ソフトスターター制御とは、三相誘導モーターの始動時に供給電圧を段階的に上昇させ、始動電流と始動トルクを抑えながら滑らかに加速させる制御です。ポンプ、ファン、コンベヤ、撹拌機など、一定速度で運転する設備に使用されます。

モーターを電源へ直接接続する直入れ始動では、定格電流の数倍に達する始動電流が流れることがあります。ソフトスターターを使用すると、電源設備への負担、機械的衝撃、配管内の圧力変動を低減できます。

ハカルプラスでは、モーター容量、負荷特性、始動時間、停止方法を確認し、ソフトスターター、遮断器、バイパス回路、PLCを組み合わせた制御を検討します。

ソフトスターターの仕組み

ソフトスターターは、サイリスタなどの半導体素子を使用し、モーターへ加える交流電圧を制御します。始動時は低い電圧から開始し、設定した時間をかけて定格電圧まで上昇させます。

モーターの発生トルクは電圧の影響を大きく受けるため、電圧を下げすぎると負荷を加速できません。必要な始動トルクを確保しながら設定します。

直入れ始動との違い

直入れ始動は、構成が簡単で大きな始動トルクを得られますが、始動電流と機械的衝撃が大きくなります。

ソフトスターターは、始動電流を抑えて滑らかに加速できます。ただし、始動中に電圧を下げるため、重負荷や高始動トルクが必要な設備には適さない場合があります。

インバーターとの違い

インバーターは電源周波数を変えて、始動後もモーター速度を連続的に調整できます。ソフトスターターは、主に始動・停止時の電圧を制御し、通常運転では商用周波数の一定速度となります。

  • ソフトスターター:始動・停止の衝撃低減が中心
  • インバーター:始動制御に加え、運転中の速度調整が可能

速度調整が不要で、始動時の負担だけを抑えたい設備では、ソフトスターターが候補となります。

主な適用設備

  • ポンプ
  • 送風機・排気ファン
  • ベルトコンベヤ
  • 撹拌機・ミキサー
  • コンプレッサ
  • 遠心分離機

負荷トルク、慣性、始動頻度によって適否が変わります。

始動電流の抑制

大容量モーターの始動電流は、受電設備や発電機の電圧低下を引き起こすことがあります。周辺機器が瞬時電圧低下の影響を受け、誤動作する可能性もあります。

ソフトスターターで電圧を徐々に上げることで、電源系統へ流れる始動電流を抑えます。ただし、負荷条件によって必要電流は異なります。

機械的衝撃の低減

コンベヤを直入れ始動すると、ベルト、チェーン、カップリングへ急激な張力が加わります。ソフトスタートにより加速を緩やかにすると、機械部品への衝撃を低減できます。

搬送物の転倒や荷崩れを抑えられる場合もあります。

ポンプでの利用

ポンプを急始動・急停止すると、配管内の流速が急変し、ウォーターハンマーが発生することがあります。

ソフトスターターによる滑らかな始動とソフトストップを利用すると、圧力変動を抑えられる場合があります。ただし、逆止弁や配管条件も含めて検討します。

始動電圧と始動時間

始動電圧が低すぎるとモーターが回転を始めず、拘束電流が長時間流れる可能性があります。高すぎると始動電流と衝撃を十分に抑えられません。

始動時間を長くしすぎると、半導体素子とモーターの発熱が増えます。実負荷で電流と加速状態を確認して調整します。

電流制限始動

ソフトスターターには、始動電流が設定値を超えないよう電圧を制御する電流制限機能を持つ機種があります。

電源容量に制約がある場合に有効ですが、電流を制限しすぎると加速トルクが不足し、始動時間が長くなります。

バイパス回路

モーターが定常速度へ達した後、電磁接触器でソフトスターターの半導体部分をバイパスする構成があります。

通常運転中の発熱と電力損失を抑えられます。バイパス接触器を内蔵する機種と、外付けする機種があります。

始動頻度

ソフトスターターは始動中に発熱するため、短時間に何度も始動すると許容温度を超える可能性があります。

1時間あたりの始動回数、始動時間、負荷電流を確認します。頻繁な起動停止が必要な設備では、容量や冷却方法を見直します。

保護機能

機種によって、過負荷、欠相、逆相、拘束、始動時間超過、過熱などの保護機能を備えています。

ソフトスターターの保護範囲を確認し、遮断器、ヒューズ、モーター保護継電器と組み合わせます。

PLCとの連携

PLCから運転指令を出し、運転中、始動完了、異常などの信号を取り込みます。下流設備やバルブの状態を確認してから始動します。

始動完了信号が一定時間内に入らない場合は、始動タイムアウトとして設備を停止します。

異常時の確認

モーターが始動しない場合は、始動電圧不足、負荷拘束、相欠相、配線を確認します。始動時間が長い場合は、負荷増加、電流制限値、加速設定を点検します。

過熱異常が発生する場合は、始動頻度、盤内温度、換気、負荷電流を確認します。

保守と更新

端子の緩み、冷却ファン、通風口、バイパス接触器を定期的に点検します。異常履歴や始動電流を記録すると、負荷増加や機械劣化の把握に役立ちます。

既設のスターデルタ始動や直入れ始動から更新する場合は、盤内スペース、発熱、配線、保護協調を確認します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、モーター容量、始動トルク、電源容量、始動頻度を確認し、適切なソフトスターターと保護機器を選定します。

制御盤、PLC、バイパス回路、異常表示を組み合わせ、既設設備の始動衝撃や始動電流を低減する構成を検討します。

よくある質問

Q. ソフトスターターでモーター速度を変更できますか?

A. 主に始動・停止時の制御に使用し、通常運転中の連続速度制御にはインバーターが適しています。

Q. すべてのモーターへ使用できますか?

A. 重負荷始動や大きな始動トルクが必要な設備では適さない場合があります。

Q. ソフトスターターで省エネできますか?

A.始動時の電流を抑えられますが、通常運転時の速度を下げる省エネ効果は基本的にインバーターとは異なります。

Q. ポンプのウォーターハンマーを抑えられますか?

A. ソフトスタート・ソフトストップで低減できる場合がありますが、配管や逆止弁も確認します。

Q. 既設の直入れ始動回路から変更できますか?

A. モーター、盤内スペース、発熱、保護回路を確認し、変更できる場合があります。

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ロボットアーム制御とは、多関節ロボットなどのロボットアームと周辺設備を連携させ、搬送、移載、整列、投入、取出し、パレタイズなどを自動化する制御技術です。ロボット本体の姿勢、各軸の動き、移動軌跡は専用のロボットコントローラが制御し、PLCはコンベア、計量機、ストッパー、安全機器などを含む設備全体の運転順序を管理します。

製造設備では、ロボットを単独で動かすのではなく、搬送物の到着、移載先の空き、把持機器の状態、安全扉の閉鎖などを確認して作業を開始します。ロボット側から返される運転可能、動作中、作業完了、異常などの信号を前後工程と連携させることが重要です。

ロボットアーム制御の仕組み

一般的なシステムは、ロボットアーム、ロボットコントローラ、ハンドや吸着パッドなどのエンドエフェクタ、PLC、制御盤、コンベア、センサ、安全柵、安全機器などで構成されます。

ロボットコントローラには、搬送元、搬送先、退避位置、各工程の動作などをプログラムとして登録します。PLCは、品種番号や作業番号を指定し、ロボットが自動運転可能であることを確認して起動信号を出します。

