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帰着車両検知

(きちゃくしゃりょうけんち)

帰着車両検知とは、工場や事業所から出発した車両が敷地内へ戻ってきたことを、センサや無線機器などで自動的に検知する仕組みです。生コンクリート工場では、出荷したアジテータ車が帰着したことを把握し、次の配車、洗車、積込み準備などに活用できます。

車両の帰着を人が目視や無線連絡だけで確認している場合、事務所から見えにくい進入路や混雑時には、把握が遅れることがあります。自動検知を導入すれば、車両の到着情報を操作室や配車担当者へ知らせ、場内作業を進めやすくなります。

帰着車両検知の仕組み

帰着車両検知には、車両に取り付けた識別機器を場内の受信機で検知する方式や、入口に設置したセンサで車両の通過を検知する方式があります。

車両ごとに識別情報を持つ無線タグや発信機を使用すれば、単に車両が入場したことだけでなく、どの車両が帰着したかを判別できます。受信した情報は、配車システム、操作画面、表示器などへ伝送します。

代表的な構成は次のとおりです。

  • 車両側の無線タグや発信機
  • 工場入口や場内に設置する受信機
  • 信号処理装置やゲートウェイ
  • 車両情報を管理するパソコンや制御装置
  • 帰着を知らせる画面表示や通知機能

検知方式の種類

無線タグ方式

車両ごとに異なる識別番号を持つタグを取り付け、工場へ近づいたときに受信機で検知します。車両番号を自動的に判別できる点が特長です。

RFID方式

車両にRFIDタグを取り付け、入口付近のリーダーで読み取ります。使用する周波数やアンテナによって通信距離が異なります。

光電センサ・ループコイル方式

入口を車両が通過したことを検知します。比較的単純な構成ですが、車両ごとの識別には別の仕組みが必要です。

ナンバープレート認識方式

カメラ画像から車両番号を読み取ります。車両側へ機器を取り付けずに識別できますが、照明、汚れ、撮影角度などの影響を受けます。

生コン工場での活用

生コン工場では、アジテータ車が出荷先から帰着した後、ドラム内の洗浄、残水処理、次便への積込み準備などを行います。帰着情報を早く把握できれば、配車担当者や操作員が次の作業を判断しやすくなります。

  • 帰着した車両を配車画面へ反映する
  • 次の積込み候補車両を把握する
  • 運行中と場内待機中を区別する
  • 車両の帰着時刻を記録する
  • 配車担当者へ到着を知らせる
  • 車両の回転時間を集計する

車両が工場へ戻っただけでなく、洗車や次便の準備が完了したかどうかは別の状態です。運用上は「帰着」「洗車中」「積込み待ち」などの状態を分けて管理する場合があります。

検知エリアの設定

無線方式では、受信機の設置位置と受信範囲を適切に設定します。範囲が広すぎると、工場前の道路を通過しただけの車両を帰着と判定する可能性があります。狭すぎると、入口を通過しても検知できないことがあります。

建物、金属製設備、大型車両、サイロなどによって電波の反射や遮蔽が起こる場合があります。導入前に現地で通信試験を行い、入口の進入方向や車両速度も考慮します。

誤検知や二重検知への対策

受信範囲内に車両が長時間いると、同じ車両情報を繰り返し受信する場合があります。そのため、同一車両を一定時間内に複数回受信しても、一度の帰着として処理する仕組みが必要です。

出発車両と帰着車両が同じ入口を通る場合は、進行方向を判別するセンサを組み合わせたり、配車状態と照合したりします。出荷中の車両が検知された場合のみ帰着処理する方法もあります。

車両情報との連携

受信した識別番号を、車両番号、運転者、積載量、出荷先などの情報と関連付けます。配車システムと連携する場合は、車両マスタの登録内容や通信形式を確認します。

帰着時刻と出発時刻を記録すれば、運行に要した時間を把握できます。ただし、交通状況や現場待機時間などの詳細を把握するには、GPSや運行管理システムとの組合せが必要になる場合があります。

異常時の確認方法

車両が帰着しても表示されない場合は、車両側機器の電源、電池、取付状態、受信機、アンテナ、通信配線を確認します。特定車両だけ検知されない場合は、車両側機器の故障や登録情報の誤りが考えられます。

帰着していない車両が表示される場合は、受信範囲が広すぎないか、近隣道路の車両を受信していないか、同じ識別番号が重複登録されていないかを確認します。

導入時のポイント

導入時には、対象車両数、入口の数、車両の進入経路、識別の必要性、既存配車システムとの連携方法を確認します。

車両側機器を電池で使用する場合は、電池寿命と交換時期を管理します。車両の洗浄や振動、屋外環境に耐えられる取付方法も必要です。

帰着情報を誰が確認し、検知後にどの状態へ変更するかなど、運用手順を決めておくことも重要です。

保守・更新

定期的に車両側機器の取付け、電池、受信状態を確認します。入口の構造変更、受信機の移設、新しい車両の追加があった場合は、検知範囲や車両マスタを見直します。

既設システムを更新する場合は、車両ID、通信仕様、配車ソフトとの連携方法を確認し、過去の登録情報を移行できるか検討します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、生コン工場における車両の帰着検知や配車システムとの連携について、車両台数、場内動線、検知方式、既設システムなどの仕様を確認して構成します。

帰着情報の画面表示、時刻記録、車両状態の更新についても、必要な運用を確認したうえで対応できる場合があります。

よくある質問

Q. どの車両が帰着したか判別できますか?

A. 車両ごとに異なる識別情報を持つタグなどを使用すれば、車両を判別できる構成を検討できます。

Q. 工場前を通過しただけでも帰着扱いになりますか?

A. 受信範囲や判定条件によっては誤検知の可能性があります。受信機の位置や判定処理を調整します。

Q. 帰着時刻を記録できますか?

A. 検知時刻をシステムへ保存し、出発時刻などと比較できる構成を検討します。

Q. 車両側の機器に電源は必要ですか?

A. 方式によって異なります。車両電源を使用する機器や、内蔵電池で動作するタグがあります。

Q. 既存の配車システムと連携できますか?

A. 配車システムの通信仕様やデータ形式によって対応できる場合があります。既設仕様を確認して検討します。

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