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Oracle
(Oracle)
Oracleは、データベース、クラウドサービス、業務アプリケーション、サーバー、ストレージなどを提供する米国のIT企業です。
一般に「Oracle」と呼ぶ場合、企業としてのOracle社を指すこともあれば、同社が提供するリレーショナルデータベース管理システムを指すこともあります。
データベース製品は長年「Oracle Database」の名称で提供されてきましたが、現在の製品名称は「Oracle AI Database」です。2025年10月以降、Oracle Database 23aiはOracle AI Database 26aiという名称へ移行しています。
Oracle AI Databaseは、計量実績、製造実績、配合情報、品質情報、在庫情報、警報履歴などのデータを整理して保存し、必要な条件で検索・集計するために使用できます。
ハカルプラスでは、計量制御システムやその関連システムにおいて、Oracle Databaseを利用したデータ保存・管理システムを構築した実績があります。お客様の既設環境や上位システムに合わせ、Oracle、Microsoft SQL Server、Accessなど、複数のデータベースに対応した構成を検討します。
Oracle社とOracle Database
Oracle社は、データベース製品だけでなく、クラウド基盤、業務アプリケーション、開発基盤、サーバー、ストレージなどを提供しています。
代表的なサービス・製品には、次のようなものがあります。
- Oracle AI Database
- Oracle Cloud Infrastructure(OCI)
- Oracle Fusion Cloud Applications
- Oracle Autonomous Database
- Oracle Exadata
- Oracle Linux
- Java
このうち、計量システムや生産管理システムで「Oracle」と呼ばれる場合は、多くの場合、Oracle社のデータベース管理システムを指します。
Oracle AI Databaseとは
Oracle AI Databaseは、データを表形式で管理するリレーショナルデータベースを中心に、JSON、XML、空間情報、グラフ、文書、ベクトルなど、さまざまな形式のデータを扱えるデータベース管理システムです。
企業の基幹システム、生産管理、販売管理、在庫管理、金融、通信、公共システムなど、大規模かつ重要性の高いシステムで利用されています。
複数の利用者やアプリケーションから同時にアクセスする環境でも、データの整合性、処理性能、可用性、セキュリティを確保しやすいことが特長です。
Oracle AI Database 26ai
現在の製品名称はOracle AI Database 26aiです。
Oracle Database 23aiは、2025年10月に提供されたRelease Update 23.26.0以降、Oracle AI Database 26aiという名称へ移行しました。
名称には「AI」が含まれていますが、従来の業務データベースとしての機能がなくなったわけではありません。従来のSQL、トランザクション処理、バックアップ、権限管理などに加え、AI向けのベクトル検索などが強化されています。
一方、産業設備や既設の計量システムでは、Oracle Database 19cなどの旧バージョンが現在も使用されている場合があります。設備更新時に必ず最新バージョンへ変更するのではなく、既存ソフトウェア、OS、接続ドライバー、上位システムとの互換性を確認して選定します。
リレーショナルデータベースとは
Oracle AI Databaseは、リレーショナルデータベース管理システムに分類されます。
リレーショナルデータベースでは、情報を「テーブル」と呼ばれる表形式で保存します。各テーブルは行と列で構成され、複数のテーブルを番号やコードで関連付けて管理します。
計量・製造システムでは、例えば次のように情報を分けて保存します。
- 製品・品種情報
- 原料情報
- 配合情報
- 製造指示情報
- 計量実績
- 製造実績
- 作業者情報
- 警報・異常履歴
- 設備情報
各テーブルを適切に関連付けることで、データの重複を減らし、情報の整合性を保ちやすくなります。
Oracleで管理する主なデータ
計量・製造システムでは、次のようなデータをOracleへ保存できます。
- 計量日時
- 工場・設備番号
- 製品名・品種名
- 原料名
- 配合番号
- 設定重量
- 実計量値
- 許容誤差
- 製造指示番号
- ロット番号
- 作業者情報
- 設備の運転状態
- 警報・異常履歴
保存したデータは、日報・月報の作成、実績検索、品質管理、原料使用量の集計、異常原因の調査、トレーサビリティ、基幹システムとの連携などに利用します。