ロボットは対象物を把持し、指定位置へ移動して解放した後、作業完了信号をPLCへ返します。PLCは完了を確認してから、次の搬送、計量、充填、パレット交換などを開始します。

主な用途

  • 容器、箱、袋、トレー、パレットの移載
  • 製品のパレタイズ・デパレタイズ
  • コンベア間の搬送物受け渡し
  • 計量済み容器の取出しと次工程への搬送
  • 製品や部品の整列、仕分け、検査投入
  • 原料袋や容器の投入・回収

例えば、コンベア上に到着した容器をロボットで把持し、品種ごとに異なるパレットへ積み付ける設備があります。PLCでパレット番号、段数、積付け数を管理し、所定数に達した時点で満載パレットを搬出します。

PLCとロボットコントローラの役割

ロボットコントローラは、各軸の位置、速度、加速度、姿勢、移動軌跡を制御します。PLCは、コンベア、計量機、ストッパー、パレット供給装置などを制御し、ロボットの作業開始条件を整えます。

一般には、PLCから各軸の座標を逐次指令するのではなく、ロボットコントローラに登録したプログラム番号や作業番号を選択して起動します。役割を分けることで、ロボット固有の動作制御と設備全体のシーケンス制御を連携させます。

信号連携の方法

接点入出力による連携

PLCとロボット制御盤の間で、運転可能、作業要求、起動、動作中、完了、異常などのON・OFF信号を受け渡します。構成が分かりやすく、異なるメーカーの機器同士でも接続しやすい方法です。

一方、品種番号や多数の状態を伝える場合は、複数ビットの組合せが必要となり、配線と入出力点数が増えます。

産業用ネットワークによる連携

Ethernet系の産業用ネットワークなどを使用すると、作業番号、品種、警報コード、稼働状態などをまとめて送受信できます。配線を削減し、多くの情報を扱いやすい点が特徴です。

通信を使用する場合は、通信断を検出する監視時間、異常時の停止方法、再接続後のデータ初期化、同じ作業指令の重複実行防止を決めます。

制御設計上のポイント

信号の順序をタイムチャートで整理する

PLCから作業要求を出す条件、ロボットが受付可能を返す条件、起動信号の保持時間、完了信号を解除する条件をタイムチャートへ整理します。

起動信号を出したままにすると、ロボット側の仕様によっては同じ作業を再度開始する可能性があります。作業番号を確定してから起動し、受付または動作開始を確認して起動信号を解除します。

把持確認を確実に行う

対象物を確実に把持していない状態で移動すると、搬送中の落下や設備損傷につながります。吸着式では真空圧、チャック式では開閉位置、磁気式では吸着確認などを監視します。

把持確認が成立しない場合は移動を開始せず、再把持または警報停止します。対象物の重量、形状、表面状態、通気性に応じてハンドを選定します。

搬送先の受入状態を確認する

対象物を解放する前に、搬送先のパレット、容器、コンベア、治具が正しい位置にあり、空き状態であることを確認します。位置ずれや満載状態のまま解放すると、落下や衝突が発生します。

解放後も、対象物がハンドから離れたことや、搬送先へ正常に載ったことをセンサで確認してから退避します。

周辺設備との干渉を防止する

ロボットの動作範囲にコンベア、リフター、ストッパー、扉などの可動機器がある場合は、互いの現在位置を確認してから動作させます。ロボットが退避位置にない間は、周辺機器の進入を禁止します。

品種変更によって対象物寸法や積付け高さが変わる場合は、すべての品種についてロボット、ハンド、周辺設備との隙間を確認します。

サイクルタイムを確認する

ロボットの作業時間だけでなく、搬送物の到着待ち、把持確認、移動、解放確認、退避、パレット交換を含めて設備能力を算出します。

1サイクルの時間をt秒とすると、理論上の1時間当たり処理数Qは次の式で概算できます。

Q=3,600÷t

1サイクルが12秒の場合、理論値は300個/hです。実際には、品種切替、作業待ち、異常復旧などによる停止時間も考慮します。

安全回路と作業者保護

ロボットの可動範囲では、接触、挟まれ、巻き込まれを防ぐ必要があります。安全柵、安全扉、非常停止、ライトカーテンなどを設け、安全条件が成立していない場合はロボットを動作させません。

安全機能は通常のPLCプログラムだけに依存させず、ロボットの安全機能、安全リレー、安全PLCなどを使用します。安全扉を開けた際にどの動力を停止するか、再起動時にどの操作を必要とするかは、リスクアセスメントに基づいて決定します。

協働ロボットを使用する場合でも、ハンド、対象物、動作速度、周辺設備によって危険が生じるため、ロボット本体の仕様だけで安全と判断せず、設備全体で検討します。

異常時の処理と復旧

主な異常には、ロボットの位置異常、過負荷、把持不良、対象物落下、通信異常、周辺設備未到達、安全機器作動などがあります。異常時はロボットと前後設備を停止し、タッチパネルへ異常箇所と状態を表示します。

対象物を把持したまま停止した場合は、対象物の位置、落下の可能性、周辺設備との干渉を確認します。警報を解除するだけで自動再開すると、同じ対象物を二重に取りに行く場合があります。

復旧時は、把持状態、搬送元の在荷、搬送先の空き、作業番号を確認し、手動運転で退避または対象物を安全位置へ置きます。その後、必要に応じて原点復帰や作業状態の初期化を行います。

通信断・停電時の管理

通信断時は、新しい作業指令を受付けない、動作中の作業を停止するなど、安全側の処理を設定します。通信復旧後に古い起動信号が残ると、同じ作業を再実行する可能性があるため、作業番号と処理状態を照合します。

停電時にはロボットが途中姿勢で停止する場合があります。復電後は自動で動作を再開せず、現在位置、把持物、周辺設備の状態を確認してから復旧します。

計量・搬送設備との連携

ロボットアームを計量機や搬送コンベアと組み合わせることで、空容器の供給、計量位置への設置、計量済み容器の取出し、パレット積みまでを自動化できます。

計量中はロボットやハンドが容器へ接触すると、重量値に外力が加わります。容器を完全に計量台へ置き、ハンドを離して退避した後、重量が安定してから計量値を確定します。

容器番号、品種、計量値、ロボット作業番号、搬送先をひも付けて保存すれば、製造実績やトレーサビリティに活用できます。

設備更新・追加時の注意点

既設設備へロボットを追加する場合は、可搬重量、動作範囲、床強度、設置スペース、安全柵、搬送物の供給精度を確認します。ロボットが届くだけでなく、周辺機器と干渉せずに必要な姿勢を取れることが重要です。

ロボットやPLCを更新する場合は、接点信号、通信データ、作業番号、完了条件、警報コードを確認します。新旧機種で信号の意味やタイミングが異なる場合は、PLCソフトやタイムチャートの変更が必要です。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、ロボットメーカーのロボットアームと、搬送設備・計量設備を連携させる制御を検討します。搬送物の重量、寸法、搬送元、搬送先、必要能力、周辺設備との取り合いを確認して構成します。

ロボット制御盤とハカルプラスの制御盤との接点入出力や産業用ネットワークによる信号連携を設計し、タイムチャート、入出力一覧、通信データを整理します。

コンベア、ストッパー、リフター、計量機、パレット供給装置などを含む機械・制御設計と、PLC、タッチパネル、安全回路を組み合わせ、作業開始条件、把持確認、干渉防止、異常監視、復旧操作を構成します。

