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ICカード/NFC
(ICカード/NFC)
ICカード・NFCとは、カードやスマートフォンなどへ内蔵されたICチップと、読取機器との間で近距離無線通信を行い、利用者や物品を識別する技術です。製造現場では、作業者認証、操作権限の確認、入退室、作業実績登録、設備点検などに利用されます。
NFCはNear Field Communicationの略で、数cm程度の近距離で通信する方式です。カードを読取機へかざすだけで認証できるため、ユーザーIDやパスワードを毎回入力するより操作を簡略化できます。
ハカルプラスでは、認証対象、操作権限、利用環境、既存システムを確認し、ICカード・NFCによる作業者識別と設備制御の連携を検討します。
ICカード・NFCの主な用途
- 設備操作時の作業者ログイン
- 管理者・保全担当者の権限確認
- 製造開始・終了時の作業者登録
- 設定変更や承認操作の電子署名
- 設備点検・保守履歴の登録
- 入退室や工具・備品の貸出管理
基本的な仕組み
ICカードには固有の識別番号やデータが保存されています。カードをリーダーへ近づけると、電磁誘導などによって通信し、識別情報を読み取ります。
読取機は取得した情報をPLC、タッチパネル、産業用コンピュータ、サーバーなどへ送り、登録済みのユーザー情報と照合します。
接触式と非接触式
接触式ICカードは、カード表面の端子を読取機へ接触させて通信します。金融、社員証、認証媒体などに利用されます。
非接触式ICカードは、読取機へかざすだけで通信します。端子の摩耗がなく、手袋を着用した現場でも操作しやすいため、製造設備で利用されることがあります。
NFCの特長
NFCは通信距離が短いため、離れた場所から意図せず読み取られにくく、かざす操作を明確にしやすい点が特長です。
カードだけでなく、NFC対応スマートフォンやタグも使用できます。ただし、端末やOSによって利用できる機能が異なるため、事前確認が必要です。
カード識別番号
カードに保存された識別番号を読み取り、ユーザーマスタと照合する方法があります。
識別番号だけを利用する方式は構成が簡単ですが、カードの複製や番号の取扱いを考慮する必要があります。重要な操作では、カード認証に加えてパスワード入力を求める方法が有効です。
作業者ログイン
作業者がカードをかざすと、設備画面へ氏名、所属、権限などを表示し、ログイン状態へ移行します。
一定時間操作がない場合や、作業終了時には自動ログアウトさせます。別のカードをかざした場合に利用者を切り替えるか、一度ログアウトを必要とするかも決めます。
操作権限との連携
カードごとに、一般運転、設定変更、手動操作、インターロック解除、保守、管理者設定などの権限を割り当てます。
作業者が担当外の設定を変更できないようにし、権限不足の場合は操作ボタンを無効化するか、理由を画面表示します。
製造実績との連携
製造開始時に作業者カードを読み取り、製造指図、ロット、設備、作業時間へ関連付けます。
複数人で作業する場合は、主担当者、補助者、確認者などの役割を分けて登録できます。
電子署名への利用
検査結果、製造記録、設定変更などを承認する際に、ICカードを利用して署名者を識別できます。
重要な承認では、カードをかざした後にパスワードや確認理由を入力し、本人確認を強化します。署名日時、対象記録、署名の意味も保存します。
設備点検への利用
保全担当者が設備へ設置されたリーダーへカードをかざすことで、点検開始、点検終了、交換作業を記録できます。
設備番号、担当者、点検項目、結果、部品交換情報を関連付けると、保守履歴を追跡しやすくなります。
カード紛失時の対応
カードを紛失した場合は、対象カードの識別番号を無効化し、以後の利用を禁止します。
カード番号だけでなく、利用者のアカウント状態も管理します。新しいカードを発行した場合は、旧カードを確実に停止します。
カード貸借の防止
ICカードは本人以外でも利用できるため、カードの貸借によるなりすましが起こる可能性があります。
重要操作ではカードとパスワードを併用し、カード利用履歴や異常な利用場所・時間を確認します。
読取り距離
読取り距離は、カード、リーダー、アンテナ、取付位置、周辺金属によって変化します。
金属製制御盤へ直接取り付けると通信距離が短くなる場合があります。スペーサーや金属対応アンテナを使用し、実機で確認します。
複数カードの同時読取り
一般的な作業者認証では、一枚のカードをかざす運用とします。
複数カードが同時に読取範囲へ入ると、読み取れない、意図しないカードを選択する可能性があります。読取り位置を限定し、一枚ずつ操作しやすい構造とします。
通信方式
カードリーダーと上位機器の接続には、USB、シリアル通信、Ethernet、接点出力などがあります。
PLCへ直接接続する場合は、通信プロトコルや入力形式を確認します。パソコンへ接続する場合は、ドライバやOS対応状況も確認します。
オフライン認証
サーバーとの通信が切れた場合でも、設備側にユーザー情報を保持して認証を継続する方法があります。
ただし、退職者や紛失カードの無効化情報が反映されない可能性があります。オフライン利用期間と、マスタ更新方法を定めます。
ユーザーマスタの同期
氏名、所属、カード番号、権限、有効期限などを上位システムで管理し、各設備へ配信します。
設備ごとに個別登録すると変更漏れが起こりやすいため、複数設備で共通利用する場合は一元管理が有効です。
有効期限
派遣社員、協力会社、期間限定作業者などには、カードの有効期限を設定できます。
期限を過ぎたカードは自動的に無効化し、必要に応じて更新手続きを行います。
異常時の確認
カードを読み取れない場合は、カードの種類、読取り距離、リーダー電源、周辺金属、通信状態を確認します。
認証されない場合は、カード番号、ユーザー登録、有効期限、権限、サーバー同期を点検します。別人として認識される場合は、重複登録やマスタ誤設定を確認します。
ハカルプラスの対応
ハカルプラスでは、設備操作、製造実績、保守、承認など、どの場面で本人識別が必要かを整理します。
ICカードリーダー、PLC、タッチパネル、産業用コンピュータ、ユーザーマスタを組み合わせ、操作権限や監査証跡と連携する構成に対応できる場合があります。
よくある質問
Q. ICカードをかざすだけで設備へログインできますか?
A. カード番号とユーザーマスタを照合し、登録された権限でログインできます。
Q. カードだけで重要操作を承認してもよいですか?
A. なりすまし防止のため、重要操作ではカードとパスワードの併用が有効です。
Q. カードを紛失した場合は利用停止できますか?
A. 対象カードをマスタ上で無効化し、それ以後の認証を禁止できます。
Q. 通信が切れても認証できますか?
A. 設備側へユーザーマスタを保持すれば可能ですが、無効化情報の同期方法が必要です。
Q. 既存の社員証を設備認証へ利用できますか?
A. カード規格、読取方式、利用許可を確認し、対応できる場合があります。