Technology

コンテナ洗浄装置

(コンテナせんじょうそうち)

コンテナ洗浄装置とは、原料や製品の搬送・保管に使用したコンテナ、容器、ボックスなどを、自動または半自動で洗浄する設備です。

容器内部や外面に残った粉体、粒体、液体などを除去し、次回使用時の品種混入、異物混入、衛生上のリスクを低減します。人手による洗浄を機械化することで、作業負担の軽減、洗浄時間の短縮、洗浄品質の均一化にもつながります。

ハカルプラスでは、コンテナの形状や重量、付着物の性質、洗浄方法、前後工程の搬送条件に応じて、搬送、固定、反転、洗浄、水切り、安全制御を組み合わせた装置を設計します。

コンテナ洗浄装置の基本構成

一般的な装置では、コンテナを洗浄位置まで搬送して固定し、必要に応じて反転または傾斜させたうえで、内部や外面へ洗浄水を噴射します。

  • 搬入・搬出用コンベヤ
  • 位置決め・ストッパー機構
  • クランプ・固定機構
  • 反転・傾斜機構
  • 洗浄ノズル・配管・ポンプ
  • 受け槽・ストレーナ・排水設備
  • 安全カバー・扉・インターロック
  • PLC・タッチパネル・制御盤

付着物の状態によっては、温水、洗浄液、高圧水、回転ノズル、ブラシなどを組み合わせます。

洗浄工程の流れ

  1. コンテナを洗浄位置まで搬入する
  2. 位置と姿勢を確認して固定する
  3. 必要に応じて反転または傾斜させる
  4. 洗浄水や洗浄液を噴射する
  5. 付着物と洗浄水を排出する
  6. 一定時間、水切りまたは乾燥を行う
  7. 原位置へ戻して次工程へ搬出する

噴射時間、反転角度、水切り時間などは、コンテナの種類や汚れの程度に応じて品種設定として登録できます。

反転・固定機構

コンテナの底面、隅部、リブ周辺まで洗浄するには、容器を反転または傾斜させる方法が有効です。洗浄水と残留物を排出しやすくなり、内部に水が溜まることも抑えられます。

反転前には、クランプやガイドでコンテナを確実に固定します。固定が不十分な状態で反転すると、位置ずれや落下につながるため、クランプ完了信号を確認してから動作させます。

複数形状のコンテナを扱う場合は、幅調整式ガイド、交換式アタッチメント、品種判別センサなどを検討します。

洗浄ノズルと必要流量

洗浄性能は、水圧だけでなく、ノズルの種類、噴射角度、流量、対象面までの距離、噴射時間によって変わります。

複数ノズルを同時に使用する場合、必要な総流量Qは、1個当たりの流量qとノズル数nから、概略的に次のように求められます。

Q=q×n

例えば、1個当たり毎分15Lのノズルを6個使用する場合、必要流量は毎分90Lです。

実際には、配管損失、ポンプ揚程、同時に開くバルブ数も考慮してポンプを選定します。

洗浄水の循環と排水

洗浄水を循環利用する場合は、回収槽、ストレーナ、フィルタ、ポンプなどを設けます。付着物を十分に除去せずに循環すると、ノズル詰まりや再付着の原因になります。

食品や異物混入対策が重視される用途では、すすぎ工程だけ清水を使用するなど、洗浄水の使い分けも検討します。

  • 固形物を除去するストレーナ
  • 沈殿物を清掃しやすい受け槽
  • 水位低下時のポンプ空運転防止
  • 排水量・排水温度への対応
  • 洗浄液を使用する場合の材質選定

搬送設備との連動制御

生産ラインへ組み込む場合は、前後のコンベヤや搬送装置と信号を連携します。

PLCは、コンテナ到着、位置決め、固定、扉閉鎖、反転、洗浄、水切り、原位置復帰の各状態を確認し、条件が成立した場合だけ次工程へ進めます。

  • 洗浄位置が空いている場合だけ搬入する
  • コンテナ停止を確認してから固定する
  • 扉閉鎖と固定完了後に反転する
  • 洗浄完了後に原位置へ復帰する
  • 下流設備の受入れ可能時だけ搬出する