品種や製造指示による作業番号の切り替え、計量・搬送実績の保存、生産管理システムとの連携についても、ロボットメーカーと信号仕様を確認して検討します。

よくある質問

Q. ロボットが対象物を取り損ねる場合は何を確認しますか?

A. 対象物の停止位置、ハンド位置、吸着圧力、チャック開閉、対象物の形状や表面状態を確認します。搬送物の位置ばらつきが大きい場合は、ガイドや位置補正も検討します。

Q. 作業完了信号が入らない場合はどう復旧しますか?

A. ロボットの警報、動作中信号、把持状態、搬送先の受入状態を確認します。対象物の位置を確認せずに再起動すると二重搬送につながるため、手動で状態を整理します。

Q. 異なるメーカーのPLCとロボットを接続できますか?

A. 共通して利用できる接点入出力または通信方式があれば接続できる場合があります。信号の意味、タイミング、電気仕様、通信データを事前に確認します。

Q. 既設の搬送ラインへロボットを追加できますか?

A. 可搬重量、動作範囲、安全スペース、搬送物の位置精度、PLC入出力などが適合すれば追加できる場合があります。周辺設備の改造範囲も含めて検討します。

Q. 停電後に自動で作業を再開できますか?

A. ロボットの現在位置、把持物、搬送元・搬送先の状態を正しく確認できれば再開できる場合がありますが、通常は作業者が確認してから復旧します。

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ロボシリンダ位置決めとは、電動アクチュエータであるロボシリンダを使用し、ワーク、容器、ストッパー、ゲート、ノズルなどを、あらかじめ設定した位置へ移動・停止させる制御技術です。空気圧シリンダのような前進・後退の2位置動作だけでなく、ストローク途中の複数位置へ停止させ、位置ごとに速度や加減速を変更できます。

PLCと専用コントローラを接続し、原点復帰、位置番号選択、移動開始、位置決め完了、異常などの信号をやり取りして、自動設備の動作へ組み込みます。繰り返し位置決めが必要な搬送設備、計量設備、投入機構、品種切替機構などで使用されます。

ロボシリンダの仕組みと構成

ロボシリンダは、サーボモーターやステッピングモーターの回転を、ボールねじ、ベルトなどによって直線運動へ変換する電動アクチュエータです。ロッドやスライダーへ取り付けた治具を前後または上下へ移動させます。

一般的なシステムは、ロボシリンダ本体、モーター、エンコーダ、専用コントローラ、電源、PLC、安全機器などで構成されます。移動位置、速度、加速度、減速度、押付け条件などをコントローラへ登録し、PLCから位置番号と開始信号を送信します。

目標位置へ到達すると、コントローラから位置決め完了信号が出力されます。PLCは完了信号を確認してから、クランプ、供給、排出、計量などの次工程を開始します。

主な用途

  • 容器、トレー、ワークの搬送・位置決め
  • コンベア上のストッパーやガイド幅の変更
  • シュート、ゲート、供給口の位置切り替え
  • 計量容器や投入ノズルの移動
  • 品種に応じた治具、押さえ、クランプ位置の変更
  • ワークの押出し、引込み、移載

例えば、複数の容器へ原料を投入する設備では、投入ノズルを指定容器の上まで移動させ、位置決め完了を確認してから供給を開始します。搬送先と位置番号をひも付けることで、誤った容器への投入を防ぎます。

空気圧シリンダとの違い

空気圧シリンダは、圧縮空気によってロッドを前進・後退させます。構造が比較的簡潔で、高速な2位置動作に適していますが、ストローク途中へ安定して停止させるには追加機構が必要です。

ロボシリンダは、位置データを変更することで複数位置へ停止でき、動作ごとに速度や加減速を設定できます。停止衝撃を抑えたい場合や、品種に応じて位置を変えたい場合に適しています。

一方、専用コントローラや電源が必要で、可搬重量、推力、ストローク、速度、設置方向に応じた選定が必要です。単純な往復動作には空気圧シリンダ、複数位置や細かな動作調整にはロボシリンダが選択肢となります。

基本的な制御の流れ

原点復帰

電源投入時や異常復旧後には、位置の基準を確定する原点復帰を行います。原点未確定の状態で位置番号を指定すると、PLCが想定する位置と実際の位置が一致しない可能性があります。

原点復帰中は、周辺機器が退避していること、搬送物を押し込まないことを確認します。原点復帰完了信号を受け取った後に、自動運転を許可します。

位置番号の選択と移動開始

PLCからコントローラへ位置番号を出力し、その信号が確定した後に移動開始信号を出します。信号の順序や保持時間が不適切だと、直前の位置番号で動作する可能性があります。

コントローラが位置番号を受け付けたことを確認できる場合は、受付信号を用いてから開始指令を出す構成にします。

位置決め完了の確認

PLCは、位置決め完了信号と指定した位置番号を照合してから、次工程を許可します。単に運転中信号がOFFになっただけで完了と判断すると、異常停止を正常完了と誤認する可能性があります。

移動開始から設定時間以内に完了信号が入らない場合は、位置決め時間超過として自動運転を停止します。

移動時間の考え方

一定速度区間だけを簡略化すると、移動距離をL、速度をv、移動時間をtとして次の式で表せます。

t=L÷v

例えば、移動距離500mmを200mm/sで移動する場合、一定速度だけで考えた時間は2.5秒です。

実際には、加速時間、減速時間、位置決め整定時間が加わります。短いストロークでは最高速度へ到達する前に減速へ移るため、単純な距離と速度の計算より長くなる場合があります。

設計・制御上のポイント

可搬重量・推力・モーメントを確認する

移動させるワークや治具の重量、設置方向、速度、加速度に応じて、必要推力と可搬重量を確認します。垂直設置では、上昇時だけでなく、停止保持と停電時の落下防止も考慮します。

移動体の重心がスライダーから離れると、曲げモーメントが大きくなります。重量が可搬範囲内でも、治具の張り出しが大きいとガイドやボールねじの寿命を縮める場合があります。

ストロークと移動範囲を決める

必要な移動距離だけでなく、原点復帰、減速、機械端との余裕、治具寸法を含めてストロークを選定します。ソフトウェア上の移動限界とは別に、機械端を超えない構造が必要です。

位置データをタッチパネルから変更できる場合は、入力可能範囲を制限し、周辺設備と干渉する値を登録できないようにします。重要な設定変更には権限や確認操作を設けます。

速度・加減速を調整する

速度や加速度を上げるとサイクルタイムを短縮できますが、停止時の振動、治具のたわみ、搬送物のずれが大きくなる場合があります。液体を入れた容器では液面が揺れ、計量安定までの時間が延びることもあります。

長距離区間は高速、停止位置の手前は低速とするなど、動作内容に応じて条件を設定します。機械剛性と搬送物の状態を確認しながら試運転で調整します。

押付け動作を適切に設定する

機種によっては、位置決めだけでなく、一定の力でワークを押す押付け動作を利用できます。クランプ、圧入、位置合わせなどに使用されます。

押付け力を大きくしすぎると、ワーク、治具、ロボシリンダを損傷する可能性があります。押付け開始位置、推力、継続時間、完了判定を用途に合わせて設定します。

周辺設備との干渉を防ぐ

移動範囲に別の可動機構や搬送物がある場合は、退避完了や受入可能状態を確認してから動作させます。複数軸が同じ空間を使用する設備では、それぞれの現在位置と移動先をPLCで管理します。

