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ベルト蛇行検知

(ベルトだこうけんち)

ベルト蛇行検知とは、ベルトコンベヤの搬送ベルトが正常な走行位置から左右へずれた状態を検出することです。ベルトの蛇行を放置すると、搬送物のこぼれ、ベルト端部の摩耗、フレームとの接触、設備停止などにつながるため、早期の検知と調整が重要です。

砂、砂利、砕石、粉体、袋物などを搬送する設備では、ベルトへの偏った荷重、ローラの傾き、付着物、張力の不均一などによって蛇行が発生します。蛇行検知器を設置すれば、ベルトが一定位置を超えたときに警報を出したり、コンベヤを停止したりできます。

ベルト蛇行が発生する仕組み

コンベヤベルトは、駆動プーリ、従動プーリ、キャリアローラ、リターンローラなどによって支持されながら走行します。各部の中心がそろい、左右の張力が均一であれば、ベルトはおおむね中央を走行します。

しかし、ローラやプーリが搬送方向に対して直角でない場合や、ベルトの左右で張力が異なる場合は、ベルトが片側へ寄ります。搬送物がベルト中央に載っていない場合も、左右の荷重差によって蛇行が起こります。

主な発生原因

  • ローラやプーリの取付けずれ
  • ベルト張力の左右差
  • 搬送物の偏った投入
  • ローラやプーリへの原料付着
  • ベルトの継ぎ目不良
  • フレームの変形
  • ローラの回転不良や固着
  • ベルトの摩耗や伸び
  • 雨水や原料による滑り

原因が複数重なっている場合もあります。蛇行検知器が繰り返し動作する場合は、検知器の位置を戻すだけでなく、コンベヤ全体を点検します。

蛇行検知器の仕組み

一般的な蛇行検知器は、ベルト端部の近くにローラ付きのレバーを設置し、蛇行したベルトがレバーを押すことで接点を動作させます。

軽い蛇行で警報接点を動作させ、さらに大きく蛇行した場合に停止接点を動作させる二段階構成もあります。これにより、初期段階では注意を促し、危険な位置までずれた場合に設備を停止できます。

接触式以外に、光電センサ、超音波センサ、画像センサなどを利用して非接触でベルト端部を検出する方法もあります。

検知器の設置位置

蛇行が発生しやすい場所は、ヘッドプーリ付近、テールプーリ付近、投入部、乗継部、長い直線部などです。コンベヤの長さや設備構成に応じて、複数箇所へ設置します。

ベルトの左右どちらにも蛇行する可能性があるため、通常は両側へ検知器を設けます。検知ローラは、正常走行中のベルトへ常時強く接触しない位置に調整します。

原料がこぼれやすい位置では、検知器が原料に埋もれたり、レバーの動きが妨げられたりしないようにします。

警報と停止制御

蛇行検知器の接点は、PLCやリレー回路へ入力します。警報段階では、操作画面や表示灯で対象コンベヤを知らせます。停止段階では、搬送物の供給を止めたうえでコンベヤを停止する制御を行います。

下流側のコンベヤを先に停止すると、上流から搬送物が流れ続けて詰まりや堆積が発生する可能性があります。そのため、設備全体の搬送順序を考慮してインターロックを構成します。

蛇行検知後に自動復帰させると、原因が解消していない状態で再起動するおそれがあります。一般には現場確認後に手動でリセットする運用が適しています。

異常発生時の確認方法

蛇行警報が発生した場合は、まず設備を安全に停止し、ベルトがどの位置でどちら側へ寄っているかを確認します。次に、投入位置、ローラ、プーリ、ベルト張力、付着物を確認します。

ベルトが片側へ寄った状態でフレームと接触している場合は、ベルト端部に傷やほつれがないか確認します。大きな損傷がある場合は、継続運転せず修理や交換を行います。

検知器だけが動作している場合は、レバーの固着、取付けずれ、接点不良、配線断線なども確認します。

蛇行を調整するときの注意点

ローラの角度を調整すると、ベルト走行位置を変えられる場合があります。ただし、一度に大きく動かすと反対側へ蛇行する可能性があるため、少しずつ調整して状態を確認します。

コンベヤ運転中の調整は、回転部やベルトへの巻込みの危険があります。設備の安全手順に従い、必要な停止措置やロックアウトを行います。

調整後は無負荷運転だけでなく、実際に搬送物を載せた状態でも確認します。無負荷では正常でも、負荷時に蛇行することがあります。

検知器を選定するポイント

選定時には、レバーの動作角度、接点数、接点容量、復帰方式、使用温度、防じん・防水性能を確認します。屋外や粉じん環境では、設置環境に適した構造が必要です。

警報と停止を分ける場合は、二段動作型や複数接点を備えた機器を選定します。制御回路の電圧やPLC入力仕様に合わせて接点を構成します。

保守点検

定期点検では、レバーやローラが滑らかに動くか、接点が正常に切り替わるかを確認します。付着物、腐食、取付けボルトの緩み、ケーブル損傷も確認します。

実際にレバーを動かし、操作画面の警報表示やコンベヤ停止まで動作するか確認します。検知器単体だけでなく、制御回路を含めた連動試験が重要です。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、ベルトコンベヤの蛇行信号を取り込む制御盤、PLC、操作画面、警報・停止インターロックについて、コンベヤ構成や既設回路の仕様を確認して検討します。

複数コンベヤの異常表示、履歴保存、上位監視との接続についても、必要な入出力点数や通信条件を確認して構成します。

よくある質問

Q. ベルトが少し動くだけでも蛇行異常になりますか?

A. ベルトは運転中に一定範囲で左右へ動くため、通常の変動で動作しない位置へ検知器を調整します。

Q. 蛇行検知器は左右両側に必要ですか?

A. ベルトはどちら側にも蛇行する可能性があるため、一般には左右両側へ設置します。

Q. 蛇行検知後に自動で再起動できますか?

A. 制御上は可能な場合がありますが、原因を確認せず再起動すると損傷につながるため、手動復帰が適する場合があります。

Q. 蛇行検知器が頻繁に動作する原因は何ですか?

A. ローラのずれ、投入の偏り、付着物、張力差、ベルト損傷などが考えられます。コンベヤ全体を確認します。

Q. 既設コンベヤの操作盤へ蛇行警報を追加できますか?

A. PLCやリレー回路の空き入力、停止回路、表示器などの条件によって対応できる場合があります。

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