SQLによるデータ操作
Oracleに保存されたデータは、SQLと呼ばれる言語を使用して操作します。
SQLは「Structured Query Language」の略で、データベースに対して、登録、検索、更新、削除、集計などを指示するための言語です。
計量システムでは、例えば次のような処理に利用します。
- 計量完了時に実績データを登録する
- 指定期間の製造実績を検索する
- 品種別・原料別の使用量を集計する
- 設定重量と実計量値を比較する
- ロット番号から関連実績を検索する
- 警報発生時刻と内容を確認する
- 帳票に必要なデータを抽出する
通常、設備の利用者がSQLを直接入力することはありません。ハカルプラスが開発した専用ソフトウェアからOracleへ処理を要求し、結果を操作画面、帳票、グラフなどへ表示します。
PL/SQL
Oracleでは、SQLに手続き型の処理を追加したPL/SQLを利用できます。
PL/SQLを使用すると、条件分岐、繰り返し処理、例外処理、複数のSQLの一括実行などをデータベース側で構築できます。
例えば、製造実績の登録と同時に在庫量を更新する、異常値を検出して別の履歴へ記録するといった処理に利用できます。
ただし、処理をデータベース側へ集中させすぎると、ソフトウェアの構造や保守が複雑になることがあります。アプリケーション側とデータベース側の役割を整理して設計します。
Oracleの主な特長
大規模なデータを管理できる
Oracleは、大量のデータを長期間保存し、多数の利用者やアプリケーションから同時に利用するシステムに適しています。
複数の工場、設備、製造ラインから実績を集約するようなシステムにも利用できます。
トランザクション処理
トランザクションとは、複数のデータベース処理を一つのまとまりとして扱う仕組みです。
例えば、計量実績の登録と在庫量の更新を一連の処理として実行し、途中で異常が発生した場合は処理前の状態へ戻すことができます。
一部のデータだけが更新される不整合を防ぐために重要な機能です。
同時アクセスへの対応
複数の端末やソフトウェアが同時にデータを参照・更新する場合でも、処理の競合を制御し、データの整合性を保ちます。
アクセス権限の管理
利用者やアプリケーションごとに、参照、登録、更新、削除などの権限を設定できます。
製造現場の利用者、管理者、保守担当者、上位システムなど、役割に応じた権限管理が可能です。
バックアップと復旧
データベースのバックアップ、障害発生時の復旧、更新履歴を利用した復元など、重要な業務データを保護するための機能を備えています。
高可用性
システム要件に応じて、サーバーやデータベースを冗長化し、障害時にも業務を継続しやすい構成を検討できます。
ただし、高可用性機能の利用可否は、エディション、ライセンス、システム構成によって異なります。
複数のOS・環境への対応
Oracle Databaseは、LinuxやWindowsをはじめ、複数のOSやクラウド環境で利用できます。
ただし、「異なるOS間で100%互換性がある」と一律に判断することは適切ではありません。
基本的なSQLやデータベース構造を共通して利用できる場合でも、次の項目は環境によって異なる可能性があります。
- 対応するOracleのバージョン
- インストール方法
- ファイルやディレクトリの構成
- 文字コード
- 日付・時刻の設定
- 接続ドライバー
- 外部プログラムとの連携
- バックアップ・復元方法
- 使用できる機能やオプション
異なるOSやサーバーへ移行する場合は、データの移行だけでなく、アプリケーション、帳票、接続設定、外部システムとの連携まで含めて確認します。
Oracleの主な提供形態
オンプレミス
自社の工場やデータセンターにサーバーを設置し、Oracle Databaseを運用する構成です。
設備ネットワーク内で運用しやすく、通信環境に左右されにくい一方、サーバー、バックアップ、保守、更新などを自社または保守会社で管理する必要があります。
Oracle Cloud Infrastructure
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上でOracle Databaseを利用する構成です。
サーバー設備を自社で保有せずに利用でき、必要に応じて処理能力や保存容量を変更しやすいことが特長です。
Oracle Autonomous Database
Oracle Autonomous Databaseは、OCI上で提供されるクラウド型データベースサービスです。
更新、バックアップ、チューニング、障害対応などの一部を自動化し、データベース管理の負担を抑えることを目的としています。
ただし、製造設備からクラウドへ接続する場合は、通信障害、セキュリティ、応答時間、データ保存場所、運用責任などを確認する必要があります。