ソフトウェア上のインターロックに加え、機械ストッパー、オーバーラン検出センサ、安全柵などを設けます。

垂直軸の落下を防ぐ

垂直設置では、停電やサーボOFF時に可動部が自重で下降する可能性があります。ブレーキ付きモーターや機械的保持機構を選定し、ブレーキの解放とモーター制御の順序を適切に設計します。

上昇開始時は、モータートルクが立ち上がった後にブレーキを解放し、停止時はモーターで位置を保持した状態でブレーキを作動させる構成を検討します。

異常監視と復旧

主な異常には、過負荷、位置偏差、モーター過熱、エンコーダ異常、原点復帰異常、非常停止、通信異常などがあります。コントローラから異常信号や警報コードを取得し、PLCで自動運転を停止します。

位置決めが完了しない場合は、治具や搬送物の干渉、可搬重量超過、設定速度・加速度、ブレーキ、電源電圧、機械部の損傷を確認します。原因を除去せずにリセットを繰り返すと、設備損傷が広がる場合があります。

復旧時は、現在位置と周辺設備の状態を確認し、必要に応じて手動・低速で安全位置へ退避させます。その後、アラームリセットと原点復帰を行い、自動運転へ戻します。

通信断・停電時の動作

PLCとコントローラの通信が切れた場合や、制御信号が不定になった場合に、動作を継続するか停止するかを決めます。意図しない移動を防ぐ必要がある設備では、通信異常時に停止させます。

停電時は、位置データや設定値を保持できても、可動部が途中位置で停止します。復電後に自動で移動を再開すると干渉する可能性があるため、現在位置、搬送物、周辺機器を確認してから復旧します。

アブソリュートエンコーダ対応機では、電源再投入後も位置情報を保持できる場合がありますが、機械的に動かされた可能性や安全条件を確認する必要があります。

保守と設備更新

定期点検では、ガイド、ボールねじ、ベルト、取付ボルト、ケーブル、コネクタ、ブレーキ、異音、振動を確認します。給脂が必要な機種では、指定周期とグリースを守ります。

ロボシリンダやコントローラを更新する場合は、取付寸法、ストローク、推力、速度、位置データ数、電源、入出力信号、通信仕様を確認します。後継機で信号名称が同じでも、ONのタイミングや完了条件が異なる場合があります。

更新後は、原点位置、各停止位置、速度、加減速、押付け条件、タイムアウト、周辺設備とのインターロックを再確認します。位置データとPLC内の位置番号対応も照合します。

計量・搬送設備との連携

計量設備では、容器、投入ノズル、ストッパーなどを所定位置へ移動させ、位置決め完了後に供給や計量を開始します。移動中の振動が残っている場合は、停止後に待ち時間や重量安定判定を設けます。

搬送設備では、容器の到着、前後コンベアの状態、ストッパー位置を確認し、移載動作を行います。バーコードや製造指示と位置番号をひも付けることで、品種ごとの停止位置を自動選択できます。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、移動対象の重量、寸法、重心、ストローク、停止位置、必要速度、設置方向、周辺設備との取り合いを確認し、用途に適したロボシリンダとコントローラを選定します。

ロボシリンダを組み込む機械構造、治具、ガイド、ストッパーなどの設計に加え、制御盤、PLC、タッチパネルまで一体的に構成します。

原点復帰、位置番号選択、速度・加減速設定、押付け動作、位置決め完了確認、オーバーラン防止、異常コード表示、復旧操作を設備条件に合わせて設計します。

搬送設備や計量設備では、容器到着、重量安定、ゲート開閉、前後設備の受入状態と連動させます。既設の空気圧シリンダからの置換や、生産終了したロボシリンダ・コントローラの更新についても、機械寸法と信号仕様を確認して検討します。

よくある質問

Q. 指定した位置で停止しない場合は何を確認しますか?

A. 位置データ、原点位置、可搬重量、速度・加速度、機械的な干渉、カップリングやベルトの状態を確認します。位置偏差やコントローラの警報コードも確認します。

Q. 原点復帰が完了しない原因は何ですか?

A. 原点センサ、移動方向、ストローク端への干渉、モーター過負荷、設定不一致などが考えられます。周辺設備を退避させ、手動・低速で状態を確認します。

Q. 空気圧シリンダからロボシリンダへ置き換えられますか?

A. 推力、ストローク、速度、取付寸法、設置方向が適合すれば置き換えられる場合があります。専用電源、コントローラ、PLC入出力の追加も必要です。

Q. 停電後に原点復帰なしで運転できますか?

A. アブソリュート位置を保持できる機種では可能な場合があります。ただし、可動部や搬送物が動かされていないことを確認してから運転を再開します。

Q. 既設ロボシリンダを後継機へ交換できますか?

A. 取付寸法、ストローク、推力、位置データ、電源、入出力、通信仕様を確認して交換を検討します。交換後は位置とインターロックの再調整が必要です。

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スピードコントロールモータ速度制御とは、スピードコントロールモータと専用コントローラを組み合わせ、モーターの回転速度を調整する制御です。コンベア、攪拌機、回転テーブル、小型フィーダーなど、比較的小容量で簡便に速度を変更したい設備に使用されます。

コントローラ本体の設定器、外部ボリューム、PLCからのアナログ信号などによって速度を指令します。モーターに減速機を組み合わせることで、設備に必要な回転速度とトルクを得られます。

ハカルプラスでは、必要速度、負荷トルク、減速比、運転方法を確認し、モーター・コントローラの選定から制御盤、PLC、タッチパネル、前後設備との連動まで含めて設計します。

スピードコントロールモータの仕組み

スピードコントロールモータは、モーター、速度検出機構、専用コントローラなどで構成されます。

速度検出機構から得られる実際の回転速度と、設定された目標速度を比較し、その差が小さくなるようにモーターへの出力を調整します。

負荷が変化しても速度を補正できるため、単純にモーターへ加える電圧だけを変える方式と比べて、設定速度を維持しやすいことが特長です。ただし、使用できる速度範囲や速度変動率は、モーターとコントローラの仕様によって異なります。

