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転換機(直行搬送)
(てんかんき(ちょっこうはんそう))
転換機(直行搬送)
転換機(直行搬送)とは、コンベア上を流れてきた容器やパレットを、進行方向に対して90度異なる方向へ移載する搬送装置です。製造ラインの分岐、合流、設備間の受渡しなど、限られた設置スペースで搬送経路を変更する場合に使用されます。
搬送物を横から押し出すプッシャー方式でも方向転換は可能ですが、容器やパレットの底面を滑らせるため、摩耗、傷、荷崩れが問題になる場合があります。転換機では、搬送物を持ち上げる、または直交する搬送部へ受け渡すことで、底面を大きく滑らせずに方向を変えられます。
ハカルプラスでは、搬送物の寸法、重量、底面形状、必要能力、前後設備、設置スペースを確認し、ローラー、チェーン、ベルトなどを組み合わせた転換機を設計します。計量ステーションと連動し、容器を搬送しながら原料を順次計量する設備にも対応できます。
転換機の基本構造
一般的な転換機は、主搬送方向のコンベアと、それに直交する昇降式の搬送部で構成されます。搬送物が所定位置へ到着すると主コンベアを停止し、直交搬送部を上昇させて搬送物を受け取ります。その後、直交方向へ搬送し、次のコンベアへ引き渡します。
搬送方式には、ローラーの間からチェーンやベルトを上昇させる方式、搬送面全体を昇降させる方式などがあります。搬送物の底面に、フォークリフト用の開口や脚部がある場合は、チェーンやローラーが確実に接触する位置を検討します。
プッシャー方式との使い分け
プッシャー方式は構造を比較的簡単にできますが、搬送物を押して移動させるため、底面と搬送面の間に摩擦が生じます。樹脂容器、塗装済み容器、変形しやすい箱などでは、擦り傷や摩耗が発生することがあります。
転換機は搬送物を支持した状態で方向を変えるため、底面を滑らせたくない場合に適しています。また、重量物や重心の高い搬送物では、急に押し出す方式よりも安定して移載しやすくなります。
一方で、転換機には昇降機構や複数の駆動部が必要です。設備能力、搬送物への影響、保守性、設置寸法を比較して方式を選定します。
コンベア方式の選定
搬送物の形状や重量によって、転換機に使用するコンベア方式が異なります。
- 平らで安定した底面の容器にはローラーコンベア
- パレットや重量物にはチェーンコンベア
- 小型容器や底面に凹凸がある搬送物にはベルトコンベア
- 頻繁な起動・停止にはモーターローラーコンベア
搬送物の最小寸法がローラーピッチより小さい場合は、搬送中に傾いたり落ち込んだりする可能性があります。搬送物の底面寸法と支持点を確認し、ローラーピッチやチェーン間隔を決めます。
搬送能力の考え方
転換機の処理能力は、搬送速度だけでなく、搬送物の到着確認、位置決め、主コンベア停止、昇降、直交搬送、次工程への引渡しに必要な時間から決まります。
前後のコンベアが高速でも、転換動作に時間がかかれば搬送物が滞留します。必要な処理数、搬送物同士の間隔、次工程の受入時間を確認し、転換機の動作時間と待機場所を設計します。
位置決めと検出
搬送物が正しい位置へ停止していない状態で昇降すると、転換機への乗り移り不良や搬送物の傾きにつながります。そのため、光電センサや近接センサで到着位置と停止位置を検出します。
位置決め精度が必要な場合は、ストッパーを設けて搬送物を機械的に停止させます。搬送物の長さが複数ある場合は、センサ配置や停止位置を切り替える構成を検討します。
制御とインターロック
転換機では、昇降部の上昇・下降、各コンベアの運転、ストッパーの開閉を順番に制御します。次工程が受入可能であることを確認してから搬送を開始し、搬送経路上での衝突や詰まりを防ぎます。
主なインターロックには、次のようなものがあります。
- 搬送物が停止位置に到着するまで昇降しない
- 昇降位置が確定するまでコンベアを動かさない
- 搬送先に別の搬送物がある場合は送り出さない
- モーター過負荷やセンサ異常時は運転を停止する
異常時の対応
代表的な異常には、搬送物の位置ずれ、昇降部の動作不良、搬送タイムオーバー、モーター過負荷、センサの誤検出があります。異常時は各駆動部を停止し、搬送物の現在位置と異常内容をタッチパネルなどに表示します。
搬送途中で停止した場合は、搬送物を手動で取り除くのか、個別操作で所定位置まで移動させるのかを決めておきます。手動運転では、昇降位置や前後設備の状態を無視して機器を動かさないよう、必要な安全条件を残します。
停電復旧後は、停電前の搬送指令をそのまま再開せず、搬送物の位置、昇降部、ストッパー、前後コンベアの状態を確認してから運転を再開します。
計量設備との組み合わせ
転換機を使用して搬送経路を切り替えることで、容器を複数の計量ステーションへ順番に搬送できます。各ステーションでは、原料の供給、重量確認、計量完了後の払出しを行います。
容器番号や製造指示をバーコードなどで識別し、必要な計量ステーションへ搬送する構成も可能です。計量結果と容器情報を関連付ければ、配合実績や使用原料の履歴を管理できます。
保守・点検
定期点検では、チェーンやベルトの張り、ローラーの回転、昇降機構の摩耗、センサの取付位置、ストッパーの動作を確認します。搬送物が徐々に傾く場合は、左右の駆動差、ローラー摩耗、ガイド位置を点検します。
粉体を扱う設備では、こぼれた原料が昇降部やセンサ周辺に堆積し、動作不良を起こす場合があります。清掃しやすいカバー構造や、堆積しにくいフレーム形状も重要です。
ハカルプラスの対応
ハカルプラスでは、容器、箱、パレットなどの寸法・重量・底面形状に応じて、ローラー、チェーン、ベルトを用いた転換機を設計します。
転換機単体だけでなく、前後コンベア、移動台車、リフター、ストッパー、計量機を含む搬送設備全体を検討します。制御盤、PLC、タッチパネルによる搬送順序、行先管理、インターロック、異常表示にも対応します。
必要な設備能力と計量精度、工場内の設置スペース、作業者の動線を確認し、既設設備への追加や搬送ラインの更新についても構成を検討します。
よくある質問
Q. プッシャーではなく転換機を使う利点は何ですか?
A. 搬送物の底面を大きく滑らせずに方向転換できるため、容器の摩耗や傷、荷崩れを抑えやすくなります。
Q. パレットと容器の両方を搬送できますか?
A. 寸法、重量、底面形状が対応範囲内であれば可能です。複数種類を扱う場合は、支持位置やセンサ配置を調整します。
Q. 搬送物を90度以外の方向へ分岐できますか?
A. 転換機は主に直交方向への搬送に使用します。その他の角度では、ターンテーブルや別の分岐機構を検討します。
Q. 転換機に計量機能を組み込めますか?
A. 転換機または搬送経路に計量ステーションを設け、容器の搬送と計量を連動させる構成を検討できます。
Q. 既設コンベアへ追加できますか?
A. コンベア高さ、搬送物、設置スペース、既設制御盤の仕様を確認し、追加できる場合があります。
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