Oracle Database Free
Oracleでは、開発、学習、小規模用途向けに無償で利用できるOracle Database Freeが提供されています。
ただし、使用できるCPU、メモリ、データベース容量、機能などに制限があります。
また、無償であることだけを理由に本番の計量・製造システムへ採用するのではなく、必要なデータ量、処理性能、バックアップ、保守、利用条件を確認する必要があります。
提供内容や利用条件はバージョンによって変更される可能性があるため、採用時にはOracle社の最新情報とライセンス条件を確認します。
OracleとMicrosoft SQL Serverの違い
OracleとMicrosoft SQL Serverはいずれも、企業向けシステムで利用されるリレーショナルデータベース管理システムです。
どちらも、データの登録、検索、集計、トランザクション処理、権限管理、バックアップなどに対応しています。
一方、次のような点に違いがあります。
- SQLや手続き型言語の仕様
- 管理ツール
- ライセンス体系
- 対応OS
- 高可用性機能
- バックアップ・復旧方法
- 接続ドライバー
- クラウドサービスとの連携
既設システムがOracleを利用している場合、単純にSQL Serverへ置き換えられるとは限りません。テーブル構造、データ型、SQL、PL/SQL、接続方法、帳票などの移行が必要です。
OracleとAccessの違い
Accessは、比較的小規模なデータベースや、少数の端末で使用するシステムを構築しやすい製品です。
Oracleは、大量データ、複数利用者、複数設備、長期運用、高い可用性やセキュリティが求められるシステムに適しています。
データ量だけでなく、同時接続数、運用期間、障害時の影響、バックアップ、保守体制、上位システムとの連携などを含めて選定します。
計量システムでの利用
ハカルプラスの計量制御システムでは、PLCや計量コントローラが計量動作を制御し、FAパソコンやサーバー上のソフトウェアが指示情報や実績情報を管理します。
例えば、次のような流れでOracleへ実績を保存します。
- 上位システムまたは作業者が製造指示を登録する
- FAパソコンからPLCや計量コントローラへ計量指示を送る
- 原料の供給・計量を行う
- 計量完了後、設定重量や実計量値を取り込む
- 計量日時、原料、ロット、実績値などをOracleへ保存する
- 保存した実績を帳票や検索画面へ表示する
- 必要に応じて上位システムへ実績を返送する
設備制御とデータベースを連携させることで、手書き、転記、二重入力を減らし、実績の記録漏れや入力ミスを防ぎやすくなります。
基幹システム・生産管理システムとの連携
Oracleは、企業の基幹システム、生産管理システム、在庫管理システムなどで利用されることがあります。
そのため、計量制御システムとOracleを連携し、上位システムから製造指示や配合情報を受信し、計量完了後に実績を返送する構成を構築できます。
主な連携方法には、次のようなものがあります。
- データベースのテーブルやビューを介した連携
- ストアドプロシージャを使用した連携
- CSVなどのファイル連携
- APIによる連携
- 専用通信ソフトウェアによる連携
データベースへ直接接続する場合は、参照・更新できる範囲、処理タイミング、データ形式、異常時の動作、再送方法などを明確にします。
バックアップと復旧
計量実績や製造実績は、品質管理やトレーサビリティに必要な重要データです。
Oracleを利用する場合は、次の項目を含めてバックアップと復旧方法を設計します。
- バックアップの頻度
- バックアップの保存先
- 保存する世代数
- 別サーバーや外部媒体への複製
- 障害発生時の復旧手順
- 復旧に必要な時間
- 復元試験の実施
バックアップファイルを保存しているだけでは、実際に復旧できるとは限りません。定期的に復元確認を行うことが重要です。
セキュリティ
Oracleでは、利用者やアプリケーションごとにアクセス権限を設定できます。
セキュリティ対策では、次の点を検討します。
- 利用者・アプリケーションごとの認証
- 必要最小限の権限付与
- パスワード管理
- 通信の暗号化
- データの暗号化
- アクセス履歴の記録
- 不要なネットワーク接続の制限
- 定期的なセキュリティ更新
計量制御ソフトウェアから接続する場合も、管理者権限をそのまま使用するのではなく、必要な処理だけを実行できる専用アカウントを使用します。
バージョン更新時の注意点
Oracle Databaseを新しいバージョンへ更新する場合は、データベースだけでなく、周辺システムとの互換性を確認する必要があります。
主な確認項目は次のとおりです。
- サーバーOSへの対応
- クライアントソフトウェアへの対応
- 接続ドライバーへの対応