モーター回転速度と減速比

モーターに減速機を取り付ける場合、出力軸の回転速度は減速比によって決まります。

モーター回転速度をNm、減速比をi、出力軸回転速度をNoutとすると、次の式で表されます。

Nout=Nm÷i

例えば、モーター回転速度が1,200min−1、減速比が20の場合、出力軸回転速度は60min−1です。

減速比を大きくすると出力軸の速度は低下し、得られるトルクは増加します。ただし、実際の出力トルクは減速機の効率や許容トルクの影響を受けます。

回転速度と搬送速度

出力軸でローラーやプーリーを回転させる場合、回転速度から理論上の搬送速度を求められます。

ローラー直径をD、出力軸回転速度をNout、搬送速度をvとすると、次の式で表されます。

v=πDNout÷60

Dをm、Noutをmin−1で表した場合、vの単位はm/sです。

例えば、直径100mmのローラーを60min−1で回転させる場合、搬送速度は約0.314m/sとなります。

実際の搬送速度は、ローラーと搬送物の滑り、ベルトの伸び、負荷状態などによって理論値と異なる場合があります。

速度設定の方法

コントローラ本体での設定

専用コントローラに設けられた設定器や操作パネルから速度を変更します。作業者が設備の状態を確認しながら、簡単に速度調整したい用途に適しています。

外部ボリュームによる設定

制御盤や操作盤に取り付けた可変抵抗器を使って、回転速度を連続的に調整します。設備の近くで感覚的に速度を変更したい場合に使用されます。

アナログ信号による設定

PLCや調節計から0~10Vなどのアナログ信号を出力し、速度を自動で変更します。

入力信号をX、入力範囲をXmin~Xmax、速度範囲をNmin~Nmaxとすると、設定速度Nは次の式で求められます。

N=Nmin+(X-Xmin)×(Nmax-Nmin)÷(Xmax-Xmin

例えば、0~10Vを0~1,200min−1に対応させた場合、5Vの指令は600min−1に相当します。

主な用途

コンベアの速度調整

搬送物の種類、作業者の処理速度、前後設備の能力に合わせて、ベルトやローラーの速度を調整します。

速度を下げることで作業時間を確保したり、速度を上げて処理能力を高めたりできます。

フィーダーの供給量調整

テーブルフィーダーや小型スクリューフィーダーでは、回転速度を変更して供給量を調整します。

ただし、実際の供給量は、原料のかさ密度、流動性、充填状態にも影響されます。高い精度が必要な場合は、計量器との組み合わせを検討します。

攪拌機・回転テーブル

原料や製品の状態に応じて、攪拌速度や回転速度を変更します。急激な起動による飛散や荷崩れを抑える目的にも使用されます。

インバーター速度制御との違い

スピードコントロールモータは、小容量設備で比較的簡単に速度を変更したい場合に適しています。モーターと専用コントローラが組み合わされており、設定器や外部信号によって扱いやすいことが特長です。

インバーター速度制御は、主に三相誘導モーターへ供給する周波数を変更します。幅広い容量、詳細な加減速設定、通信制御、複数速度の切替えなどに対応しやすい方式です。

  • 小容量で簡単な速度調整:スピードコントロールモータ
  • 幅広い容量や高度な制御:インバーター
  • 高精度な位置決めや高速応答:サーボモータ

必要な速度範囲、速度精度、トルク、制御方法、設備費用を比較して選定します。

必要トルクとモーター容量

モーター容量は、搬送物の重量、摩擦、ローラー径、起動時の負荷、加速時間などを考慮して選定します。

出力軸トルクをT、出力軸角速度をω、機械出力をPとすると、次の関係があります。

P=T×ω

低速で大きな負荷を動かす設備では、必要トルクを満たせるかを確認します。モーター容量が不足すると、速度低下、起動不能、過負荷停止などが発生します。

減速比を大きくすれば出力トルクを増やせますが、最高速度は低くなります。速度とトルクの両方を満たす減速比を選定します。

低速運転時の注意点

低速運転では、モーターの冷却能力が低下したり、出力可能なトルクが制限されたりする場合があります。

  • 連続運転できる最低速度を確認する
  • 低速時の許容トルクを確認する
  • モーター温度の上昇に注意する
  • 減速機の許容トルクを超えないようにする

単純に速度設定を下げるだけでなく、モーターと減速機の速度・トルク特性を確認することが重要です。

急激な速度変更への対策

速度指令を急に変更すると、搬送物の滑り、荷崩れ、液体や粉体の飛散、機械への衝撃が発生する場合があります。

必要に応じてPLC側で指令値を段階的に変化させるほか、コントローラに加減速機能がある場合は、その設定を利用します。

正転から逆転へ切り替える場合は、一度停止を確認してから反対方向へ起動します。正転・逆転信号が同時に入力されないインターロックも必要です。

異常監視とインターロック

設備の用途に応じて、モーターやコントローラの異常、搬送物の詰まり、前後設備の状態を監視します。

  • モーターの過負荷
  • コントローラの異常出力
  • 回転検出センサによる停止監視
  • 下流設備の満杯・停止状態
  • 安全扉や非常停止の状態

下流側が受入れできない状態で搬送を続けると、原料や製品が滞留します。PLCで前後設備の運転条件を確認し、安全に起動・停止させます。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、必要な回転速度、負荷トルク、減速比、運転方法を確認し、スピードコントロールモータを使用した速度制御を設計します。

専用コントローラ、外部ボリューム、PLCからのアナログ指令、運転・停止、正転・逆転、異常監視などを設備仕様に合わせて構成します。

さらに、モーター・減速機の選定、動力回路、制御盤、PLCソフトウェア、タッチパネル画面、前後設備とのインターロックまで含めたシステムとして対応します。

よくある質問

Q. 低速で運転するとモーターが止まるのはなぜですか?

A. 低速時の出力トルクが負荷に対して不足している可能性があります。負荷、減速比、使用可能な速度範囲を確認します。

Q. 設定速度と実際の速度が一致しない原因は何ですか?

A. 負荷過大、減速比の認識違い、アナログ信号範囲の不一致、ローラーの滑りなどが考えられます。

Q. PLCから速度を自動変更できますか?

A. コントローラが外部アナログ入力などに対応していれば可能です。PLCの出力仕様とコントローラの入力範囲を一致させます。

Q. 正転・逆転を頻繁に切り替えられますか?

A. 対応機種であれば可能ですが、停止時間、負荷慣性、許容頻度を確認する必要があります。急反転は機械やモーターへ負担を与えます。

Q. 既設モーターをスピードコントロールモータへ交換できますか?

A. 取付寸法、電源、必要速度、負荷トルク、減速比、制御信号を確認して判断します。減速機や制御盤の変更が必要になる場合があります。

関連ワード

サーボモータ位置決めとは、サーボモータの回転量と回転速度を制御し、機械や搬送物を指定した位置へ移動させる制御です。移動台車、昇降装置、位置決めテーブル、供給装置、切断機構など、停止位置の精度と動作の再現性が求められる設備に使用されます。

サーボモータには回転位置を検出するエンコーダが組み込まれています。サーボアンプは、指令位置とエンコーダで検出した現在位置を比較し、その差が小さくなるようにモーターの速度とトルクを調整します。

ハカルプラスでは、機械構造、移動距離、負荷重量、必要速度、停止精度、設備のタクトを確認し、サーボモータ、PLC、位置決めユニット、各種センサを組み合わせた位置決め制御を設計します。

サーボモータ位置決めの仕組み

PLC、位置決めユニット、モーションコントローラなどから、目標位置、移動速度、加速時間、減速時間をサーボアンプへ指令します。

サーボアンプは指令に従ってモーターを回転させ、エンコーダから返される現在位置を監視します。目標位置との差を位置偏差と呼び、位置偏差が設定範囲内に収まるまで補正を続けます。

