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ポンプ制御

(ポンプせいぎょ)

ポンプ制御とは、液体をタンクや配管から別の設備へ送るために、ポンプの起動・停止、回転速度、吐出量、圧力などを管理する制御です。水、薬液、油、添加液などを扱う製造設備で使用され、タンクへの供給、計量槽への投入、工程間の移送、排水などを自動化します。

単にポンプをON/OFFするだけでなく、液面、重量、流量、圧力などの計測値と連動させることで、必要な量だけを安定して供給できます。空運転、過圧、配管詰まり、液切れなどを防ぐため、周辺のバルブやセンサとのインターロックも重要です。

ポンプ制御の仕組み

ポンプ制御システムは、ポンプ、モーター、制御盤、PLC、インバーター、各種センサ、バルブなどで構成されます。PLCが運転条件を確認し、ポンプへ起動指令を出します。運転中は、液面、流量、圧力、重量、モーター電流などを監視し、設定条件に応じて停止や速度変更を行います。

例えば、計量タンクへ液体を供給する場合は、供給元タンクに十分な液量があること、必要なバルブが開いていること、計量タンクが受入可能な状態であることを確認してからポンプを起動します。目標重量や設定流量に達するとポンプを停止し、必要に応じてバルブを閉じます。

主な制御方式

起動・停止制御

液面スイッチ、重量値、作業者の操作などを条件として、ポンプを起動・停止する基本的な方式です。貯水槽への補給や排水設備では、上限・下限の液面信号に応じて自動運転します。

インバーターによる速度制御

インバーターでモーターの回転速度を変更し、ポンプの吐出量や圧力を調整します。必要量に合わせて回転速度を下げることで、過剰供給を抑えたり、目標値付近で供給量を小さくしたりできます。

定圧制御

圧力センサの測定値をもとに、配管内の圧力が設定値となるようポンプの回転速度を調整します。使用量が変化する給水設備や、一定圧力で液体を供給したい工程で用いられます。

定量供給制御

流量計やロードセルの測定値を利用し、設定した流量または重量まで液体を供給します。供給開始時は大きな流量で送り、目標値へ近づくと流量を下げる粗供給・微供給を行う場合もあります。

主な用途

  • 原料タンクから計量タンクへの液体供給
  • 混合槽や反応槽への薬液・添加液の投入
  • 貯水槽や受水槽の液面に応じた給排水
  • 製造工程間における液体の移送
  • 流量や重量を基準とした定量充填
  • 洗浄水や排液の供給・回収

ポンプの種類には、遠心ポンプ、ギヤポンプ、ダイヤフラムポンプ、チューブポンプなどがあり、液体の粘度、腐食性、固形物の有無、必要流量、圧力などに応じて選定します。ポンプ形式によって速度制御への適性や、締切運転時の影響も異なります。

設計・制御上のポイント

空運転の防止

液体がない状態でポンプを運転すると、冷却や潤滑が不足し、ポンプが損傷する場合があります。供給元タンクの液面、吸込圧力、流量などを確認し、液切れ時には起動させない、または運転中に停止させる制御を行います。

バルブとのインターロック

吸込側や吐出側のバルブが閉じた状態でポンプを運転すると、送液できないだけでなく、圧力上昇やポンプの発熱につながる場合があります。必要なバルブが開いていることを確認してからポンプを起動します。

複数の供給先を切り替える設備では、誤った配管経路へ送液しないよう、バルブの開閉状態と製造指示を照合します。

液体特性への配慮

粘度が高い液体では、低温時に流れにくくなり、必要な駆動力が増えることがあります。発泡しやすい液体では、ポンプの吸込条件や吐出速度によって気泡が発生し、流量や計量値が不安定になる場合があります。

腐食性や可燃性のある液体では、接液部材質、シール構造、モーター、防爆仕様などを使用条件に合わせて選定します。

粗供給・微供給と停止後の流れ

計量設備では、目標値付近でポンプを停止しても、配管内に残った液体が流れ続けることがあります。これを考慮し、目標値より手前で停止する補正や、目標値付近で回転速度を下げる制御を行います。

必要に応じて、ポンプ停止と同時にバルブを閉じたり、供給口からの液だれを抑える機器を設けたりします。

異常監視

ポンプ運転中は、モーターの過負荷、インバーター異常、圧力異常、流量不足、液面低下などを監視します。運転指令を出しているのに流量が発生しない場合は、液切れ、配管詰まり、バルブの開閉不良、ポンプ故障などが考えられます。

異常を検出した場合は、ポンプを停止し、タッチパネルへ原因を表示します。重要な設備では、予備ポンプへ切り替える制御も検討します。

手動運転と保守

試運転、洗浄、配管内の液抜きなどでは、手動でポンプやバルブを操作する場合があります。手動運転中でも、空運転や過圧につながる危険な操作は制限する必要があります。

ポンプの累積運転時間や起動回数を記録すると、点検や部品交換の時期を管理しやすくなります。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、液体の種類、粘度、温度、必要流量、圧力、移送距離、配管条件などを確認し、ポンプ、バルブ、流量計、タンクを含む液体供給設備の構成を検討します。

ポンプや配管の機械設計に加え、モーター、インバーター、センサ、電磁弁などを組み込んだ制御盤、PLCによる起動・停止、速度調整、バルブとのインターロック、異常監視を設計します。

計量設備では、ロードセルによる重量制御や流量計による定量供給と連動させ、粗供給・微供給、停止補正、計量完了判定を行います。タッチパネルへの運転状態や警報の表示、供給実績の保存、配合管理システムや生産管理システムとの連携についても、設備の運用に合わせて検討します。

よくある質問

Q. ポンプの吐出量を調整できますか?

A. インバーターによる回転速度の変更や、流量調整に適したバルブを使用することで調整できます。ただし、ポンプの種類によって適した方法が異なるため、ポンプ特性を確認する必要があります。

Q. 設定した重量まで液体を自動供給できますか?

A. 計量タンクをロードセルで計量し、重量値に応じてポンプやバルブを制御することで可能です。目標値付近では供給速度を下げ、停止後に流れ込む量を補正します。

Q. ポンプの空運転はどのように防ぎますか?

A. タンクの液面センサ、吸込圧力、流量などを監視し、液体が不足している場合はポンプを起動させない、または運転中に停止させます。

Q. ポンプを停止しても液体が流れ続けることはありますか?

A. 配管の高低差やサイフォン作用、配管内の残液によって流れ続ける場合があります。逆止弁、遮断弁、配管形状などを含めて対策します。

Q. 複数台のポンプを自動で切り替えられますか?

A. 運転時間の均等化、故障時の予備機切替、必要流量に応じた台数制御などが可能です。ポンプごとの状態をPLCで管理して切り替えます。

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