のタイミングを総合的に管理する必要があります。
ハカルプラスでは、PLC、計量コントローラ、タッチパネル、インバーター、温度センサ、各種駆動機器を組み合わせ、プラントの設備構成や運用方法に応じた生産制御システムを構築します。
アスファルト混合物の製造工程
- 骨材を種類ごとに供給する
- 骨材を乾燥・加熱する
- 加熱した骨材を粒度別に分級・貯蔵する
- 骨材、石粉、アスファルトを計量する
- 計量した原料をミキサへ投入する
- 設定時間だけ混合する
- 完成した混合物をホッパーや車両へ排出する
制御システムは、各設備の運転状態、ゲート位置、計量値、温度、異常信号を確認し、前後工程の条件が成立した場合に次の工程へ進めます。
配合に基づく原料計量
製品ごとの配合率と1バッチ当たりの製造量から、各原料の目標重量を算出します。
原料iの目標重量は、次のように表せます。
目標重量i = 1バッチの製造量 × 原料iの配合率 ÷ 100
例えば、1バッチ2,000kgで、ある骨材の配合率が35%の場合、目標重量は700kgです。
計量中は重量値を監視し、目標値から離れている間は粗供給、目標値へ近づくと微供給へ切り替えます。供給停止後も落下中の原料が計量槽へ入るため、落差量を見込んで早めに供給を止める補正も必要です。
計量誤差と許容差判定
計量完了後は、実重量が設定された許容範囲内にあるかを判定します。
計量誤差率は、次のように確認できます。
計量誤差率(%)=(実重量-目標重量)÷目標重量×100
許容範囲を外れた場合は、追加計量、再計量、投入禁止、管理者確認などの処理を行います。原料の種類や目標重量によって、重量差で判定する方法と割合で判定する方法を使い分けます。
骨材の搬送・供給制御
骨材は、コンベヤ、ホットエレベータ、振動ふるい、貯蔵ビン、計量槽などを通ってミキサへ搬送されます。
起動時は、原料の滞留を防ぐため、一般に下流側の設備から順番に起動します。停止時は供給を先に止め、設備内の原料を排出してから下流設備を停止します。
- コンベヤの運転・停止確認
- モーター過負荷の監視
- ベルトの蛇行・速度低下の検出
- ゲートの開閉確認
- ホッパー満杯・空状態の監視
- 詰まり発生時の関連設備停止
温度管理
骨材やアスファルトの温度は、混合物の品質、施工性、設備への付着などに影響します。
温度センサから取得した値を基に、バーナー、燃料供給、送風などを制御します。温度が低すぎる場合は生産を開始せず、高すぎる場合は燃焼を抑える、警報を出す、生産を停止するなどの処理を行います。
原料の含水率、投入量、外気温、設備の蓄熱状態によって温度応答は変化するため、実際の運転条件に合わせて制御定数や警報値を調整します。
ミキサ制御
計量した骨材、石粉、アスファルトは、設定された順序とタイミングでミキサへ投入します。
混合時間が短すぎると均一性が不足し、長すぎると生産能力の低下や材料温度の変化につながります。そのため、製品ごとに投入順序、乾式混合時間、アスファルト投入後の混合時間などを設定します。
ミキサを2基備える設備では、一方が混合中に他方へ原料を準備するなど、計量、投入、混合、排出のタイミングを調整して設備能力を引き出します。
生産能力の考え方
バッチ式プラントの理論的な時間当たり生産量は、次のように表せます。
時間当たり生産量 = 1バッチの製造量 × 3,600 ÷ 1サイクル時間
1バッチ2,000kg、1サイクル60秒の場合、理論上の生産量は1時間当たり120tです。
実際には、原料供給待ち、計量時間、排出待ち、設備停止などがあるため、実生産量は理論値より低くなります。工程ごとの待ち時間を記録すると、生産能力を制限している設備を把握できます。
インターロックと異常監視
アスファルトプラントでは、多数のモーター、ゲート、バルブ、計量器が連動します。設備破損や誤投入を防ぐため、運転条件をインターロックとして設定します。
- 下流設備が運転していなければ供給を開始しない
- 計量槽の排出ゲートが閉じていなければ計量しない
- 実重量が許容範囲外の場合は投入しない
- ミキサが排出中の場合は次の原料を投入しない
- 温度異常やモーター過負荷時は関連設備を停止する
異常発生時は、異常箇所、発生時刻、設備状態、復旧条件を画面へ表示し、原因調査と復旧作業を支援します。
実績保存とトレーサビリティ
生産実績として、製品名、配合番号、製造量、原料ごとの目標値・実重量、温度、混合時間、製造時刻、警報履歴などを保存できます。
保存したデータは、日報、製造記録、CSVファイルとして出力し、品質管理、出荷確認、設備改善に活用します。
設定値を変更した場合は、変更前後の値、変更者、変更日時も記録すると、品質問題発生時の追跡性を高められます。
既設プラントの制御更新
既設プラントでは、機械設備を継続使用しながら、PLC、制御盤、タッチパネル、計量コントローラだけを更新する場合があります。
更新時には、既存の入出力信号、運転手順、配合データ、インターロック、手動操作、異常時の復旧手順を調査します。
既設設備では図面と実際の配線が異なる場合もあるため、現地で信号や機器動作を確認し、切替え後に元の設備状態へ戻せる手順も準備します。
ハカルプラスの対応
ハカルプラスでは、計量と制御の技術を活かし、アスファルトプラントの原料供給、計量、搬送、温度監視、混合、実績管理までを含むシステムを構築します。
PLCソフトウェア、計量コントローラ、タッチパネル画面、インバーター制御、警報監視、実績保存を一体的に設計します。
既設設備の更新では、機械設備や既存計量器を活用しながら、操作性、保守性、故障診断、データ活用を改善する構成を検討します。
よくある質問
Q. 配合変更時に各原料の目標重量を自動計算できますか?
A. 製品ごとの配合率と1バッチの製造量を登録することで、各原料の目標重量を自動算出できます。端数処理や合計重量の調整方法も設定します。
Q. 供給を止めても目標重量を超えることがありますか?
A. ゲートやフィーダーを停止した後も、落下途中の原料が計量槽へ入るため、目標値を超えることがあります。原料ごとの落差量を学習・補正して停止タイミングを調整します。
Q. 温度が設定範囲を外れた場合はどうなりますか?
A. 警報表示、バーナー出力の変更、生産待機、原料投入禁止などを行います。安全に関係する条件はPLCや燃焼制御側のインターロックと連携します。
Q. PLC更新中の設備停止期間を短くできますか?
A. 事前に既設信号を調査し、新しい制御盤やソフトウェアを可能な範囲で仮接続試験することで、現地切替え期間を短縮できます。
Q. 生産能力が低下した原因を確認できますか?
A. 計量、投入、混合、排出などの工程時間を実績として保存すれば、待ち時間が長い工程や停止頻度の高い設備を分析できます。
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