位置だけでなく速度や電流も内部で監視することで、負荷が変化した場合でも目標位置へ追従しやすくなります。

指令パルス数と移動量

パルス列による位置決めでは、指令するパルス数によってモーターの回転量を決定します。

1回転当たりの指令パルス数をP、モーターの回転数をN、必要な指令パルス数をCとすると、次の式で表されます。

C=P×N

例えば、1回転当たり10,000パルスの設定でモーターを5回転させる場合は、50,000パルスを指令します。

通信方式のサーボシステムでは、パルス列を使用せず、位置データを数値として送信する場合もあります。

ボールねじによる直線移動

サーボモータでボールねじを回し、回転運動を直線運動へ変換する場合、移動量はボールねじのリードによって決まります。

ボールねじのリードをL、モーターの回転数をN、直線移動量をDとすると、直結の場合は次の式で表されます。

D=L×N

リード10mmのボールねじを5回転させると、直線移動量は50mmです。

1回転当たり10,000パルスの場合、1パルス当たりの理論移動量は次のようになります。

10÷10,000=0.001mm/パルス

ただし、この値は制御上の指令単位です。実際の停止精度は、ボールねじの精度、バックラッシ、機械剛性、熱変位、取付状態などにも左右されます。

減速機を使用する場合

モーターと機械の間に減速機を使用する場合は、減速比を含めて移動量を計算します。

モーター回転数をNm、減速比をi、出力軸回転数をNoutとすると、次の式になります。

Nout=Nm÷i

減速比10の場合、モーターが10回転すると出力軸は1回転します。出力側の速度は低下しますが、得られるトルクは増加します。

実際には減速機の効率やバックラッシも考慮します。

電子ギアの役割

電子ギアは、PLCから与える指令単位と、サーボアンプ内部で扱う位置単位の比率を設定する機能です。

例えば、PLCから1,000パルスを指令したときに機械を10mm移動させる場合、指令単位は次のようになります。

10÷1,000=0.01mm/パルス

電子ギアを適切に設定すると、PLC側でmmや度などの分かりやすい単位を使って位置データを管理できます。

設定を誤ると指令距離と実際の移動量が一致しないため、エンコーダ分解能、減速比、ボールねじリード、ローラー径などを確認します。

速度・加速度と移動時間

一定速度で移動する部分だけを考えると、移動距離D、速度v、移動時間tの関係は次のようになります。

t=D÷v

500mmを100mm/sで移動する場合、一定速度部分の所要時間は5秒です。

実際の位置決めでは、停止状態から加速し、定速で移動した後、目標位置の手前で減速します。そのため、総移動時間には加速時間と減速時間も含まれます。

加速度を大きくするとタクトを短縮できますが、必要トルク、機械への衝撃、搬送物のずれ、振動が増える場合があります。

原点復帰

インクリメンタルエンコーダを使用する設備では、電源投入後にPLCが管理する位置と実際の機械位置が一致していないことがあります。そのため、原点センサを使用して基準位置を確定する原点復帰を行います。

一般的には、原点方向へ高速で移動し、原点センサを検出すると低速へ切り替え、センサの再検出やエンコーダの基準信号によって原点を確定します。

原点センサを検出できない場合に備え、正限・負限リミット、動作距離、動作時間を監視します。

絶対位置と相対位置

絶対位置決め

原点を基準として、指定した座標へ移動する方式です。現在位置にかかわらず、目標位置を座標値で指定します。

相対位置決め

現在位置から指定した距離だけ移動する方式です。「現在位置から100mm前進する」といった繰返し動作に使用します。

連続運転

目標位置を指定せず、一定速度で正転・逆転させる方式です。手動操作、原点への接近、調整運転などに使用します。

位置決め精度に影響する要因

  • ボールねじや減速機のバックラッシ
  • 機械フレームや軸のたわみ
  • カップリングや固定部の緩み
  • 負荷重量や摩擦の変化
  • 停止後の振動やオーバーシュート
  • ボールねじやフレームの熱膨張
  • エンコーダ分解能と指令単位

サーボアンプの位置偏差がゼロに近くても、モーター以降の機械部分にバックラッシやたわみがあれば、実際の機械位置はずれることがあります。

高い精度が必要な場合は、機械先端にリニアスケールなどを設置し、実位置を直接測定するフルクローズド制御を検討します。

モーター容量と負荷慣性

サーボモータは、負荷重量だけでなく、摩擦、移動速度、加速度、回転体の慣性を考慮して選定します。

回転体を加速するために必要なトルクTは、慣性モーメントJと角加速度αから、概略的に次の式で表されます。

T=J×α

負荷慣性が大きい設備で急加速すると、大きなトルクが必要になります。容量不足の場合は、位置偏差過大、過負荷、加速時間の延長などにつながります。

モーターと負荷の慣性比が大きすぎると制御が不安定になる場合があるため、減速機の使用や加減速条件の見直しも行います。

位置決め完了とインターロック

サーボアンプから位置決め完了信号を受け取り、目標位置へ到達したことを確認してから次工程を開始します。

移動指令が完了していても、機械が振動していたり、位置偏差が残っていたりする場合があります。そのため、位置決め完了信号に加え、クランプ、扉、前後設備の状態も確認します。

  • 正限・負限リミットが動作していない
  • 移動経路に干渉物がない
  • 対象物が正しく保持されている
  • 目的位置の設備が受入れ可能である
  • 位置決め完了信号が成立している

異常発生時の復旧

過負荷、位置偏差過大、エンコーダ異常、リミット検出、通信異常などが発生した場合は、サーボを停止して異常内容を表示します。

異常解除後にその場から再開するか、手動で安全位置へ移動するか、原点復帰を行うかは、設備構造と現在位置の信頼性に応じて決定します。

昇降軸や垂直軸では、サーボOFF時に負荷が落下しないよう、電磁ブレーキや機械的な保持機構も必要です。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、移動距離、停止位置、負荷重量、必要速度、タクト、機械構造を確認し、サーボモータを使用した位置決めシステムを設計します。

PLC、位置決めユニット、サーボアンプ、エンコーダ、原点センサ、リミットセンサを組み合わせ、絶対位置決め、相対位置決め、原点復帰、速度切替、異常監視を構成します。

さらに、ボールねじ、減速機、搬送機構などの機械設計、制御盤、PLCソフトウェア、タッチパネル画面、前後設備とのインターロックまで含め、設備全体として安全で再現性のある動作を実現します。

よくある質問

Q. 指令位置と実際の停止位置がずれる原因は何ですか?

A. 電子ギアや減速比の設定違い、バックラッシ、機械のたわみ、取付部の緩み、負荷過大などが考えられます。サーボの現在位置だけでなく、機械先端の実位置も確認します。

Q. 電源を切っても現在位置を保持できますか?

A. 絶対位置対応エンコーダを使用すれば、電源再投入後も位置情報を保持できる構成があります。ただし、機械を手で動かした場合や電池異常時は原点復帰が必要になることがあります。

Q. 位置決め完了信号が入らない場合はどうしますか?

A. 位置偏差、負荷、機械干渉、速度設定、完了判定幅を確認します。原因が分からないまま次工程へ進めると、設備干渉につながるため、通常は運転を停止します。

Q. バックラッシはソフトウェアだけで補正できますか?

A. 一定量のバックラッシであれば補正できる場合がありますが、摩耗や負荷によって変化する場合は十分ではありません。機械構造の改善も必要です。

Q. サーボモータとインバーターはどのように使い分けますか?

A. 高い停止精度、応答性、回転量管理が必要な場合はサーボモータが適しています。主に速度調整を目的とし、位置精度をあまり求めない場合はインバーターが使用されます。

関連ワード

速度制御とは、モーターやシリンダーなどの駆動機器を、設備の目的に応じた速さで動作させる制御です。単に高速・低速を切り替えるだけでなく、加速、減速、停止位置、負荷変動への追従などを調整し、設備能力、品質、安全性を確保します。