- 既存SQL・PL/SQLの動作
- 文字コード
- データ型
- 帳票・検索画面の動作
- 基幹システムとの接続
- バックアップ・復元方法
- ライセンス条件
本番環境を更新する前に、検証環境でデータ移行、検索、登録、帳票、通信、バックアップ、復元などを確認します。
ライセンスに関する注意点
Oracle Databaseには、複数のエディション、ライセンス方式、クラウドサービス、追加オプションがあります。
使用するサーバーのCPU、コア数、利用者数、仮想環境、待機系サーバー、使用機能などによって、必要なライセンスが変わる場合があります。
特に、パーティショニング、高可用性、監視、性能管理などの機能では、別途ライセンスが必要になる場合があります。
実際のシステムに採用する際は、Oracle社またはライセンス販売会社へ、最新の契約条件と必要なライセンスを確認します。
ハカルプラスのOracle対応
ハカルプラスでは、Oracle Databaseを利用した計量制御システムや、その関連システムを構築した実績があります。
データベース部分だけでなく、PLC、計量コントローラ、FAパソコン、操作画面、通信、実績保存、帳票、基幹システム連携まで含めて、設備全体の構成を検討します。
主な対応内容には、次のようなものがあります。
- 計量実績・製造実績の自動保存
- 製品・原料・配合マスターの管理
- 期間、品種、ロットを指定した実績検索
- 日報・月報・製造帳票の作成
- 複数設備からの実績集約
- 基幹システム・生産管理システムとの連携
- 既設Oracleデータベースへの接続
- Oracleのバージョン更新に伴うソフトウェア改修
- 他のデータベースからOracleへの移行
- OracleからMicrosoft SQL Serverなどへの移行
対応可能かどうかは、Oracleのバージョン、データベース構造、接続仕様、既設ソフトウェア、ライセンス、運用方法などを確認したうえで判断します。
よくある質問
Q. Oracleとは会社名ですか、データベース名ですか?
A. Oracle社という企業を指す場合と、同社が提供するOracle Databaseを指す場合があります。
Q. Oracle Databaseの現在の名称は何ですか?
A. 現在の製品名称はOracle AI Databaseです。2025年10月以降、Oracle Database 23aiはOracle AI Database 26aiという名称へ移行しています。
Q. OracleはWindowsで使用できますか?
A. 対応するバージョンであれば使用できます。Linuxやクラウド環境でも利用できますが、OSごとに対応状況を確認する必要があります。
Q. 異なるOS間で完全な互換性がありますか?
A. 基本的なデータやSQLを移行できる場合はありますが、OS、バージョン、文字コード、接続ドライバー、外部連携などの確認が必要です。
Q. OracleとMicrosoft SQL Serverは同じものですか?
A. どちらもリレーショナルデータベース管理システムですが、SQL、管理方法、ライセンス、機能などが異なります。
Q. Oracleを無償で使用できますか?
A. Oracle Database Freeなどの無償版がありますが、CPU、メモリ、容量、機能などに制限があります。採用時には最新の利用条件を確認する必要があります。
Q. OracleからMicrosoft SQL Serverへ移行できますか?
A. 移行できますが、テーブル構造、データ型、SQL、PL/SQL、帳票、接続ソフトウェアなどの改修が必要になる場合があります。
Q. 基幹システムのOracleと計量制御盤を連携できますか?
A. 接続仕様、権限、データ形式、処理タイミングなどを確認し、データベース、ファイル、APIなどを使用した連携を検討できます。
Q. 古いOracle Databaseを新しいバージョンへ更新できますか?
A. 更新できますが、OS、接続ドライバー、既設ソフトウェア、SQL、帳票、外部システムとの互換性を確認する必要があります。
Q. Oracleのバックアップは必要ですか?
A. 必要です。計量実績や製造実績を失わないため、定期バックアップと復旧手順を準備します。
Q. ハカルプラスではOracleを含むシステム全体を相談できますか?
A. データベースだけでなく、計量制御盤、PLC、計量コントローラ、FAパソコン、帳票、基幹システム連携まで含めて検討します。
関連ワード
・Access
・Microsoft SQL
・生産管理システム
・基幹システム連携
・トレーサビリテイ
・配合管理システム
・産業用端末・FAコンピュータ(タブレットPC/パネルコンピュータ/FAパソコン/ハンディターミナル)
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