処理時間が前後工程より長い場合は、待機コンベヤやバッファを設け、ライン全体の滞留を防ぎます。

洗浄能力とサイクルタイム

1個のコンテナを処理する時間は、搬入、固定、反転、洗浄、水切り、搬出の各時間の合計で決まります。

1サイクル時間をt秒とすると、理論上の1時間当たり処理数Nは、次の式で表せます。

N=3,600÷t

例えば、1サイクルが180秒の場合、理論上は1時間当たり20個です。

実際には、コンテナ供給待ち、排水、作業者確認、異常停止などがあるため、必要能力に余裕を持たせて設計します。

安全制御

コンテナ洗浄装置では、水の飛散、反転部への接触、コンテナの落下、高温水や洗浄液への接触を防ぐ必要があります。

  • 安全扉が開いている間は可動部を停止する
  • 固定完了前は反転を許可しない
  • 原位置復帰前は搬出コンベヤを起動しない
  • ポンプ圧力や受け槽水位を監視する
  • 非常停止時は安全側へ停止させる

安全扉を開けた際に、コンテナや反転部が自重で動く可能性がある場合は、機械的な保持機構も設けます。

洗浄状態の確認

洗浄時間が完了しても、付着物が必ず除去できているとは限りません。付着量や汚れの固着状態が一定でない場合は、目視確認や定期的な洗浄結果の評価が必要です。

設備条件によっては、ポンプ圧力、流量、洗浄液温度、噴射時間を記録し、設定どおりに洗浄されたことを確認できるようにします。

画像判定や濁度測定などを用いる方法もありますが、検出対象や要求品質に応じた評価が必要です。

保守・清掃上の注意点

ノズルの詰まり、ストレーナの目詰まり、受け槽への堆積、ポンプの能力低下は、洗浄品質へ直接影響します。

  • ノズルを取り外して点検できる構造
  • ストレーナを清掃しやすい配置
  • 受け槽の底部を洗浄しやすい形状
  • 配管内の残水を排出できる構造
  • 反転軸・チェーン・軸受の定期点検

洗浄液を使用する場合は、接液部材質、パッキン、ホース類の耐薬品性も確認します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、コンテナ洗浄装置の機械設計、搬送機構、制御盤、PLCソフトウェア、タッチパネル画面まで一貫して対応します。

コンテナ形状に合わせた位置決め・固定、反転・傾斜機構、ノズル・ポンプ制御、前後コンベヤとの連動、安全扉のインターロックを組み合わせます。

洗浄装置単体だけでなく、容器への充填、搬送、回収、再使用までの工程を確認し、必要能力、安全性、操作性、保守性を考慮した設備として構築します。

よくある質問

Q. 異なる大きさのコンテナを1台で洗浄できますか?

A. 対応寸法と重量の範囲を決め、ガイドやクランプを調整式にすることで対応できます。形状差が大きい場合は、交換式治具を使用します。

Q. 洗浄水を循環して再利用できますか?

A. 回収槽、ストレーナ、フィルタなどを設けることで可能です。ただし、汚れの種類や衛生条件によっては、すすぎ工程に清水が必要です。

Q. 洗浄後に水滴を残さないようにできますか?

A. 傾斜による水切り、エアブロー、温風乾燥などを組み合わせられます。必要な乾燥状態と処理時間に応じて選定します。

Q. コンテナが正しく固定されていない場合はどうなりますか?

A. 固定確認センサが成立しなければ、反転や洗浄を開始しないインターロックを設けます。

Q. 既設の搬送ラインへ追加できますか?

A. コンベヤ高さ、搬送方向、設置スペース、必要処理能力、前後設備の信号を確認し、接続方法を検討します。

関連ワード

お問い合わせ窓口

この技術について
お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせフォーム
お問い合わせ