搬送設備では、容器やパレットへの衝撃を抑えながら必要な処理能力を確保するために速度を制御します。粉体や液体の供給設備では、目標量から離れている間は速く供給し、目標へ近づくと低速に切り替えることで、供給時間と計量精度を両立させます。

ハカルプラスでは、インバーター、サーボモーター、ステッピングモーター、電動シリンダーなどを用い、搬送物や原料の特性、設備能力、必要精度に合わせた速度制御を検討します。

速度制御の主な目的

  • 搬送物への衝撃や荷崩れを抑える
  • 計量設備の供給能力と精度を両立する
  • 停止位置のばらつきを抑える
  • 機械への負荷や振動を軽減する
  • 前後設備との処理能力を合わせる
  • 作業者が安全に操作できる速度へ制限する

速度を上げれば設備能力は高くなりますが、停止距離の増加、衝撃、過量、モーター負荷などの問題が生じる場合があります。設備全体の動作を確認しながら、適切な速度と加減速時間を設定します。

インバーターによる速度制御

一般的な三相誘導モーターでは、インバーターでモーターへ供給する周波数を変え、回転速度を制御します。コンベア、スクリューフィーダー、ポンプ、ファンなど幅広い設備に使用されます。

速度指令は、あらかじめ登録した多段速、タッチパネルからの設定、PLCからのアナログ信号や通信などで与えます。運転中に速度を変更する場合は、急激な変化による搬送物の転倒や機械への衝撃を避けるため、加速時間と減速時間を設定します。

低速運転を長時間続けると、モーター自身の冷却能力が低下し、温度が上昇する場合があります。必要なトルク、運転時間、速度範囲を確認し、モーターや減速機を選定します。

サーボモーターによる制御

サーボモーターは、速度だけでなく位置やトルクを高い応答性で制御できます。高速で移動した後、決められた位置へ正確に停止する装置や、短い周期で加速・減速を繰り返す設備に適しています。

エンコーダーからの位置・速度情報をフィードバックし、指令値との差を補正します。移動台車、位置決め装置、定量供給機などで使用できますが、機械剛性や負荷慣性に合わせた調整が必要です。

ステッピングモーターによる制御

ステッピングモーターは、入力したパルス数に応じた角度だけ回転するモーターです。比較的小型の供給機、位置調整機構、一定量ずつ動かす装置などに用いられます。

通常はエンコーダーを使わずに制御できますが、負荷が大きい場合や急激に加速した場合は、指令どおりに回転できない脱調が発生することがあります。必要トルク、加速時間、最高速度を考慮して設定します。

シリンダーの速度制御

エアシリンダーでは、配管に設けたスピードコントローラーで空気流量を調整し、動作速度を設定します。搬送物のストッパー、ゲート、クランプなどに使用されます。

負荷や空気圧が変化すると速度も変わりやすいため、高い速度精度や複数段階の速度切替が必要な場合は、電動シリンダーやサーボシリンダーを検討します。

終端へ高速で衝突すると機器の破損や振動につながるため、クッション機構、減速制御、ショックアブソーバーなどを組み合わせます。

搬送設備における速度制御

容器搬送では、一定速度で流すだけでなく、乗継ぎ部、停止位置、方向転換部などで速度を調整します。前後のコンベア速度が大きく異なると、容器同士の衝突や間隔の乱れが発生します。

停止位置へ近づいた際に低速へ切り替えることで、ストッパーへの衝撃や停止位置のばらつきを抑えられます。重量物や液体入り容器では、急加速や急停止による荷崩れ、液面の揺れにも注意します。

供給・計量設備における速度制御

スクリューフィーダー、ベルトフィーダー、ポンプなどでは、供給速度を変えることで時間当たりの供給量を調整します。

バッチ計量では、計量開始時は高速で粗供給を行い、目標重量へ近づくと低速の微供給へ切り替えます。高速から低速への切替が遅いと過量になりやすく、早すぎると計量時間が長くなります。

連続減算計量では、実際の供給量と設定したkg/hとの差に応じてフィーダー速度を連続的に補正します。原料の流動性やホッパー残量が変化しても、供給量を一定に保つための調整が必要です。

加速・減速の設定

モーターを瞬時に目標速度まで上げると、大きな始動電流や機械的な衝撃が発生します。反対に急停止すると、搬送物が前方へ滑ったり、回転体が慣性で動き続けたりします。

設備の能力だけを優先して加減速時間を短くせず、搬送物の安定性、モーター負荷、停止精度を確認して調整します。必要に応じて、S字加減速など滑らかに速度を変える方式を使用します。

速度検出とフィードバック

速度指令を与えても、負荷の変化や滑りによって実際の速度が変わる場合があります。正確な速度管理が必要な設備では、エンコーダー、回転センサ、近接センサなどで実速度を検出します。

検出した速度と指令値を比較し、その差を補正することで速度を一定に保ちます。コンベアでは、モーターが回転していてもベルトやチェーンが動いていない異常の検出にも利用できます。

異常時の処理

代表的な異常には、モーター過負荷、インバーター異常、速度未到達、過速度、エンコーダー断線、搬送タイムオーバーなどがあります。

異常時は駆動機器を停止し、タッチパネルへ発生箇所と原因を表示します。搬送物が途中で停止した場合は、前後設備も停止させ、後続の搬送物が衝突しないようにします。

停電復旧後は、停止前の速度指令をそのまま出力せず、搬送物や機械の位置を確認してから低速または初期状態から再開します。

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、搬送、粉体供給、液体供給、計量設備などの用途に応じ、インバーター、サーボモーター、ステッピングモーター、各種シリンダーを用いた速度制御を検討します。

機械設備、モーター、減速機、センサ、制御盤、PLC、タッチパネルを組み合わせ、設備能力、停止精度、搬送物への衝撃、計量精度を考慮して制御します。

既設設備の速度変更やインバーター更新についても、モーター仕様、負荷、配線、制御信号、現在の運転条件を確認し、対応方法を検討します。

よくある質問

Q. インバーターを取り付ければ、どのモーターでも速度を変更できますか?

A. 主に三相誘導モーターで使用しますが、モーターの仕様、負荷、低速時の冷却、必要トルクを確認する必要があります。

Q. コンベアを低速にすれば停止位置は安定しますか?

A. 安定しやすくなりますが、センサ位置、ストッパー、搬送物の滑り、制御応答も停止位置へ影響します。

Q. サーボモーターとインバーターはどのように使い分けますか?

A. 一般的な速度変更にはインバーター、高い位置決め精度や応答性が必要な場合にはサーボモーターが適しています。

Q. 供給機の速度を変えると計量精度は向上しますか?

A. 目標付近で低速にすることで過量を抑えられます。切替値、落差量、原料の流動性も合わせて調整します。

Q. 既設設備へ速度制御を追加できますか?

A. モーター、減速機、制御盤、機械負荷を確認し、インバーターやセンサを追加できる場合があります。

関連ワード

インバーター速度制御とは、インバーターからモーターへ供給する交流電源の周波数を変化させ、モーターの回転速度を調整する制御です。

コンベヤ、ポンプ、ファン、スクリューフィーダー、攪拌機など、工程や負荷に応じて運転速度を変更する設備で使用されます。

ハカルプラスでは、PLC、タッチパネル、アナログ信号、産業用ネットワークなどを用いて、モーターの速度設定、加減速、異常監視、前後設備との連動まで含めた制御を設計します。

周波数とモーター回転速度の関係

交流モーターの同期速度は、供給する周波数とモーターの極数によって決まります。

同期速度をNs、周波数をf、極数をpとすると、次の式で表されます。

Ns=120f÷p

Nsの単位はmin−1、fはHzです。

例えば、4極モーターを60Hzで運転する場合は、次のようになります。

Ns=120×60÷4=1,800min−1

同じモーターを30Hzで運転すると、同期速度は900min−1です。このように、極数が一定であれば、同期速度は周波数に比例します。

実際の回転速度とすべり

誘導モーターの実際の回転速度は、同期速度よりわずかに低くなります。この差をすべりと呼びます。

実際の回転速度をN、すべりをsとすると、次の関係になります。

s=(Ns-N)÷Ns

N=Ns×(1-s)

すべりは負荷によって変化するため、同じ周波数指令でも、搬送物の重量や機械抵抗によって実際の速度が変わる場合があります。

高い速度精度が必要な場合は、エンコーダなどで実速度を検出し、指令値との差を補正するフィードバック制御を行います。

インバーター速度制御の基本構成

インバーターは、入力された交流電源を内部で直流へ変換し、その後、必要な周波数と電圧の交流へ変換してモーターへ供給します。

PLCやタッチパネルから、次のような指令を与えます。

  • 運転・停止
  • 正転・逆転
  • 周波数・速度指令
  • 加速時間・減速時間
  • 異常リセット

インバーターからは、運転中、周波数到達、異常、出力電流などの状態をPLCへ返し、設備全体の連動制御に利用します。

速度指令の方法

多段速制御

複数の接点入力を組み合わせ、あらかじめ登録した周波数を選択する方法です。高速、低速、清掃運転など、使用する速度が限定されている設備に適しています。

アナログ信号による指令

0~10Vや4~20mAをインバーターへ入力し、信号の大きさに応じて周波数を連続的に変更します。

入力信号をX、入力範囲をXmin~Xmax、周波数範囲をfmin~fmaxとすると、指令周波数fは次の式で求められます。

f=fmin+(X-Xmin)×(fmax-fmin)÷(Xmax-Xmin

例えば、4~20mAを0~60Hzに対応させ、入力が12mAの場合、指令周波数は30Hzです。

通信による指令

PLCとインバーターを産業用ネットワークやシリアル通信で接続し、周波数設定、運転指令、電流値、異常コードなどを数値データとして送受信します。

配線を減らし、多くの情報を取得できますが、通信停止時の動作や再接続方法を設計しておく必要があります。

加速・減速制御

インバーターでは、停止状態から目標周波数まで徐々に上げる加速時間と、運転周波数から停止まで下げる減速時間を設定できます。

開始周波数をf1、目標周波数をf2、加速時間をtaとすると、一定割合で加速する場合の周波数変化率は次のようになります。

周波数変化率=(f2-f1)÷ta

0Hzから60Hzまで10秒で加速する場合、周波数は1秒当たり6Hzの割合で上昇します。

加速時間が短すぎると過電流が発生しやすくなり、減速時間が短すぎると回生エネルギーによって過電圧異常が発生する場合があります。

計量・供給設備での活用

粉体や粒体の計量設備では、供給時間と計量精度を両立するため、高速・低速を切り替える二段速制御が使用されます。

計量開始時はスクリューフィーダーなどを高速で運転し、目標重量へ近づいた段階で低速へ切り替えます。最後は少量ずつ供給し、停止後に落下する原料を含めて目標重量へ近づけます。

切替重量、低速周波数、停止タイミングは、粉体特性、供給能力、落差量、必要精度に応じて調整します。

コンベヤ・攪拌機での活用

コンベヤでは、前後設備の処理能力に合わせて搬送速度を変更します。複数のコンベヤを連動させる場合は、速度比と搬送物の滞留を考慮します。

攪拌機では、原料をほぐす運転、混合する運転、洗浄時の低速運転など、工程によって速度を切り替えることがあります。

急激な速度変更は、搬送物のこぼれ、機械への衝撃、粉体の締め固めなどにつながるため、加減速時間を設定します。

ポンプ・ファンでの活用

ポンプやファンでは、必要な流量や圧力に応じて回転速度を変更します。バルブやダンパーで流量を絞る方法と比べ、運転条件によっては消費電力を抑えられます。

ただし、必要流量、最低回転速度、冷却、設備特性を確認し、速度を下げすぎないようにします。

低速運転時の注意点

低速運転では、モーターに取り付けられた自己冷却ファンの回転も遅くなり、冷却能力が低下します。また、負荷によっては必要なトルクを確保できません。

  • 連続運転できる最低周波数を設定する
  • 低速時に必要なトルクを確認する
  • モーター温度を監視する
  • 必要に応じて強制冷却ファンを使用する
  • インバーター駆動用モーターを選定する

異常時の制御

過電流、過電圧、過負荷、モーター過熱、通信異常などが発生した場合は、インバーターを停止し、PLCやタッチパネルへ異常内容を表示します。

設備によっては、対象モーターだけでなく、原料の滞留や詰まりを防ぐために前後設備も連動して停止します。

通信指令を使用する場合は、通信が途切れたときに停止する、一定速度を維持するなど、異常時の動作をあらかじめ設定します。

ノイズ対策

インバーターは高速なスイッチング動作を行うため、ロードセル、アナログ信号、通信機器などへノイズの影響を与えることがあります。

  • インバーター出力線と信号線を分離する
  • 動力線とロードセル線を平行に配線しない
  • シールド線を使用する
  • 盤内機器と接地経路を適切に配置する
  • 必要に応じてノイズフィルターやリアクトルを設ける

ハカルプラスの対応

ハカルプラスでは、モーター容量、極数、負荷特性、速度範囲、加減速時間を確認し、設備に適したインバーター速度制御を設計します。

PLCやタッチパネルからの周波数設定、多段速、アナログ指令、通信指令、正転・逆転、異常監視などを運転条件に合わせて構成します。

インバーター単体ではなく、動力回路、PLCソフトウェア、タッチパネル画面、計量コントローラ、前後設備とのインターロックまで含めたシステムとして設計します。

よくある質問

Q. 周波数を半分にすると実際のモーター速度も半分になりますか?

A. 同期速度はおおむね半分になります。ただし、誘導モーターでは負荷によるすべりがあるため、実際の回転速度は同期速度より低くなります。

Q. 周波数を0Hzにすればモーターは完全に停止しますか?

A. 回転指令は停止しますが、設備の慣性、外力、傾斜などによって動く可能性があります。確実な保持が必要な場合は、機械ブレーキなどを併用します。

Q. 低速でモーターが回らない原因は何ですか?

A. 起動トルク不足、最低周波数設定、モーター定格設定、機械負荷の増加などが考えられます。制御方式やトルク補償の設定も確認します。

Q. 減速時に過電圧異常が発生する場合はどうしますか?

A. 減速時間を長くする、制動抵抗器を使用する、停止方法を変更するなどの対策を検討します。

Q. 実速度を一定に保つことはできますか?

A. 周波数指令だけでは負荷による速度変化が生じます。高い精度が必要な場合は、エンコーダなどによるフィードバック制御を行います。

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